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ディン

 昼のさんぽのつもりで、市内中心部に位置する百貨店周辺に行ってぶらぶら歩いていたところ、目の端っこで見覚えのあるロゴをとらえた。焦点を合わせると、DEAN&DELUCAの文字。
 数年前から、百貨店の催事にDEAN&DELUCAがくるようになった。今年もその時期がやってきたらしい。
 内容がしょぼいのはわかっていながら、はっと気がついたら百貨店の入口にむかって身体が動いていた。そのまま自動ドアを通り、催事をやっている階まで上がっていってしまった。

 たまたま初日だったこともあって、フロアに着いてみるとDEAN&DELUCAのない地方庶民で(私を含む)いっぱいだった。小さなスペースを物色して、結局買い物をしてしまった。田舎者のつらいところである。

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 ビスコッティはイタリアのお菓子だ。歯ごたえ、噛みごたえのある食べ物がすきな私は、数年前にこのお菓子にはまりこんだことがあった。
 その頃はいまよりももっと海外の食品などを扱う店が少なく、縁遠い食べもののひとつだったビスコッティ。かりかりとしていて、クッキーなどのお菓子よりも甘さが控えめのビスコッティを、もし常備しておきたいとおもったなら手づくりのほうが手っ取り早い。
 そんな理由から、しょっちゅうビスコッティを焼いていた時期があったのを懐かしく思い出した。

 DEAN&DELUCAの催事で購入したピスタチオ入りのビスコッティは、おいしかった。ビスコッティを食べるのは久しぶりだったし、支払った金額を考えると満足させてもらってしかるべきである。ついアタマがぼうっとなって買ってしまったけれど、日常ではきっと買わない値段だった。

見るからにカリカリ

 ビスコッティと、知人への贈り物にちょうどいい紅茶の詰め合わせを見つけ会計に行く途中、よせばいいのに冷蔵ショーケースの中を覗いてしまった。生チョコレートが見えた。

 仕方なく(?)3つを手にして会計を済ませると、買い物3点とはおもわれない値段になっていたけれどもう手遅れである。
 反省を胸に次回はきっと通りすぎようとかたく誓った(どうだか)。

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ダークキャラメル風味の生チョコレート

 ところで、DEAN&DELUCAって関東と関西でそれぞれ呼び方があるらしい。そんなふうに呼ぶなんてぜんぜん知らなかったから、なんだか違和感をおぼえた。どっちがどっちか忘れたが、かたや「ディンデル」、もう一方では「ディンルカ」。それが常識なんだろうか、とおもいつつDEAN&DELUCAの店舗がない(そしてこれからも出店はないであろう)地方住まいとしては、これらを口に出して言うことはないんだろうから、まあ関係のないことである。

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今日の「メロンパン」:長崎ってあらゆるマークがいけてなくて、すきじゃないものが多いんだけど、これなんかどうみたってメロンパンですよね。

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