トンチンカンな妄想

就職して、初めてのお手当。
曰く、お給料を目出度く貰い、分配も終え。如何ほどでも自分の自由にあるお金を確認した日。
某書店で購入したのが、「子どもの昭和史」。
平凡社が出しているムック「太陽」シリーズで、当時は1冊1300円だったかな?
ずっとずっと欲しかった。
んが。経済的にイマイチだったわたしは、1000円以上の本を買った経験がなかった。だから即買い。初任給が出たら買ってやる。
絶対の絶対、賛成の反対の反対なのだ、これでいいのだと、バカボンのパパみたいにこじつけていたのである。
固く心に誓っていた。

実際、手にしたのは2、3日後であったろうか?
「ありがとうございました」
レジを通し、自分のモノになった喜びったら!目の前で赤い布を振られ、
鼻息荒く、鼻孔を拡げに拡げる闘牛が如くである。

ラリホーッ!
身体の芯から腑抜けになって、別世界。一面のお花畑をポーっと漂っている、わ・た・し。
そしてカネモチ。大手を振って世の中を渡れる、お金持ち。自分はおお金持ちなんだと、トンチンカンな妄想に浸ってしまったのでございます。
若かったねぇ、青かったなぁ。




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