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地味タルト選手権

ステイホーム万歳!ひとり遊びが捗るぜ!な週末が続きますが、noteの料理アカウントの皆様はいかがお過ごしだろうか。

私はというと毎週末カロリーを生成しては家族で食べるという、なんとも楽しい日々を過ごしております。

楽しい楽しいとある週末

そんな中今週末書き残すのは、題名の通り大好きなタルトを思う存分楽しんだ週末の備忘録であり、祭りの手記です。あらかじめ言っておきますが、かなりの長丁場になる予感がします。適当に飛ばしながら読んでいただけますと幸いです。


ことの発端はと言いますと

タルトリングを久しぶりに使いたいなと。ほんでもって家に晩秋の果物や野菜が豊富やんと。そして珍しくバターが家にたくさんある。なんか寒波来るらしいしカロリー高いもの作っとくとか〜という、単純なる今でしょ感覚で衝動的に祭りは幕を開けた。

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家にあった果物たち。とりあえずお皿に集合させてみる。


まずは手始めに土台づくり

タルトはクックパッドで見つけたレシピで作ってるあいだに、なんやかんや我が家の在庫都合に合わせて分量や材料がシンプルに変わってしまった。これは進化と呼ぶのか退化と呼ぶのか。

バター 100g
グラニュー糖 65g  なけりゃ上白糖
卵黄 2個
薄力粉 200g
アーモンドプードル あれば20g
バニラエッセンス あれば適量

やたら「あれば」がある気がするが、マジで「あれば」なので、あれば入れます。我が家のキッチンのモットーである。ちなみにアーモンドプードルは入れるとサクほろ感が増します。バニラエッセンスはいい匂いがします。今回はアーモンドプードルは家になかったのでナシ!上から順に混ぜて、フレゼをしてから1時間以上寝かせる。前日に作っとくとスムーズ。

この分量は大きいタルト型1個分+クッキー数枚、今回のタルトリングだとちょうど9個分になった。

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いつも使ってるタルトリングは直径7センチのもの。タルトリングというかセルクル?

この大きさ、けっこうお腹いっぱいになっちゃうんだけど、このぐらいはないとモノが乗らないのでこの大きさが結局ちょうど良い。

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リングの敷き込み。まず底面をクッキーの型抜きの要領で抜きとる。

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余った生地を側面の高さに細長くカットして、くるっと一周させてなじませる。これでオッケー。焼けば自然と底面とくっついてる。少し繋ぎ目が気になるかもしれないが、家庭用ならこれで十分。

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クレームダマンドを敷き詰める。焼くと膨らむので一段くらいがちょうど良い。ふっくらさせたい時は追加でもう一段絞り入れる。

クレームダマンドのレシピはこちら。お気づきかもしれないが、いつも作ってるカスタードもnyontaさんのレシピ。勝手に5.6年前から絶大なる信頼を置いている。もはやサインが欲しい。


オーブンでしっかり目に焼く

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180℃で15分、170℃で25分。しっかり火を通す。

底面の裏側と側面もこんがり色づいていればOK。タルトリングで成形する際は、出来ればオーブンシートでなくシルパンを使った方が底面が綺麗に仕上がる。べたついて油っこくならないというメリットもある。

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4mm厚さにしたけど、少し分厚いかもしれない。しかしながらある程度厚みがないと恐怖のタルト崩壊を招くため、あまり薄くはできないのがタルト事情である。


さあ準備は整った

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タルトを焼成するのに40分×2回転したので、その間に各種フィリングを用意。具の内容は後述するエントリー時にご説明しようと思う。

具を好き好きに乗せました

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うむ、これは………

………絵面地味すぎん?

なにこの画面の彩度の低さは。おかんの茶色い弁当か?なんか知らんが晩秋のノスタルジー感漂い過ぎてないか。たまたま家にあった具材を加工したら、知らぬ間に茶色くなっていた。秋色タルトとか言って誤魔化そうともしたが、自分の心のファーストインプレッションは誤魔化せない。

ということで、ここからは地味タルト選手権のアピールタイムとなります。ぜひお好みのタルトを見つけてください。トップバッターはこちら!


柿のシナモングラッセ

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エントリーNo.1、柿のシナモングラッセ。スーパーで富有柿がお安くなっていたので思わずお持ち帰りしたもの。ほどよく熟し始めたものをチョイス。

フライパンにきび砂糖と白ワインを煮詰め、柿を投入したらシナモン少々をふって完成!わりと簡単。

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アーモンドは軽くローストして、ピスタチオは少し荒めに砕いたものを最後にトッピングした。トロトロの柿とさくさくアーモンドの食感が楽しいタルトだった。


紅まどんなとカスタード

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エントリーNo.2の紅まどんな。一見華やかなタルトだが、茶色いタルト集団の中に放り込まれたことで一気に彩度が下がってしまった悲哀溢れる旬の味である。

紅まどんなとは、愛媛みかんの誇る品種のひとつ。去年たまたまスーパーで出会ったものが美味しすぎて発狂したので、今年はもう箱でいったれと思い、迷わずポチった。(私はこういうお金の使い方が好きらしい) 

ちなみに紅まどんなについてはこれだけで一本記事を書けると思う。つーか書く。(断言)

見てくれ……この美しさ……!

