見出し画像

ルームツアー・その1 ミュンヘン西部

今日は、訳あって仮の住まいとして借りているお部屋の紹介をしたいと思います。
本宅からは自転車で1分、徒歩5分の距離です。

ミュンヘン市西部の私が住む区域は20世紀初めまでは、ほとんどこれといって文献に残るような出来事のないのどかな村でした。
1892年、すでに限界を迎えていたミュンヘン中央駅の負担を軽減するため、新しい操車場が出来て急激に発展し始めました。まず鉄道職員の為の社宅が複数棟450戸分整備され、以来この地区は鉄道職員の町としての名残を残しています。

団地のシンボル

そのような地域に、建築家テオドァー・フィッシャー(1862-1938)は自身の都市開発・建築事務所を構えていました。

フィッシャーは長屋形式の住宅団地を幾つか設計しています。
そのうちの一つが私の住むBauhandwerker-Siedlung。急激に発展し始めたこの地域の発展を支えた建築職人さんの長屋住宅です。

1908年から1911年にかけて建てられて長屋にはユーゲント・シュティールの要素が見られます。

前庭と裏庭を持つ間口の狭い住宅が長屋状に列をなし、裏庭同士が背を合わせるように2列が並ぶユニット形式を取り、それがU字型の敷地の左右を形作るよう、合計で4列の長屋で構成されています。

居室の窓からは緑の多い裏庭がよく見えます。

大きな木が立っている家はリノベーションが今でも現在進行中


3階建て+地下室
メインストリート 南から臨む


メインストリート ジードルングへの入り口・北から臨む

私が居るのは、長屋とは別棟で、U字の底辺部分。かつてはここに居住者向けの食堂があったらしく、改装して小さなアパートに分譲されています。

ギシギシと鳴る階段
玄関からの眺め
いままでTVを持ってなかったの❣
すごく狭い螺旋階段で踏板が変形三角形。必ず右足から登りさない、といわれました。
明り取りの窓がたくさんあって、とても明るい
隠れ家的な寝室
星空を眺めながらお風呂

さて、来週は息子が初めてここで一週間私と暮らします。
夏休み最後の週で、再来週には二学期が始まりますが、以降しばらくは一週間交代でここと本宅を行き来する予定。
どうなりますでしょうか・・・