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今日の薬膳ごはん

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日々のプチ不調から自分の体質を知り、それにあった食材をご紹介します。体質はからだの中を巡る気血水(きけつすい)とからだの内部の働き、五臓(肝心脾肺腎)のサインからよみときます。
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汗のかきすぎに梅干し

先週から夏の土用に入り、今年も和田農園さんのおいしい梅を干しました。 今年は、和田農園の佳代さんの梅干しづくりのレシピを参考に、去年よりも塩の量を少し減らし、その分おいしいお塩を使ってつくりました。あがってきた梅酢をちょこっと口にすると、おもわず「うま~っ」と声が出ました。梅干しのできあがりが楽しみです。 さて、梅干しは今の季節にぜひ食べていただきたい食材の一つです。梅の酸味は、収れん作用といって、汗のかきすぎを抑えてくれます。 汗は体温調節のために大切です。夏の暑い時

血の滞り〜茄子の紅花揚げびたし〜

私たちの体を作る大切な要素「気(き)血(けつ)水(すい)」があります。 気は、体を動かす基本的なエネルギー。 血(けつ)は、栄養素、滋養作用。 水(すい)は、血以外の体の中の水分。 気血水が体の中をたっぷりと巡っているとき、私たちは健康でいられます。 気血水のうち、血の流れ悪くなり滞ると瘀血(おけつ)という状態になります。瘀血にはこんなサインがあります。 □目の下にクマができやすい □しみ・あざができやすい □肌がくすみやすい □舌や唇が紫色っぽい □肩こりがひどい

乾燥しやすい血不足タイプ~鮭とほうれん草の炒め物~

薬膳・中医学では、体を作る大事なものとして、 「気 き」「血 けつ」「水 すい」 の3つがあると言われています。 気は、体を動かす基本的なエネルギー。 血は、体の栄養素。 水は、血以外の体に必要な水分 です。 今日は、血と血不足(血虚・けっきょ)のお話です。 血(けつ)は、体に必要な栄養分。体を潤し、栄養や滋養となります。興奮状態をクールダウンさせる鎮静作用もあります。また血は精神とのつながりも深く、血がたっぷりあることで、穏やかな気持ちや心、思考力、適切な判断がで

じめじめ湿気に、はとむぎ

先週から全国的に暑さが強くなりました。気温とともに湿度も上がってきて、これから蒸し暑い夏がやってきます。 日本は海に囲まれた島国。木々も多いので、湿度がとても高い国です。 薬膳・中医学では、季節による気候を六気(ろっき)と呼びます。六気は、風(春)、湿(梅雨)、暑・火(夏)、燥(秋)、寒(冬)とあります。これらの六気は、それぞれ過剰になりすぎると邪気となり、私たちの体に悪い影響を与えます。これからの季節は、湿度と暑さが増し、湿邪、暑邪、火邪となり、私たちの体に負担をかけるよ

エイジング〜腎・脾・肺〜

薬膳では、体の中の働きを五臓「肝・心・脾・肺・腎」と呼び、それぞれがバランスよい状態でいられると私たちは健康で元気でいられると考えられています。 さてタイトルにある通り、今日はエイジングのお話です。薬膳では、老化は「腎・脾・肺」の3つが大きく関わるといわれています。 エイジングに大切な「腎・脾・肺」と それぞれのお疲れのサイン 【 ①腎 】 体の元気の源「精」を蓄える場所。老化に一番かかわる場所。年齢を年齢を重ねると、特にこの腎の気(腎気)がだんだんと少なくなっていき

いらいらしやすい気滞タイプに気のめぐり~鯵の南蛮漬け~

前回は、エネルギー不足(気虚)のお話でした。 今回は、気が滞る「気滞(きたい)」体質です。 私たちの体には「気・血・水(き・けつ・すい)」の3つの成分があります。気血水がたっぷりとバランスよく体を巡っている状態が健康な状態です。 そしてこの気血水は、「不足している」か「滞っている」かで、その人の体質を読み解くことができます。 気が不足している場合(気虚)は、不足している分を食材などで補い、気が滞っている場合(気滞)は、めぐらせることが大切です。そうして偏ったバランスをま

疲れやすい気虚タイプ~じゃがいもマッシュ~

あまり意識していなかったのですが、子供のときから、じゃがいもをよく好んで食べていました。大人になってから友達と外食するとき、よくじゃがいもを使ったメニューを注文しているようで、「じゃがいも好きだよねぇ」と友達に言われました。(それも違った場面で複数の友人に…。)ようやく、あ、私はじゃがいも好きなんだ…と自覚しました。 薬膳を知ると、自分がじゃがいもをよく食べていた理由が分かりました。じゃがいもは、補気と言って、からだの不足したエネルギーを補充してくれる役割があります。 学