しゃぶしゃぶから飾りつけ~クリスマスの思い出~

「すき焼き」と「しゃぶしゃぶ」。 
「うどん」か「そば」か?「カレー」もしくは「ラーメン」か?
「餃子」か「焼売」、或いは「春巻き」三つ巴。
と同じぐらいに、選択を迫られるが、断然、わたしは後者「しゃぶしゃぶ」である。

すき焼きも好きだが、鍋が汚れるのと、生卵。
つけて食べると決まっている生卵の白身が、苦手なのだ。タレントの榊原郁恵も言っていた。
思い出を記す。
わたしが初めて、しゃぶしゃぶを食したのは、中学1年の冬休み。
クリスマスイブで、家族での外食先である。デパートの最上階、レストラン街だったと思う。
余りにもの美味しさに感激し、苦手なはずの生卵の白身も何のその。バンバン食した。

会計を済ませ、店を出たら、たまたまイベントがやっていた。三角くじだ。
「じゃっ」
姉妹代表者として(?)わたしが箱の中から、適当に1枚を引いて渡したら、「おめでとうございます!!」
大きくカラン、カランとベルが鳴らされた。
(何なの?)瞬間分らなかったけど、横を見てすぐに分かった。
クリスマスケーキの飾りつけができるのだ。既にスポンジケーキと、
生クリーム、様々なマジパンが用意されている。
「お姉ちゃんはダメだよね。こーゆーの。だから手伝ってくれる?
あたしがやるから」
腕まくりでもしそうな勢いの妹に、
「うん」
素直に頷く。
9割8分方妹の尽力。きちんと塗られた生クリームに、おしゃれな縁取り。
クリスマスらしいマジパンで飾り付けられたケーキを箱に入れて貰い、
自宅で食べたのを思い出す。

「肉が(湯の中で)しゃぶしゃぶと踊るから」
よって「しゃぶしゃぶ」。昭和31年、命名されたとか。薬師丸ひろ子さんがナレーターをしている料理番組で知った。
戦後たった11年。超高級料理だったであろう。  
名前といい、味といい、実に日本人に合っている。
「トンカツ」と同じぐらいに世界に誇れ、愛される日本の料理だ。

○しゃぶしゃぶを 食(しょく)せり 湯をまた泳ぐ箸 
                 浮世と我と 思うものかも

                  <短歌 なかむら>



 

      

      

    

      

 

      


   


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