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発達障害児の選択肢の少なさを強みに変える


息子は、幼少期にASD(自閉症スペクトラム)の診断を受けました。
現在、東京で一人暮らしをしているプログラマー23歳。


「凸凹子育て」という言葉を
よく聞きます。

私は、ASDだった息子が小さいころ
凸凹(能力のバラツキ)を ▢(平均)に整えるように育てたことは、あまりなかったように思います。


凹(苦手)の部分を埋めようとすると
どうしてもイライラして
子どもを怒りたくなってしまう。


のんびりとマイペースに暮らしている息子に、あれもこれも、急いでやらせようとすると

集中できない、失敗が多い。
結果、本人はとてもイライラする。
自己肯定感が下がる。


反対に、凸(得意)を伸ばす暮らしは
笑顔が多く、のんびりとしていて
本人も家族も穏やかで楽しい。

わたしが
息子の凸(得意)を伸ばすことに
力を注いだのは
息子が楽しそうだったから。
家族みんな、楽しく穏やかに暮らしかったから。

夫婦でも親子でも
お互い嫌なところは
なるべく見て見ぬふりをし

いいところを褒めていると
みんなが楽しく暮らせます👍🏻 ̖́-


■何でもできる人は幸せなのか


能力に凸凹のある発達障害者に相対して、均等に何でもできる▢(四角)型の人とは

例えるなら、国立大学の大学生
のようなかんじ?でしょうか。

全教科均等に優秀な国立大学の学生さんは素晴らしい。

しかし、だからといって
みんながみんな、目的に向かって
キラキラと暮らしているのか?

というと
そうでもないのが現実です。


大学生が就活時に

自分が何をしたいのかわからない 
自分が何を好きなのかがわからない

そんな悩みを持っていると
よく聞きます。




■人は選択肢が多いと不幸になることもある


人生において、選択肢の自由は、ないよりはもちろんある方がいい。

でも、選択肢は多ければ多いほどよい、というわけではない。

それを「選択のパラドックス」と名づけたのは、心理学者のB.シュワルツ氏。


豊富で複雑な選択肢は、私たちを自由にするのではなく、無力さを感じさせてしまうこともある。


選択肢の多さは、満足度を低下させ、ときに人を不幸にすることすらある。


選択肢を減らす」という提案。

それがストレス・不安・多忙を低減し、人生やキャリアで、本当に大切なことだけにフォーカスすることを可能にする。

心理学者 B.シュワルツ



例えば、スーパーで
ドレッシングが大量に並んでいて、あまりに選択肢が多いと、選ぶのが面倒で結局買わないで帰っちゃう、なんてことがあります。

選択肢が多いと、
何かを選択した後に、もっと良い選択があったのではないかと
後悔の念が浮かんでしまう。


■選んだもので満足することが幸せの秘訣


発達障がい児(者)は
「これが好き」といえるものを持っている人が多いです。

というか、言い換えれば

これしかできないという人が多い ('ω')ノ


我が息子でいうならば

文字を読むのが遅い、文を書くのが下手
おしゃべりが苦手。

これに対して得意なのは

数学とパソコンやスマホ。

これだけは人一倍得意。好き。
まずは、これで生きていけそうな世界を模索していきました。

スポーツもいろいろやってみたけど、まるでセンスなしでしたので、思い残すことはありません。

選択肢が少ないって
実は、幸せなことでもあるのです 
( *´艸`)



幼少期に本人がやりたいと言ったことを、とりあえず気が済むまでやらせてみる。
親の固定観念や先入観など不用です。


これはなんだか違うな、と思えば
また別な分野で模索していけばいい。 
その繰り返しで、自分に最適なものをみつけていく。


我が家で使っているドレッシングは
大体いつも2種類。
それだけあれば十分です。

人生もドレッシングも
自分に合うものは少しあればいい。


障がいがあってもなくても悩みはある。
自分に合ったものを間違いなく選び、それに満足できたら幸せ。


幸せな暮らしとは
誰にでも手の届く
シンプルなところにある
と感じています🍀




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