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ヘアスタイルという魔法

さいきん、6歳(New!)の娘が髪型をしょっちゅう変える。

朝、出かけるまえ(直前!)に「お母さん、結んで」とリクエストしてくるときもあれば、小さな手で不器用なポニーテールを作るときもある。

とはいえ毎日ではなくて、肩までバラっと伸びた柔らかい髪の毛をそのままにしている日のほうが多い。おしゃれも好きで、友達と外を駆け回るのも好き。だからなのか、髪型を変えた日は200%増しで娘が可愛らしく見える。

赤ちゃんというものは、大変不思議なもので、ふさふさと豊かな髪をたくわえて生まれてくる子もいれば、髪の毛は準備中でしてという空白地帯を持って生まれてくる子もいる。

娘、生まれたときはつるつるの頭だった。

私自身、小学校に上がるまでは「髪を切ったことがないのにショートカット」みたいな少なさだったので、娘の髪の毛が伸びるのが遅いのは、きっと遺伝だ。

娘の髪の色は、きれいな栗色をしている。NZの強い紫外線に髪が焼けたのかと心配したときもあったけれど、こちらはどうやら夫からの遺伝らしい。夫いわく、小さいときは茶色だったとのこと。

余談だけれど、行く先々で娘は夫に似ていると言われる。あごの輪郭は私に似ているんだけどな。40間近のおじさんと、こんなに可愛らしい娘が瓜二つで似ているなんて、まことに遺伝子というものは不可思議極まりない。

ここさいきんの娘のお気に入りヘアスタイルは、ツインテール。結び目を高い位置でそろえると、セーラームーンも真っ青の完璧なツインテールが完成する。

ふわふわした髪の毛が、両側で揺れていてかわいい。こちらでは、「Pig tail」と読んだりする。豚のしっぽ。ああ、まさに。

ポニーテールだって負けちゃいない。頭のてっぺんむかってきゅっと髪を束ねると、なんだか急にお姉さんになったみたいで、娘の後ろ姿をじんわり見つめてしまう。

今朝は「エルサみたいにして」って言われたけれど、さすがに豊かな髪のディズニープリンセスにするのは無理でした。お母さん、そんなに器用じゃありません。


いつもと違う髪型の娘になると、なんだか別人みたいで新鮮だ。

それは、ヘアスタイルが娘に魔法をかけているからかもしれない。なりたい姿になれる魔法。おしゃれって楽しいよねって、髪をゆらす娘を見ていて思う。

ただそれだけの、ことなんだけれど。

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