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小学生の息子2人の夏休みを利用して、男3人でインド旅行に行った話_2(旅について)

前回は、インド旅行に行くきっかけと私の気持ちの変化を中心にを書きましたが、今回は旅行にフォーカスしてまとめます。ちょっと長いので、お時間のある時に読んでください。


行先はインド一択ではなく、旅の目的やスタンスを決めることから妻に意見を聞きながら決めていきました。

行く先はインド一択でしょ?と思われるかもしれませんが、実は違いました。本気で悩み妻にも相談した結果、やはりインドにしようと考えました。

まずそもそもの目的としてはもちろん子供と遊ぶという事もあるのですが、それだったら今現在住んでいる島で十分なわけですから、海外旅行を通じてどんな体験をしてほしいかな?最終的に何を持ち帰ってほしいかな?と考えました。

①共通言語を持たない者同士でのコミュニケーションを体験
②世界遺産にふれる
③宗教・行動様式などの異文化にふれる事
④生まれながらにしての差別・社会格差、貧困が日常に溶け込んでいる
 社会への長期滞在を通じ、現在の日本での教育・生活環境の再認識。

上記4つの経験を通じて、中長期的に職業選択やキャリア形成の志向に何かしら良い影響があるといいなと考えてました。
子ども達が体験を咀嚼し吸収・栄養にするか排泄してしまうかまでは、さすがにコントロールできないので、「あるといいな」でいいのだと考えています。

で、上記を書き出して「ふむふむ、なかなかいいぞ!俺サエテルぞ!」と喜んだのもつかの間、ある事実に気づきました。
「これ当てはまるの、世界中で結構あるんじゃね????」そこから世界地図を引っ張り出して・・・アフリカ諸国や中南米などの国も気になりだし・・・中東ってどうだっけ??とか東欧って?みたいな風になり、妻に相談をしました。そうしたら何の迷いもなく

「わたしはもちろん、なんかいろんな体験・気づきがあるといいなとは思うけど、何より生きて帰ってきてほしいし、危ない目にあって欲しくない。そういう意味では貴方はインドは次で5回目だから、リスクや危険なものをある程度予測・検知して回避できるし、いざという時の勘も働くでしょ。土地勘があり、目的を一番達成できる国はインドじゃないの?」

確かに!納得しかしませんでした。この一言で行先はもちろん、スタンスとしても、学生時代にに行った安さを求めるバックパッカー的旅ではなく、3人の安全や健康面を配慮した旅にするという考えに切り替わりました。このスタンスを定めたことで、転ばぬ先の杖を意識するようになり、この杖によって大きな怪我・病気はなく過ごせました。

※補足※
インド安全なの?と思われる方もいるかもしれませんが、男性のみの旅行の場合、よほどの事をしない限り命にかかわるような事件や暴力沙汰は起こらないです。彼らはお金だけを狙ってきます。ただしお金も暴力ではなく、詐欺や口八丁手八丁でなんとか旅行者からお金を出させるように仕向けるので、これまでの経験上純粋にお金だけで、命までは狙われませんでした。さらに旅を通じて子連れに対しては、特別皆優しかったので総じて安全性は高かったです。ただし、病気のリスクと(交通)事故などのリスクは日本より高いので主にこちらを注意してました。

インドといえばここ?タージマハルにて

期間は4週間。ルートやホテルは決めずに行きました。

旅行期間は、2023年7月28日~8月25日の4週間。
ルートに関しては暑く湿度が高いことが予想されたので世界遺産やテッパンの町を訪れたら、北上して涼しいところに行くのがいいかな?この程度の粒度でしか考えていませんでした。

ホテルに関しても飛行機の到着が遅い時刻だったので、最初の1泊目だけ日本から予約サイト通じて予約を行い、あとは移動しながら予約サイトを眺めたり、町に着いてから探しました。

訪れた町について

訪れた順に回答します(内は主な名所や目的など)

