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80歳と12歳

3/14 古座川町のあらゆる場所でクマノザクラが咲いている。

写真は池野山タイプ標本木。クマノザクラを代表する1本です。新種の発表に伴い必要となる論文を書くために標本が採取された木。つまりクマノザクラである根拠を裏付けた木。樹齢推定80歳。

そんな標本木の前で3/14と3/15の2日間、13:30〜15:00の1時間半、年に2回の自然学習が行われる。

"高池小のクマノザクラガイド"

今年は10名の6年生が務めた。見物に訪れた人々を古座川・クマノザクラの沼に引き込んでいく。木の特徴や取り組みの説明、自らが好む古座川町の魅力など。植物学者から学習した目一杯の知識を毎回毎回違った言葉で伝えていく。笑顔でクマノザクラについて語るその様子は、植物と人間の距離がグッと近づいているように感じられた。

およそ75歳でようやく見つけてもらった老木と75歳のお世話や表情を観察する12歳。

老木と新株のその関係性が羨ましい。さらなその気持ちを今は隠しきれていない。

12歳に覆い被さる80歳は、実のおばあちゃんと孫のようだった。

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