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ロマンチックが遠い。唇が渇いてる。

雪が降ったわりには、暖かさを感じてた。
お布団のようなふわっとした質感に少々騙されている。
触れるとちゃんと冷たい。やっぱり雪だ。

雪が降り続いて、仕事もお休みになった。
外の様子がやけに気になってばかりの二日間を過ごした。
居てもたっても居られず、海沿いを散歩しにいった。

雪道を進むと、小鳥の足跡がついてて、ときめいた。
寒くて2羽、一緒に肩を寄せ合って進んだような、形跡。
そこに少しだけ間をあけて、生まれた私の足跡。
人の気配がない。歌を歌いながら歩く。



寒い道を歩きながら考えていた。
踏み込むとキシっとなる音。
水気を帯びて重たい。
誰も歩いた気配のない道。
寂しさの裏側にある、心地よさ。
歩くだるさの裏側にある、好奇心。

普段とは趣が違う景色を見たかったから進んでた。

苦しさと心地よさの表裏一体となる
出来事は大小あれど、ちょこちょこと出てくる。

その時々を楽しめる余裕をもっていたいな。



寒いとやけにお腹が空いてしまう。
散歩から帰って、クッキーを焼いた。
米粉のザクザク感と、グラニュー糖のあっさりとした甘さが程よい。
もう一枚、もう一枚と、中毒的に口に運ぶ。美味しかった。

冬はやけに手作りのものに惹かれる。
心も冷えを感じてるみたい。
温もりを欲していたようだ。


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