  1. ムンバイ(入国のみ)

  2. オウランガバード(エローラ・アジャンター石窟寺院)

  3. デリー(中継地点として数時間滞在)

  4. バラナシ(ヒンドゥー教の聖地/ガンガー)

  5. アグラ(タージマハル)

  6. デリー(中継地点として数時間滞在)

  7. アムリトサル(シク教の聖地/パキスタンとの国境)

  8. ダラムサラ(チベット難民自治区)

  9. マナリ(温泉/避暑目的)

  10. レー(パンゴンツォ/ラダック地方の景観/避暑目的)

  11. ムンバイ(出国のみ)


Google mapで履歴を調べるとこんな感じのドットがつきました。履歴を辿ると6350㎞程の移動距離になるようです。

当初移動手段は鉄道を中心に考えてましたが、バス:飛行機:電車(6:2:2)の割合でバスがメインとなりました。

元々は電車での移動を想定していたのですが、持参したクレジットカード全てが予約サイトとうまくマッチせずネット予約ができなかったことに加え、現地の予約窓口でも希望するクラスや日程で取れず、バスでの移動が多くなりました。

バスは主に寝台バスを利用し、効率的にかつ快適に移動を行いました。多少値段は張りますが、子連れの場合の長時間バス移動はローカルバスではなく、寝台バスがお勧めです。こちらもアプリで簡単に予約ができます

飛行機は「オウランガバード→デリー」「レー→ムンバイ」など、陸路では移動に1日以上かかるような区間は、飛行機を利用しました。長時間の移動は子供の体力をそぎ落とすので、こちらも安さより快適さを選択しました。


子どもには皆フレンドリーで、いままでより親切を受ける回数が多かったと感じました!

一番気を付けていたことは、私自身の体調!

意外に思うかもしれませんが、今回一番気を付けていたのは私の体調です。この旅行は私が倒れた瞬間にすべてが止まり、ダウンしている間は子供の安全を守ることができない旅です。そのため、とにかく自身の体調管理を徹底しました。

具体的には睡眠時間を確保すること、眠れないときは睡眠薬を使ってでも寝ました。また食事も衛生面が不安なもの(屋台など)は、極力口にしませんでした。宿泊施設も安宿至上主義ではなく、定期的に清潔で安全なホテルに宿泊し身体を休ませました。ここら辺は20年前の学生時代に行った、インド旅行と真逆の意思決定なので、自分自身でも「こんないいホテルに泊まっていいのかな?」と、ちょっと戸惑ってました(苦笑)

あとは勿論、子供の安全面ですね。子ども達も警戒していたので、勝手に遠くに行ったりはしなかったのですが、交通事情や様々な安全対策が大きく日本と違うので、そこを注意してもらいました。

具体的には、狭い道では歩道/車道の区別がない場所が多いので、歩くときはとにかく車やバイクに気を付けていたこと。日本では危険な場所は基本的に柵や手すりがありますが、インドでは無いので自分でちゃんと判断確認をしなくてはいけないですし、柵などがあったとしても脆いので、もろとも落ちないように体重をかけない。等々細かい点の注意を怠らないようにしていました。

あまり見かけなくなったサイクルリキシャは次男が乗りたいという事で、乗りました。

病気はしなかったか?

勿論しました。インドといえば・・・下痢かと思いますが今回は、飲食物を気を付けていたのでそこまで深刻なものはなかったですが、、、長男は2回くらい発熱していました。病院でちゃんと見てもらい、血液検査も行い深刻なものではなかったので良かったのですが、3人とも体調万全という期間はなかった?ように記憶しています。

その中でも一番ひどかったのは、高山病です。今回レーという3500mくらい高度がある街に行ったので、「マナリ→レー」への5000m超の峠越をした際と、レーの町に着いてからも、調子が上がらなかったです。次男だけはなぜか、ピンピンしてましたので、子供でも個体差が大きく出るんだなぁ。と変な感心をしていました(笑)

また、「インドの病気はインドの薬でしか治らない」という格言に近い言葉もありますが、事実かどうかはさておき、インドは日本の分類でいう処方薬を気軽に買えるので、無理に日本から薬を大量に持っていく必要はないです。

この旅で子ども達が一番おいしかったと言っている、ダラムサラにある絶品のモモ(チベット風餃子であってるかな?)を食べている様子

大変だった事は??

