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久々に風邪をひいて気づいたこと

およそ半年ぶりに風邪をひきました。

前回風邪らしきものをしたのは、2月の誕生日の最中くらいだったと思う。
その時は独り自分の部屋で、(まだコロナの危険性がある場合は自宅待機の風潮だったので)2週間くらいずっと閉じ篭りっきりで過ごしていた。スッキリしない頭で、なぜか映画「パラサイト」を見て、人生ってほんの少しの匙加減・ボタンのかけ違いで歪んでいくんだ…って絶望していた。(具合悪い時に何してるの?)

今はとてもしっかり者のパートナーがいて、部屋は隔離・換気も抜群・もれなく薬と食べ物、さらに「きっとクリームアイスが食べたかろう」という気を効かせて用意してくれたり、料理は不得意なのに明日自分がいない間のお弁当を作ってくれたりして、半年でなんという天地の格差よ…とびっくりしている。改めて、パートナーさんいつもありがとう。

この半年で何が変わったかというと、環境(過ごす場所・コミュニティ・付き合う人など)が変わったというのもあると思うが、何より自分の心の持ち方が変わったと思った。

なんとなく、5月くらいに「今の私のパートナーシップの問題にケリをつけないと、今後一生自分はひとりで寂しい思いを抱えて生きていくんだろうな」と思っていた。そう思ってほぼ日手帳を買って毎日自分の心と向き合う取り組みをして気づいたのが、「圧倒的に人を信頼していない自分」だった。
元々深く自分の中に踏み入られるのが嫌で、人と距離をとってしまう自分にはある時から気づいていたのだが、むしろそれを「サバサバした付き合いやすい人間」として自分の利点だと思い込んでいた。だけど、どうしてそういった利点が虚しさに変わっているのかを深堀りしたことがなかったのだ。

小さな頃は人の顔色を伺うような子供だった。次女だからか空気を読むのは得意で、「あ、怒っているな」と理解したらおちゃらけて見せたり、笑わせたり平気なふりで周りの人に安心感を与えるのが自分の役目だと勝手思っている節があった。「優しいね」と言われるたびに、「この人は本当の私を知らないんだ…」と反感を持ったりもしていた。つまり全然素直ではない子供だった(笑)

だからこそ「気持ち悪い」「真面目」「お前なんか誰も見てねーよ」という言葉に過剰に反応していたし、躍起になって自分をいい人ブランディングで固めていた。そしてそれは大人になると、差し障りのない人になっていく。

「本当はこんなに変な面もあるし、普通な面もあるのに、人って私のことを勝手に”いい人”で括って満足してくる。でも仕方ない。円滑に関係を続けるのならそれが一番生きやすい方法なのかも」と自分に言い聞かせていた。

けどどうしてもポッカリ空いた穴を自分で埋められないままでいた。そうやって自分にポッカリ穴を開けていると、不思議に周りから穴を埋めようとしてくる人が寄ってくる。

「〇〇さんはこれが得意だと思うからこれをやったほうがいいんじゃない?」「これをやってくれたらあなたのためにもなるよ!」「いつも相談乗ってくれてありがとう。〇〇さんって本当に頼りになるね」などの言葉に踊らされて、ホイホイ穴を埋めた気持ちになっていた。それが本当に自分のやりたいこととは違うと何となくわかっていたのに、相手から差し出されたもので自分の心の穴を埋めれると勘違いしていたのだ。

自分の心の穴は結局自分でしか埋められないということに気づいたのがこの半年だったと思う。

もちろん、全部一人で頑張るという意味と同意義ではない。スーパーウーマンになれという話ではなくて、「自分の心の穴がどんなものかを知り、それをどうしたら埋められるのかを自分で考えることに意味がある」ということだ。

私の心の穴は「人と深く関わると、傷つくかもしれないから嫌だ」ということだった。つまり「人を信頼して裏切られたら嫌だから信頼したくない」ということなのだと思う。
人と深く関わると、自分の嫌な面を見て去っていった人をまた見てしまうかもしれない。相手から嫌なことを言われて自分の評価を下げられてしまうかもしれない。そんなふうにして、思いっきり自己防衛していたのだ。

私は今のパートナーとお付き合いする時電話口でよくその辺の話をしていた。「話し合える関係性でいたい」「深く関わっても面倒くさがらずにちゃんと理解し合いたい」「ちゃんと嫌なところも見て愛し合いたい」そんな臭くて恥ずかしい言葉もちゃんと言っていた(笑)。

パートナーとは喧嘩をする時もあるけど、お互い「もういいよっ」と言って不貞腐れることは無くなってきたと思う。ちゃんとどうしてそう思ったのか?そこにはどんな気持ちが隠れているのかを解明して、なるべく最後まで話すようにしている。もちろんそれが最初からできたことではなくて、「こんな経緯があるから、面倒かもしれないけど寝る前の10分を話し合いに使わせてくれない?」とお願いした結果だ。

パートナーシップとはつまり自分との対話でもあるんだなということに気づく。一番近い人は自分の鏡として写りやすい。私がとった嫌な態度は必ず相手が無意識でいつか同じ態度を返してくるし、自分が心からしたいことやありがとうと思ってやったことも必ず同じ形で返ってくる。

そして、自分のことを信頼し始めると、人を信頼できるようになってくる

言葉にこそしなかったけど、自分のことを「私なんて」と思っていると必ず同じ人が寄ってくる。同様に「私だからこそ」と思っていると、同じように自分と同じ人が寄ってくる。自己卑下しない、自分のやりたいことをやる、できれば楽しく生きていこう。自由になろうと思っていると、不思議と周りもそういう雰囲気になってくる。

私の尊敬する師が言っていた「まずは自分を癒し、満たすことが大切」という言葉がある。何よりもまず、自分を癒すことで自分を満たすことができる。自分を満たせたのなら、自分を信じることができる。そうしたら自ずと周りを助ける手立てが見えてくる。それが人への信頼につながる。

つまり、まずは自分から。相手の穴ポコを自分のものだと勘違いせずに、まずは自分の穴ポコを埋めることからやっていきましょう。

(※穴ポコはパートナーがよくいう謎の言葉)


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