加茂 啓太郎

ウルフルズ、氣志團、ナンバーガール、スーパーバタードッグ、ベースボールベアー、Art-…

加茂 啓太郎

ウルフルズ、氣志團、ナンバーガール、スーパーバタードッグ、ベースボールベアー、Art-School、フジファブリック、相対性理論、Mrs GREEN APPLE等を発掘、育成。 クリトリックリス、寺嶋由芙、フィロソフィーのダンスをプロデュースしました。

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最近の記事

微睡の世界VOL.10  でんぱ組.incが今の僕を作った件

でんぱ組.incが解散を発表しましたね。 僕の音楽人生は彼女たちに出会わなければ今の僕なないんです。 フィロソフィーのダンスを立ち上げたり、寺嶋由芙をプロデュースする事もなくマイナマンドとの出会いもなかったと思います。 なぜ彼女達だけが僕にとって特別だったかを書いてみたいと思います。 僕は世代的に天地真理、南沙織、山口百恵、キャンディーズ、ピンクレディー、中森明菜、松田聖子、おニャン子クラブ、モーニング娘、ももクロ、Perfume、AKB48とアイドルという概念が出来たの

    • 微睡の世界VOL.9 宮藤官九郎さんについて

      色んなミュージシャンを発掘してきた僕なのですが、ミュージシャンではない才能も一人見つけているんです。 それは最近ドラマ「不適切にもほどがある」の脚本で大バズりしている宮藤官九郎さんです。 彼との出会いは90年代の頭頃、下北沢界隈で小劇団ブームというのが起こり、色々観に行っていました。 その中で大人計画というのが面白いという噂を聞き、下北沢小劇場に93年2月「セックス・キングダムという舞台を見て「こんな面白いものは人生で見たことがない」というほどの衝撃を受けました。 今でこそ

      • 微睡の世界VOL.8 寺嶋由芙デビュー10周年に寄せて

        遅くなりましたが、寺嶋由芙ちゃんがソロ・デビュー10周年おめでとうございます。 僕が関わっていない曲もいくつかあるのですが、ほぼ全曲デビューからプロデュースしてきました。 個人的にも一人のアーティストを10年間関わっって来たというのは他にないです。 10年というのはなかなかの時間だと思います。 ちなみに2014年のTIF 出演者です http://www.idolfes.com/2014/line-up/ 今も定期的に活動しているアイドルは3%くらいでしょうか? 彼

        • 微睡の世界VOL.7 ザゼン・ボーイズの「らんど」について

          ザゼン・ボーイズのニュー・アルバムが12年ぶりにリリースされましたね。解散や活動休止を経て10年以上リリースが空くケースはスティーリー・ダンとかありますがライブ活動は止まらずやっていて、これだけの期間リリースがないというのが世界的にもないと思います。 待った甲斐があったというか、これは日本のロックの大傑作アルバムだと思いました。 向井秀徳君と初めて会ったのは1998年1月、今は無き溜池の東芝EMI第3スタジオのロビーでした、その時の彼が僕に向けた疑い深い視線は今でも覚えて

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        • I LOVE MUSIC
          1本

        記事

          2023年に観た映画について

          2023年に劇場で観た映画は141作品でした。 そのうち複数回見た(ガーディアンズ・オブ・ギャクシー、バービー、怪物、君はどう生きるか、市子、キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン、イコライザーは複数回見たと思うので160回は観たと思います)その中で印象に残った作品を部門別のまとめてみました。 身につまされる部門 「バービー」 最高すぎて4回見ました。男性は後半の女性に知識をひけらかそうとする所が身ににつまされますね。(僕もペイブメントについては語りません)女性も「何も考え

          2023年に観た映画について

          2023年の振り返りです

          2023年のトピックを1月から振り返ってみました。 1月  憧れのTBSラジオでCity Chill Clubのパーソナリティー(恥ずかしくて聞いてない)と選曲をやりました。JーFusionと現在進行形の女性アイドル・楽曲の2夜という取り合わせは僕ならではないでしょうか。 CIRGO GRINCOのラスト・リリースの「First Light」リリース。松木美定の独特の世界観の歌詞、滝下悠貴さんを中心とするコライトによる先鋭的なトラックは今後100年古びないと思います。 同

          2023年の振り返りです

          まどろみの世界VOL.6「ミュージシャンと俳優の兼業アーティストについて」

          日本はミュージシャンと役者の兼業でどちらも素晴らしいアーティストが以前よりも増えていると感じます。 今その代表といえばまずは星野源でしょう。他にもピエール瀧、福山雅治、銀杏ボーイズ、峯田和伸 DISH//北村匠海 R IZE、金子ノブアキ SAKEROCK,浜野謙太、MIYABIなどが思い当たります 他には怒髪天,益子慎二 元ブランキー・ジェット・シティ、中村達也、ウルフルズ、トータス松本、RADWINPS,野田洋次郎、SEKA INO NO OWARI、 Makaji

          まどろみの世界VOL.6「ミュージシャンと俳優の兼業アーティストについて」

          まどろみの世界VOL.5(音楽フード理論、元祖はなぜ尊ばれ古びないのか?)

          有楽町を歩いていたら「ピザ・トースト元祖の店」という看板を見つけて思い出した事があります。 レスランランや飲食店「何々元祖の店」「何々本家」「何々発祥の店」というような看板を出している所が時々あります。これって意味があるのかと常々思うんです。 その店が始めたから美味しいという保証は何もないですよね。 レシピに特許はないので他の店で同じ物は出せないという事はないと思うし、むしろ、それをもっと研究して美味しくした、店の方が美味しいと思うんですが、人はなぜか元祖、本店というよう

          まどろみの世界VOL.5(音楽フード理論、元祖はなぜ尊ばれ古びないのか?)

