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共働き夫婦のお金の管理について

ふと思い立ったので、まとめてみる。
我が家の実際の状況も含めて書くので、誰かの何かの参考になれば幸いだ。
ちなみに筆者と夫は、どちらも30代で正社員フルタイム勤務である。


◆入金、収入面の管理

共働きでは、お互いに毎月会社から給料が支払われる。
別に毎月じゃなくて、2か月に1回とか、2週間に1回とか、日払いとかでも全然いいのだけれど。
そのお互いの給料を、夫婦としてどうシェアするか?っていう話ね。
これは、大きく分けて3パターンあると思う。

①お互いの資産はお互いがそれぞれ自分で管理する
これは独身時代とほとんど変わらない形になるかな。
この形だと、お互いに給料明細を見せる必要とかもなく、へそくりのようなものも作り放題で、自分のお金は自分のお金、という管理になると思う。
夫婦が2人とも真面目な倹約家であれば問題ないかもしれないが、他の方法と比べると夫婦のお金は溜まりづらいかなあと感じる。

②どちらか片方が、夫婦の総財産を管理する
これは、昔ながらの日本のやり方という感じだろうか。
多いのは、夫は全ての給料を妻に一旦渡し、妻はそれを自分の財産と合わせて、1世帯として家計簿をつけるというものだろう。
このパターンは、なんとなく、男女平等・共働きが推奨される現代には合っていないような気もする。
同様に働いているのであれば同様に資産を管理する権利・義務があるわけだし、フルタイム労働の妻が毎日逐一、1世帯としての家計簿をつける、というのはもしかしたら考えづらいかもしれない。
ただ、管理する側の人が真面目な節約家であれば、お金はかなり溜まりやすいほうと言えるだろう。

③夫婦の共用口座を作成して管理する
これは①と②の折衷案のようなものだ。
どちらかの名義で口座を1つ作成し、夫婦はお互いに、決まった金額を決まったタイミングで共用口座に振り込むという形だ。
これならば、自身の個人的な財産をしっかり確保することができるし、同時に1世帯としての財産・貯金を把握して管理することができる。
問題があるとすれば、お互いに振り込む金額を、生活できるギリギリのラインに設定してしまうとお金が溜まりづらいという点だろうか。
お互いにほとんどの給料を共用口座に入れる、くらいの勢いであれば十分貯金はできるのではないかと思う。

ちなみにだが、我が家は③のタイプで家計を管理している。
夫婦で年収がそこまで変わらないため、毎月給料日後に、2人が同じ金額XX万円を夫名義の共有口座に振り込む、という形だ。
年収がそこそこ同程度と言えどもやはり若干の差はあるため(夫の方が高い)、夫はおそらく毎月XX万円を支払ってもまあまあ余力があると思う。
一方の私は、手取りからXX万円を引いて、奨学金返済の引き落としがあって、自身の買い物(服や化粧品など)の分を払って、とするとほとんど収支が0になる。
その分、1世帯として貯金を頑張ろうねと夫婦で話し合った結果である。

このXX万円以外の部分については、お互いに「何円手元に残ったのか?」「個人口座の貯金はいくらなのか?」「それは何に使っているのか?」という詮索はしない。
毎月の給料明細を見せ合ったりすることもない。
個人の資産は個人の資産であり、好きに使えばいいというスタンスである。


◆出費、支出面の管理

これは恐らく、前述した①②③のパターンによって、それぞれ管理方法が絞られるのではないだろうか。

①お互いの資産はお互いがそれぞれ自分で管理している場合
A:支払い担当を分ける
 →例えば、家賃と光熱費は夫、それ以外(食費や日用品の費用など)は妻が負担する、というふうに、予め支払い担当を決めておく。
B:どちらか片方が立て替えておき、あとでその半額を請求する
 →例えば、夫が生活にかかる費用を全て支払い、月末に「今月は20万円かかったから10万円ちょうだい」というふうに夫が妻に請求するということだ。

この2つであれば、Aでは都度財布からお金が出ていくため、毎回の出費額としては上手く分散させることができ支払いが楽に感じるかもしれない。
一方でBは、全額建て替え&まとめて一括請求になるため、お互いに支払いが厳しくなるタイミングができる可能性がある。
とはいえ、例えば支払いが折半でない場合は、Bの方が管理はしやすい。夫と妻の収入に差がある場合では、負担金額を夫:妻=7:3というふうに、後から計算がしやすいのだ。
一方でAの方は、季節がらやイベント事などによって、毎月の支払金額が変わってしまうため、一部不平等を感じるタイミングがあるかもしれない。

②どちらか片方が、夫婦の総財産を管理している場合
これは言わずもがな、管理している側の人間が、生活費を家計からすべて支払うことになるだろう。
そして家計から一部のお金を、お小遣いとして管理していない側に渡す。
管理はしやすいし、その分貯金もしやすいと思うが、管理・記録している側にはそこそこ負担がかかるように思う。
また、管理していない側(お小遣いを貰っている側)が、家計についてきちんと(貯金などを)把握できるかどうかが怪しい可能性がある。
信頼関係があればいいが、場合によっては、自分が貰っているお小遣い以外の部分のお金の動きが、完全にブラックボックス化してしまうケースもあるかもしれない。

③夫婦の共用口座を作成して管理している場合
この場合も、話は簡単である。
共有口座から、生活費を支払うということである。
シンプルでわかりやすいのが特徴だが、管理の方法が上記2つよりも少し面倒くさくなる可能性がある。
何故かというと、共用口座は「夫婦の資産」であるため、夫婦が2人ともアクセスしやすい・クリアな状況で管理することが求められるからである。

