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夏の表参道でデートがしたかった

6月の珍しく晴れた日。表参道へ買い物に行った。 

夏の表参道の木陰が好きだ。なんというか久々に「ここを好きな人とデートで歩きたい」という気持ちが“浮かんで”きた

お互いの服を選んで、GYREの雑貨屋をウロウロして、疲れたらおしゃれコーヒーショップでカフェラテ買って道沿いの銀色の柵に腰掛ける。

ありふれている。ありきたりすぎる。でも私にはそんな願望すら叶わない。それって正直、笑っちゃうくらい残酷だ

好きな人と同じ家に住む日、純白のドレスを着る日、そんな日々を経験してきている人は眩しすぎるし、自分にそんな日は来ないのだろうと悲観してしまう。そう考えても泣かなくなったのは、やはりもう麻痺し切っているからなのだろうか


でもせめて、「夏の表参道を好きな人とデートで歩きたい」くらいは言わせてほしいし、そんな気持ちを大事にしたい。それができないことをポジティブに楽しく「悔しみ」たい。そんな自分でいたい。と、思ってはいる

フレッドペリーでポロシャツを買った。既にお気に入り。イギリスが好きな彼に似合うんだろうなぁとメンズの服を見ながらほやほやした。すぐに考えてしまう、もう染み付きすぎている。これも、笑っちゃうくらい残酷だなぁ

そんな時どうしても映画『LALALAND』のラストを思い出してしまう。自分の中では明確に描けていたのに、相手の中には存在しなかった2人の未来。明確に描きはじめる前にせめて色をつけ始める前に、手を止められていたらよかったのにな

そんな残酷さに浸る隙も与えないくらい、晴れた日の表参道の木陰は気持ちいい。東京に住んでいてよかったと思う瞬間。

でもね、やっぱりここにあなた誰かが居たらもっとサイコー。いつかサイコーを手に入れる日まで、どうにかこうにか生き延びたい

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