          岩下清香というアーティストについて

          東芝EMI~EMIの隠れた名盤をアナログでリリースする「EMI Legacy Vinyl Collection」のセレクトとクオリティ・コントロールを担当し11月29日にまず第一弾の5タイトルをリリースしました。 この中で実は僕が一番リリースしたかったのが、この岩下清香の1996年にリリースされた彼女のセカンド・アルバム「眠らせないで」なんです。 当時はCDしかリリースされず、マスタリングの技術も発達途上。ベーシックな音源はアナログでレコーディングされ音質も極めてアナログ

          岩下清香というアーティストについて

          EMI Legacyについて

          東芝EMIの隠れた名盤のアナログ再発の監修をしてくれないかと古巣のユニバーサル・ミュージックからありがたい事に依頼されて, 7月頃から色々動いていたのですが11月29日無事に5タイトルが発売になりました。 発売に至るまでの経緯などを書いてみたいと思います 内容はこちらをご覧ください https://tower.jp/article/feature_item/2023/08/11/0707 音源はこちら 僕は学生の頃から中古レコード店通いが趣味でした。今は無きハンター

          EMI Legacyについて

          まどろみの世界VOL.4(ミュージシャンのカウンセリング始めました)

          プロのミュージシャンを目指すアマチュア・アーティストのカウンセリング・サイトを始めました。 本も書いたし、デビュー前の色んなバンドやアーティストにどうすればデビュー出来ますか、どうすれば売れますかと散々聞かれて答えて来ました。 なのですが最近、危機感を感じている事があるんです。 どうやって良い音楽、大衆に支持される音楽を作るかというより、どうネットでバズらせるかを考える方をスタッフやアーティストが重要視している気がします あくまでネットでバズらせるのは目的ではなく手段だと

          まどろみの世界VOL.4(ミュージシャンのカウンセリング始めました)

          まどろみの世界VOL.3(音楽映画のリアリティ・ラインについて)

          映画でリアリティ・ライン(以下RL)という用語があります。高ければ現実に近く、低ければ非現実になるという物です。 映画というのは所詮は作り話しなのである程度の嘘はないとエンタメにならないというのはあります。 例えばスターウォーズとかの宇宙での空中戦は宇宙は真空なので音はしないです。 でも、無音の宇宙の戦いは上がらないですよね 特にSF映画はリアリティ・ラインが低いです。 例えば、あんなに科学が発達してるのになぜ最後は刀や肉弾戦なんですか? 遠くから撃つなり、もっと高度は兵器か

          まどろみの世界VOL.3(音楽映画のリアリティ・ラインについて)

          まどろみの世界Vol.2(日本語のニュアンスの更新について)

          宮藤官九郎脚本の映画「ゆとりですがなにか。インターナショナル」を見ていたら小学生が「わかりみが深い」という台詞を言っていました。 「よく分かった」という事ではあるのですが、分かる事を「面白み」「ありがたみ」と同じ名詞化する事で、その対象にリアリティーをあたえていると思います。 「深い」と表現するのも「多い」では上限がどこか分からないけれど深いといえば、それは底まで到達出来るものあり、「わかりみ」の底まで間も無く到達する(100%理解した)というイメージになると思います。

          まどろみの世界Vol.2(日本語のニュアンスの更新について)

          まどろみの世界 VOL.1(パンクのフェスに行って感じた事について)

          近々にあった面白かった事、興味深かった事などをあまり深く考えずに日記代わりと脳トレのために書いていこうかと思います。お暇ならお付き合い下さい。(確認が面倒という事もあってエビデンスはあやふやなので資料的な参考にはしないで下さいね) 先週、KAPUNKというパンク・オンリーのサーキット・フェスに参加しました。 何年かまえから「パンクを取り戻せ」をコンセプトに開催されているようです。 今年は新宿ロフト、ナイン・スパイス、ACBの3会場で三日間。105バンドが出演しています。 僕

          まどろみの世界 VOL.1(パンクのフェスに行って感じた事について)

          極私的スパークスの思い出

          先日、スパークスの来日公演があり行って来ました。 彼らは1971年デビュー。今年でデビュー52周年! メンバーは基本的にはキーボード担当の兄のロン・メイル1945年産まれ、ボーカル担当のラッセル・メイル1948年産まれの2人組。1988年から1993年の間6年間リリースがないという時期もありますが今年も26枚目のニュー・アルバムをリリースするなど未だに現役で活動を続けています。 彼らは僕がもっとも好きなアーティストの一つなのですが日本では一般的な人気はなく2001年のやっと

          極私的スパークスの思い出

          取り逃がし案件について

          多くのアーティストも発掘、育成した来たのですが、それと同じくらい争奪戦に負けて獲得出来なかったり、出会うタイミングが合わなかったり、僕の見る目がなかったりという事で契約にいたらなかったアーティストも多数いました。そういうアーティストとの思い出を書こうと思います。 まず最初はザ・ブルーハーツです。彼らのとの出会いは1986年の札幌の野外イベントでした。リハをなんとなく見ていたのですが甲本ヒロトさんが転がしのモニター・スピーカーを指差して「これ邪魔なんで退けてほしい」と言って驚き

          取り逃がし案件について