筆者は③のタイプで家計を管理していると前述したが、支払いの部分に関しては下記のような形で管理している。

水道料金などの口座引き落とし分→共有口座からの引き落とし
その他、クレジットカードが使えるもの→クレジットカード利用
現金払いの場合(大抵の場合少額)→どちらかの奢り、または現金で折半
というふうな形だ。

クレジットカードに関しては、まず夫名義のクレジットカードを作り、そこに家族カードとして私のカードも作成する。
そして、2枚のカードの支払い口座を共有口座にするということだ。
家賃や電気料金、普段の買い物(食料品や日用品)、たまの外食などは、全てこのクレジットカードで支払っている。

次に記録の部分だが、これはクラウド管理(アプリから私も夫も同じようにアクセス・確認できる)の方法をとっている。
家計簿共有アプリ、などで検索すればたくさんのアプリがヒットするのでご参照ください。
本当はお互いにクレジットカードで支払った金額を都度アプリに入力できれば良いのだが、夫はネットだとかアプリだとかそういうものにとんと疎いので、レシート保管からの私が全入力、という形をとっている。
そんなわけで実際の入力・管理はほぼ私が行っているようなものなのだが、お金の動きや貯金額は、夫も24時間いつでも確認できる状態にしている。

この形の良いところは、例えば家電の購入や旅行などの際も、ほとんど何も考えずに「カード払いで!」というふうにできるということだ。
お互いの最初の振込額の部分で負担割合を調節していれば、支払いの際に負担割合をいちいち考える必要がない。
(その分使いすぎしまう可能性もあるので要注意なのだが。)
また、お互いに、個人的な(趣味などの)買い物をする際に、「これを買ってもいいでしょうか・・・」というお伺いを立てる必要がなく、家計の質を保ったままで個人の財産も確保できるという点も良いのではないかと感じている。


少し長くなってしまったが、以上が私が思いつく「お金の管理方法」だ。
どの方法にもそれぞれ長所と短所があるため、夫婦のお互いの性格や関係性に合ったものを選択するとよいだろう。
どれがいいのかわからない!と感じる人がいるかもしれないので、参考までに、いくつかの指標について触れたいと思う。

◎圧倒的に金銭的価値観が違う場合→①か②がおすすめ
例えば、「あ、このコンビニスイーツいいな!2人で食べたいから買って帰ろう!」と思った際に、そのお金を個人的な財布から出すのか、共有の財布から出すのか?といったふうな、価値観についてだ。
どっちがいい、どっちが正解という話ではなく、夫婦間でこの感覚があまりにも異なっていると、揉め事の種になってしまうことがある。
そういう際は、始めからどちらか(どちらかといえばお金に厳しい方)が全額管理する、あるいは始めから一切の財産情報を共有しない、というのがよいだろう。
もちろん、お互いの同意の上で、というのが大前提だ。

◎信頼関係があまりない場合→①がおすすめ
あまり考えたくはないが、例えば「家のお金を使いこまれるかも」などと相手に対して思っている場合だ。
その場合は、共有財産以外の部分で、自身の財産をしっかりと確保しておく必要がある。
まあ、離婚する場合はいわゆるへそくりは共有財産としてカウントされ、財産分与の対象となるわけだが・・・。
とにもかくにも、共有のお金から私物を購入される疑いがあるのであれば、お金の動きがブラックボックス化する恐れのある②や、勝手にクレジットカードを使われる恐れがある③よりは、それぞれの財産を自分で管理する①がおすすめということになるだろう。
自分が管理する側に回れるのであれば、②でも悪くはないかと思う(自分が家のお金を使いこまないことが前提ですが)。

◎金銭的価値観が似ており、信頼関係がある場合→③がおすすめ
家計として口座・クレジットカードを一括して考えるため、入金についても出金についてもシンプルに考えられるのが③である。
ただ、前述したとおり、管理の面でアプリやデジタルな手段を駆使できる必要はあるかもしれない。
どちらか片方が管理する場合は紙の家計簿などでも構わないと思うが、2人がそれぞれクレジットカードを利用するため、お互いが使用歴を順番に記載するとなるとアナログでは難しいかもしれないと感じる。
まあ、最悪クレジットカードの支払い明細を家計簿にすればよいのだが、アプリであれば出費をジャンルごとに分け円グラフを作ってくれたりするので、アプリ管理にすると管理計画が立てやすいのだ。

◎とにかく早くたくさん貯金したい場合→②がおすすめ
これは、夫婦のどちらかが倹約家か、あるいはお金の管理が得意という場合に限るのだが、一番収支を上手くコントロールできるのは②であると思う。
なので、お互いの収入が少ない場合や、出産などに向けて全力で貯金をしたい場合は、②が一番効率が良いのではないだろうか。

我が家が③を選択したのは、お互いに金銭感覚が似ていると感じたからであり、夫婦間の収入(労働)もまあまあ同じくらいで、アプリ利用さえしっかりできていれば管理がシンプルにできてよいと思ったからである。
そして、夫婦での貯金のために、かなり多めの金額を毎月共有口座に振り込むということで合意がとれたからである。

色んなパターンがあるため、どれが一番よいのか悩むところではあると思うが、「収入が多いか少ないか/貯金をしっかりしたいかどうか」という金銭面と、「どちらがどのように手間をかけて管理するのか」という実務面、それから「個人の資産をどう扱いたいか」という価値観の面を元に考えていくしかないと思う。
主に重要なのは、貯金ができるかどうか、揉め事がおこらないかどうか、の2点ではないだろうか。

随分長くなってしまったが、これらが筆者が思うお金にまつわる夫婦のあれこれである。
何かの参考になれば幸いです。

ではでは、今回はこのへんで。





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