見出し画像

【第50回】「マンガとブランディング」

第一線で活躍しているクリエイターをゲストに迎え、クリエイティブのヒントを探るトークセミナーシリーズ「CREATORS FILE」。


第50回 クリエイティブナイト
ゲスト:佐渡島庸平氏(株式会社コルク 代表取締役社長CEO)、つのだふむ氏(マンガ家)

・・・
連載中の『ブランディングマン』を手がける株式会社コルク代表の佐渡島庸平氏とそれを描くマンガ家つのだふむ氏と西澤明洋の公開連載会議。

ブランディングマン』を通して自身のブランディングも模索するふむさんを囲むのは、大ヒット作品の編集を数多く担当し、従来の出版流通の形の先にあるインターネット時代のエンターテインメントのモデル構築を目指し活動している佐渡島庸平氏とエイトブランディングデザイン代表 西澤明洋。それぞれの視点から『ブランディングマン』の今後の展開に繋がるヒントを紐解きます。


『ブランディングマン』の編集者とマンガ家を迎えて

西澤:今年から連載がスタートした『ブランディングマン』は、ブランディングを題材にしたドキュメンタリーマンガです。人気マンガ家になるためにブランディングデザインの現場に潜入した新人マンガ家・つのだふむくんが、自らを主人公としてブランディングやマンガについて知り、成長していく物語です。

『ブランディングマン』を通して自身のブランディングも模索するふむくんを囲むのは、インターネット時代のエンターテインメントのモデル構築を目指して活動する編集者の佐渡島庸平さん。今日は編集者・マンガ家としての視点からそれぞれの想いを語っていただき、『ブランディングマン』の裏話も聞けたらと思っています。では、恒例の乾杯を!

佐渡島・ふむ:乾杯~!

西澤:『ブランディングマン』では、コルクで修業中のふむくんが、佐渡島さんに連れられてエイトブランディングデザインを訪れるところから物語が始まります。今日僕が黒子姿になってここに座っているのは、マンガの中では僕がお客さまの前で黒子に変身して、必殺技を見せるから。なぜ黒子なのかも気になるところですが、まずはお一人ずつ、これまでのお仕事について語っていただきましょう。

佐渡島:2002年に講談社に入社して、週刊モーニング編集部にて『ドラゴン桜』(三田紀房)、『働きマン』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)などの編集を担当しました。2012年に講談社を退社し、クリエイターのエージェント会社「コルク」を創業。著名作家陣とエージェント契約を結び、作品編集や著作権管理、ファンコミュニティ形成・運営などを手掛け、従来の出版流通の先にあるインターネット時代のエンターテインメントのモデル構築を目指しています。

コルクのミッションは「物語の力で、一人一人の世界を変える」。ビジョンは「Create」「Connect」「Realize」としています。「Create」は時代性のある、本質的な物語を生み出し続ける。「Connect」はファンとクリエイターが直接繋がる社会をつくる。「Realize」は物語に宿っている、世の中を変える力を顕在化することを目指しています。「Connect」については今まさに次々と現実になっていて、「Realize」は現在、特に力を入れて磨きをかけているところです。バリューは「やりすぎる、さらけだす、まきこむ」。どうアップデートしようか考えているところです。

〈当日のスライド画像より〉コルクについて

西澤:なるほど。

佐渡島:そのほか、新人マンガ家と編集者がチームを組んでスタジオ体制で作品をつくりあげる「コルクスタジオ」を立ち上げ、運営しています。

西澤:スタジオはいつから始めたのですか。

佐渡島:4年前くらいからです。これが出版した作品集です。『リアル・ユー』という作品は、一部、実話に基づいています(笑)。

〈当日のスライド画像より〉コルクスタジオの作品

西澤:ふむくんのことをリアルに知ってると、ドキドキしながら読めますね。自分がけっこう出てると思う。

佐渡島:原作がある場合は、すべての登場人物に自分をどう宿らせるかがポイントです。『ブランディングマン』の場合は、西澤さんの感情をふむくんが想像して、表現しなきゃいけない。そこが大きな課題でもあります。

「コルクラボ」は、「あなたが好きなあなたになる」をキャッチコピーにしたオンラインサロンです。「人生を楽しむ」がテーマなので、マンガ家を目指さない人でも誰でも入れます。運営は他のメンバーに任せていて、ぼくも一緒に参加してみんなで遊んでいます。旅行したり、自作のリアル脱出ゲームや水鉄砲で遊んだり。このラボの中に「マンガ専科」というマンガ家の部門も置いています。

〈当日のスライド画像より〉コルクラボマンガ専科

西澤:けっこう本気で遊ぶんですね、おもしろい。それでは次に、ふむくんの紹介です。ふむくんは、デビューして何年目なんだっけ?

ふむ:佐渡島さんと出会って、きちんとマンガ家をはじめて3年目です。「出会った人、全部マンガにする」をテーマに活動しようと考えていましたが、「人」にすると制約が多そうだと、最近気づきまして……。

〈当日のスライド画像より〉キャッチコピー

佐渡島:「人」じゃない場合も出てくるからね。

ふむ:今日から「出会い」に変えます(笑)。

西澤:ははは! リアルな編集会議みたいな雰囲気ですね。

ふむ:デビュー作『リアル・ユー』に出てくる登場人物にはモデルがいます。教祖さまは佐渡島さんがモデルです。


\ 引き続き、『ブランディングマン』公開連載会議が続きます /
>> この続きは、エイトブランディングデザインWEBサイトで全文無料公開中。『【マンガとブランディング】クリエイティブナイト第50回[ 前編 ]』へ

「CREATORS FILE」をまとめて見るには、こちら(外部サイト)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?