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皮が薄く果肉がずっしり。甘皮も気にならないくらい薄い。ゼリーという比喩をよく見るが、本当にその通りだ。てかゼリーより美味いわ。

スマイルカットしたあと一口大にした紅まどんなを、バニラを効かせたカスタードの上に乗せられるだけもりもりに乗せた一品である。それだけで美味いから罪深い。


キャラメルバナナとくるみ

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エントリーNo.3、キャラメルバナナとくるみ。ローストしたくるみと一口大にカットしたバナナに生クリームキャラメルソースを絡めたものをこんもり乗せた。キャラメルソースは、きび砂糖大さじ1、水大さじ1/2をフライパンで熱し、仕上げに生クリーム大さじ1を加えたもの。このバナナくるみフィリング、少し余ったので休みがてらおやつに食べたら、やめられない止まらない系の味がした。また作ろう……。

気まぐれに乗せたローズマリーの香りも楽しかった。

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お馴染み、ベランダで取り放題のハーブたちである。最近セルフィーユは生え過ぎてわっさわっさになってるが、ローズマリーは増え方がすごくじわじわしてるので、たまーに取ってあげるだけでちょうど良い量をキープできている。


安納芋スイートポテト

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エントリーNo.4、安納芋。こちらは先月に箱で届いた、素晴らしきポテンシャルを秘めたお芋である。

平日に夜な夜な安納芋をふかし続けるという、平凡で狂った日々を綴ったnoteはこちら。

その時の副産物、いや、未来の私へ送ったプレゼントがこちら。

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そう、安納芋の冷凍ペーストである。

こんな有意義な使い方をする日が来るとは。安納芋も喜んでいるだろう。ペーストに少し牛乳を足して伸ばして、タルトにジェラートのようにのっけ、15分ほど焼いた。仕上げは粉糖をささっと。


いちじくとカスタード

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エントリーNo.5、いちじくとカスタード。これはもう王道であろう。夏の終わりから秋にかけて楽しんでいたいちじく、なごりの時期に母が職場でたまたまもらってきた小玉のものをなんとなく冷凍しておいたんだけど、やっとこさ日の目を見た。

解凍して少し時間が経ってしまったので色が褪せてしまった。ちなみに冷凍したものを切った直後はこんな鮮やかな色だった。

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飾りはお庭のセルフィーユ。いちじくにはセルフィーユと決まっている。ミントでもローズマリーでもなく、セルフィーユ一択。この二人はさっさと結婚すればいい。


ベーコンポテトチーズ

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え?突然なに?

と思われた方もいるだろう。それもそのはず、タルトといえば甘いもの。……が、ここで突然の塩っ気の効いた刺客である。聞いてくれ、これはこのnoteを読んだせいなのだ。

PATAさんのせいで(失礼)私の中のベーコン欲が最高値に達してしまい、どうにかベーコンにありつきたいなあなんて思っていたら、気づけばタルトに乗せていた。

サイコロにカットしたじゃがいもを下茹でし、軽く炒めたベーコンと合わせて、クレームダマンドを入れてないタルトに放り込む。あとはチーズと黒胡椒をふりオーブンでこんがり焼くだけ。仕上げはローズマリーをパラパラっと。後日リベイクして食べたのだが、甘い生地とベーコンの塩っけで舌が混乱した。今度はキッシュ生地で作りたいな。

ということで最後はエントリーNo.6、しょっぱい部門から唯一のエントリー、ベーコンポテトチーズでした。


改めて見ても地味だな。

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どのアングルでどう撮ろうが地味さが抜けないタルトたち。ここまで一気に駆け抜けたが、皆さん着いて来れただろうか。日曜日に焼いたものの、食べるのと記事を書くのにやたら時間がかかってしまって気づけば水曜日になっていた。

最後にお気に入りのタルト本を。

季節のものを使うと美味しい!楽しい!ってことをどストレートに伝えてくれる。買ってから何年も経つけれど、今でも大好きでたびたび眺めては、アイデアをもらえる本。今回の柿のシナモングラッセのレシピはここから。


地味タルト選手権、閉会式

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そもそも開会式やってねえぞというツッコミは置いといて、みなさんのお気に入りは見つかりましたか?noteに手軽な投票機能があったら面白いのにな〜なんて。あ、ちなみに我が家はダントツで紅まどんなが人気で、2つあったけどすぐに売り切れました。

当分タルトは焼きたくないかな!あはは!!おわり!!!(と言いつつ多分またすぐ焼く)


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