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キミもアナタもボクもワタシもみんな胡散臭い

あなたの人生を円グラフで表現してください

この問いにあなたはなんと答えますか?

ワタスはカンタン
8割方いけばな、残りはお酒
ときどき嵐・永瀬れんれん、かね?


これは
【君が手にするはずだった黄金について】
(小川哲)の出だし

今まで経験したことがない
ジャンルの小説(?)だった

これは作者の体験なのか
ノンフィクションなのかフィクションなのか
どこまでが本当でどこまでそうじゃないのか?

なんとも妙な世界が広がってた


さて、この出だしのお話

主人公「僕」は東大の大学院生
(作者も東大中退)
急に就職を思い立ち
新潮社のエントリーシートを書き始めると
上記の設問で躓いてしまう

新潮社の本のタイトルで埋めようとするも
「違う」と止める

酸素、炭素、水素…と書こうとして
それは「人生」じゃない「人体」と気づく

ならば
小学校から大学までやった「サッカー」と
好きな「読書」そして「ゲーム」
アルバイトの「塾講師」
外せない「家族」「友人」

でも「僕」はその円グラフを
遂に書くことはできなかった

そして
「カテゴリーが決まってないから設問として不完全だ」
とかヘリクツを並べる

ヘリクツ大魔王の流石のワタスも
「就職じゃ、採用側が喜ぶようなことを
 テキトーに書きなはれ」と汚れきった心で思う始末


この本は6つの短編から成っていて
それぞれ「ぬぬぬ」と思った

本のタイトル
【君が手にするはずだった黄金について】もナカナカだったけど
【偽物】が気になった


作家である「僕」が出会った漫画家

人の高校時代の鉄板の思い出を聞いて
「まんが日本高校昔ばなし」なんてのを描いてる
その漫画家、一見人当たりがよく真っ当に見える

けど「僕」の周りの人々は彼とは
深く付き合いたがらない

「あの人偽物のデイトナ巻いてる」というのだ

偽物の高級時計を身に着けてるなんて
信用ならない、というわけ

けど「僕」はデイトナの真贋が見分けられない

ネットやYouTubeで勉強し
満を持していざ!本人に会うとデイトナではなく
違う高級腕時計をしてた

……頑張って色々勉強していざ!と望むと肩透かし

自分の人生を見てるようで意味なくガックシ、、、

いやガックシしてる場合じゃない
続きを読むのだ秋峰!


偽物高級腕時計を巻いていた理由が
後付けなのか本当なのか、
いやそれ以外のモロモロも、、、

どちらにしても後味が悪い


ちょうどこれを読んでる真っ最中に
本屋大賞が発表されて
この本がノミネートされてて
そして大賞を逃したことを知りました

とにかくこの本
全てが胡散臭い

登場する人物も作者「僕」もアナタも
そして読んでいるワタシも胡散臭いんじゃないの?

嘘、と作り話の境目はどこにあるの?
なにが違うの?


そんなこんなのこの本

たくさん色々想いがあるんだけど
もう一つ書きたい感想があります

長くなるのでそれは後日



いけばな教室 西宮市
へなうさ工房:甲子園球場そば
090-8214-8739
8739sshuho(@)gmail.com



#読みやすいからあっという間よ



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