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精神分析学の創始者【ジークムント・フロイト】のミニ・バイオグラフィー 『世界の偉人は名探偵』より

推理クイズ本『世界の偉人は名探偵』〈1987年版〉の[P.59-60]からの引用。


《〈精神分析学の開祖〉 フロイト(オーストリア 1856-1939)

_二〇世紀の思想に画期的な影響を与えた人物を二人あげるとすれば、共産主義のマルクスと、精神分析のフロイトである。二人とも、ユダヤ人だった。_フロイトがウィーン大学医学部で神経病を研究していたころは、神経衰弱やヒステリーは脳腫瘍の一種だと誤診されていた。彼は催眠術を使って、患者を治療しているうちに、過去の体験が無意識に患者の精神を抑圧していることに気づき、その抑圧から解放すれば、病状が消えることを発見した。_ここに、精神分析学という新しい学問がひらけたのである。_また、ほとんどのノイローゼ患者が潜在的にセックスの問題をかかえていることに気がつき、「人間は幼児期から、すでに性愛エネルギーが活動している」という幼児性欲論を発表した。_人間の精神活動をすべて性的要素から分析したのである。_なにしろ、純真無垢な赤ん坊がおしゃぶりするのも、性欲エネルギーのせいだというのだから、当然、この大胆な学説は、学界や世間から、はげしい非難をあび、彼は色情狂、誇大妄想狂とののしられた。_偉大な先駆者の受難を、彼もひとしく受けたのである。_しかし、その研究が大胆であればあるだけ、精神医学の面ばかりでなく、思想や芸術など、あらゆる社会文化に大きな衝撃を与えた。_やがてナチス・ドイツがオーストリアを侵略すると、彼の著書は発禁になり、秘密警察によって家宅捜査された。_八十二歳の高齢だった彼は、ほとんど無一文でロンドンに亡命したが、その翌年、口中のガンで死亡した。_一日に葉巻を二〇本も吸う愛煙家だったので、その過度の喫煙がいのち取りになったのである。_散歩が好きで、よく気ばらしに歩きまわったが、そのくせたいへんな方向音痴だった。首都ウィーンに八〇年間も住んでいながら、ちょっとでも遠くへいくと、もう自宅へもどる道がわからなくなって、迷子になったという。》


フロイト流の精神分析の影響を受けている?映画で観てるのは、ヒッチコック『白い恐怖』(1945)とフリッツ・ラング『扉の陰の秘密』(1947)の二本。



◆『白い恐怖』(1945/米)  アルフレッド・ヒッチコック監督


VHSビデオのジャケット写真

https://www.buyuru.com/item_1036743_1.html
https://www.buyuru.com/item_956823_1.html


◆『扉の陰の秘密』(1947/米)  フリッツ・ラング監督



未見ですが『フロイド 隠された欲望』(1962/米/未ソフト化)という「若きフロイトの苦闘」を描いた伝記映画があるらしい。ジャン=ポール・サルトルが脚本を書いたが監督のジョン・ヒューストンと揉めて降板したようだ。


予告篇


映画パンフレット

https://aucview.aucfan.com/yahoo/f1087280948/


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