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仕事は「エイトブランディングデザインのブランディング」

執筆・編集 山村光春(BOOKLUCK
撮影 松村 隆史

「このマネジャー職の仕事の根本は、『エイトブランディングデザインのブランディング』だと思います」

とキッパリ言い切るのは「エイトブランディングデザイン」の代表を務める西澤。その“ココロ”を、氏はなおも続ける。

「僕らの会社は、お客さまのブランディングをするのが仕事。デザイナーたちはみんなそこに寄り添っていくので、どうしても自社のことは後回しになるんです。ただ“医者の不養生”はあかん、と思っていて。ブランディングの専門家集団であるからには、自分たちのブランディングも、ちゃんとやる。なので要は、マネジャーの仕事はエイトのブランディングをする、みたいな感覚と思ってもらえれば」

たとえば、自社メディアで過去の仕事の実例記事ひとつを作るにも、しっかり手間ひまをかける。30〜40人規模のリアルイベントをやるときも、準備から本番まで余念なく、何倍もの労力を惜しまず、クオリティを高める。
 
 
「プロとして、自分たち自身のこともきちんとブランディングできてこそ、初めて一人前だと思っていて」
 
念を押すように、西澤は言う。

「そしてそれは、お客さまにも絶対に伝わっていくはずなんです」

マネジャーも、クリエイターの一員。

 設立当時、まだ“ブランディングデザイン”という言葉が知られていなかった頃から、その重要性をとくと説き続けてきた「エイトブランディングデザイン」。この会社が、デザイナーではなく、マネジャーを募集する。デザインスキルをあえて求めない役職を設けるその背景には、目指す会社の規模感がある。

「僕のポリシーとして、クリエイティブとは、ひとつの案件をひとりのデザイナーが、責任を持って最後まで走り抜くというのが基本。なのでデザイン会社としては、4〜5人くらいの小規模ってすごく快適なんですよ。ひとりがクライアントの担当を持つと、上から下まで関われるよさがある。ただ大きい仕事から小さい仕事までを動かしていくには、やっぱり限界もあってね。僕はブランディングデザインの専門家としていろんな業種の、いろんな企業のサポートをしたい。今までやったことのない仕事の領域も、どんどん開拓していきたい。だから、やっぱりある程度の体制を整えていかないといけないんです」

とはいえ100人レベルの規模の会社にまでなると、今度は完全なる分業が始まってしまう。

「独立する前は大企業に勤めていたんですが、その時には大きな仕事の中の一部のデザイン業務しかやらせてもらえなかったんです。事務作業も、掃除もするなというカルチャーの中にいて、これは全然クリエイティブじゃないなと思って、会社を作った経緯があるので」

 フリーランスの集まりのような小規模では、思うような仕事が受けられない。かといって大きくなりすぎると、クリエイティブや仕事の一貫性が損なわれる。ゆえに彼らが目指すのは、両方のいいとこどり。20〜30人くらいの規模感で、ひとりひとりがクライアントと向き合い、一貫性のある仕事をしながら、スタッフどうしがゆるやかにつながり、関わり合う。

マネジャー職もまた「裏でサポートする縁の下の力持ち」というイメージがあるが、さにあらず。

「マネジャーも、クリエイターの一員だと思っているんです」

決してバックオフィスで事務作業するだけの、オペレーターを求めてるわけじゃない。そう西澤は強調する。

「エイトという会社が、どうしたらよくなるかというマネジメントができる、根っことしては同じクリエイティブマインドを持った人に来て欲しいんです」

 
“チェーン”を太くし、強い会社にするために。

ところで、エイトブランディングデザインにおけるブランディングデザインの仕事の流れは、下記の通り。

① お客さまからの問い合わせ対応
② 初回の面談
③ 提案見積もり
④ 契約
⑤ 請求
⑥ ブランディング
⑦ デザイン
⑧ ブランド発表
⑨ 広報

そして⑨のあとは、また①に戻る。

「①から⑨までの仕事を“チェーン”のようにぐるぐると回していくんです。すると、チェーンはどんどん太くなっていき、強い会社になっていく」という。

ただ仕事にかける熱量や時間は、どうしてもデザインの仕事に偏りがち。すると “チェーン”が切れてしまう恐れもある。

「⑥のブランディングや、⑦のデザインの“重力”が強すぎるんです。僕も含めてですが、みんなそれがやりたくてここに入ってくるわけですし。ただそうすると、会社の経営が成り立たなくなる」
 
そこで、“チェーン”の一端を担うのが、マネジャーの役目。つまり、ブランディングデザインという一連の仕事に関与している。「マネジャーもクリエイターの一員」というのは、そういうことなのだ。
 
 
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執筆・編集

山村光春
1970年東京生まれ。雑誌「オリーブ」のライターを経て、2000年に雑誌や書籍、広告の編集・執筆を手がけるBOOKLUCK設立。暮らしまわりや旅まわりのジャンルをおもに活動中。編著書に「眺めのいいカフェ」(アスペクト)「おうちで作れるカフェの朝食」(世界文化社)など。現在、東京と福岡との二拠点生活中。http://bookluck.jp/


撮影

松村隆史
写真家
1975年富山生まれ。大学中退後に上京。スタジオフォボスに勤務。2000年、フリーランスとして独立。自然物、暮し、料理、ポートレイトなどの撮影を中心に活動。http://www.matsumuratakafumi.com/


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