今回バスでの移動が多くなってしまったので、トイレが一番苦労しました。定期的に休憩時間はあるのですが、、、それでも子供は大人ほど我慢できないので、子供たちもかなり神経をすり減らしていたと思います。

ぶっちゃけいくらかかったの??

ちゃんと計算をしていないですが、行き帰りの航空券を抜いて、現地の飲食・宿泊・交通費全てで50万円いかないくらい。高いか安いかは人それぞれかと思いますが、20年前にインド1か月間の飲食・宿泊・交通費が4万円で済んだ自分からすると、豪遊したなぁという感覚です。(参照点が間違っていると思いますが・・・)


アムリトサルにあるシク教の聖地_黄金寺院のライトアップは本当に奇麗でした。

新しい発見はあったか??

日本でも感じていたことなので、新しいというほどではないですが・・・兄弟の性格の違いが、海外だと余計際立つかなと感じました。

兄は 無鉄砲 好奇心旺盛で誰にでも話しかける。鉄道の移動中も、話しかけられれば言葉が通じなくても近くに座り、変顔とかでコミュニケーションをとりいつの間にかお菓子をいただく(ある女性には変顔がめちゃくちゃ受けて、倒れるんじゃないかという位笑ってた)。

弟は父から離れず兄の行動を見て学習&私相手に予行演習するが、行動には移さない。でも、弟は動かない分観察をしているから、全体をよく覚えている。

遺跡などの見方も違う。兄は少し凝り性でひとつひとつの遺跡を細かく見る。全部見ないと気が済まない。弟は、大体一緒だねと半分過ぎる前からあまり見ない。

お土産物屋では、限りあるお小遣いを如何にやりくりするかを考えて結局買わない兄と、気に入ったものがあると手持ちのお金を全額出しても買う弟。

親としてはこのコントラストがたまらなく面白かったです!

インドを経て子供たちの変化は?

正直に言うと残念ながら、現時点で見られる変化というものはありません。インドについて尋ねても、「汚かった~。臭かった~。高山病つらかった~」というような、自分の身に起きたこと、食べたものの話などです。

でも、今後の人生で「なんか親父が昔連れてってくれたインドって・・・」という風に思い出し、ボディブローのように徐々に二人の人生に影響を与えると考えています。

一点あるとすれば、レーの町ではレンタルバイクでバイク旅行をする旅行者が多く、その姿を見た長男が「父さん!次はおらがバイクの免許取ったら、レンタルバイクでインドを一周しよう!!!」と言ってくれています。

インド一周をバイクでするなんて楽しみですよね!最短で4年後。なんとか次の遊びのバトンが繋がれたことが一番の収穫だと考えています!

果たしてバイク旅行は行けるのか??目的地の一つとなった、パンゴンツォにて

旅自体を楽しめるかというと常に気を張っているので、純粋に楽しめる瞬間は少なかったです。

ですが、一生の思い出を作れたことに満足をしています!
旅を終え、20年来の想いを達成し、すごい感動や達成感に満たされていたりするかとういうとそうではなく、このイベントを無事に終わらせられたことへの安心感と、次回のバイク旅行までの間、、、なにして遊ぼうかな??などと考えているのが正直なところです。

皆さんも良かったら、子供が遊んでくれる間にやってみてください(笑)。

拙い文章を読んでくださりありがとうございました!!これで終わりにしようと思いましたが、面白がってくれる人もいたので、今後で旅行中に起きたことを日記風にnoteしていきます!

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