【読書記録】〝「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない〟坪田信貴 著
みなさんこんにちは、こんばんは、そしておはようございます。
人性のB面に入ってから読書に目覚めたオヤジ、タルシル・ヨムノスキーです。
私は物語が大好きです。
大好きですが…。
イヤミスとか、バイオレンスとか、サスペンスとかそういうジャンルの本を続けて読むと、なんだか物語に疲れてしまうというか、読書から距離を置きたくなることがあります。
そんな心をリセット、リフレッシュしたい時に手に取るのが新書。
若い頃、読書が趣味になる前は、新書というとなんだか小難しいというか、ビジネスマンのオジサンが手に取るイメージでしたが、いざ手に取ってみるとなかなか面白い。
まず、タイトルのインパクトがすごい!
「新書はタイトルが命」と言ったのは誰だったか。
〝正しいパンツのたたみ方〟
〝なぜ人と人は支え合うのか〟
〝ケーキの切れない非行少年たち〟
〝妻のトリセツ〟
〝バッタを倒しにアフリカへ〟
こんなタイトルを見つけたら、思わず手に取ってみたいと思いませんか?
ということで、今回も前置きが長くなってしまいましたが、最近タイトルが気になって手に取った新書をご紹介します。
とにかくタイトルのインパクトが強くて手に取ったら、なんとあのいわゆる「ビリギャル(学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話)」の著者さんの本でした(まだ読んでませんが)。
一応子育てをあらかた終えた身(殆どが奥さんに任せっぱなしでしたけど)としては、心当たりがありすぎて辛いです。
もう序章の「拮抗禁止令」という話を読んだだけでかなり落ち込みます。
拮抗禁止令とは心理学の言葉で、自分の子供が社会に出て困らないために必要なものとして、親が伝えるメッセージのことで、その中で特に拘束力が強いのが以下の5つ。
①完全完璧であれ。
②他人を喜ばせ満足させよ。
③努力せよ。
④強くなれ。
⑤急げ。
…もうこれだけで、ごめんなさいという感じなのに、上記の5つに更に13の禁止令というのが結びつくとさらに厄介。その禁止令とは、
存在するな。
何もするな。
成長するな。
感じるな。
お前であるな。
子供であるな。
近寄るな。
考えるな。
成功するな。
自分のことで欲しがるな。
健康であってはいけない。
重要な人になってはいけない。
所属してはいけない。
こちらは項目だけ見るとピンとこないかもしれませんが、本書を読むと納得します。
…で、1章からは以下のような、親がつい言ってしまう言葉についてどう言い換えたらいいのかを解説しています。
「人に迷惑をかけるな」
「褒められて調子に乗るな」
「みんなやってるよ」
「今忙しいから後で」
「あなたのためを思って言ってるの」
「お兄ちゃんだから、我慢しなさい」
「何回言ったらわかるの」
いかがです?
上のようなセリフ、言ったり言われたりしたことはありませんか?
確かに読めば目から鱗で気づきが多い本なのですが、親もやっぱり感情の生き物なので、読んだからといってすぐに実践というわけには、なかなかいかないかもしれません。それでも知らないよりは知っていた方がいいことばかり。
自分の子供たちが小さい頃にこの本に出会っていたら…。と思わないでもないですが。
この著者さんには本書刊行(2021年)時、6歳と2歳のお子さんがいらっしゃるそうで…。確かに理屈はそうなのかもしれないけれど、自分の子供に対してこの本の通りに本当にできるのか…。
そんなに子育ては甘くないぞ…。
なんて思ってみたりもします。
私のひねくれた感想はさておき、とにかく子育て真っ只中のお父さん、お母さんに是非読んでいただきたい一冊です。
最後に、
「読書っていいよね」
【この記事で紹介した本】
タイトル:「人に迷惑をかけるな」と言ってはいけない
著者:坪田信貴
出版社:SBクリエイティブ株式会社
レーベル:SB新書
ページ数:240
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