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福大生×SPINNS×飯塚

今回、福岡県買い物の場としての商店街機能強化事業の一環として、飯塚市の本町商店街の空きテナントにてSPINNSのPOP UP SHOPを開催しました。


私は今回の企画の主催として参加させて頂きました。

その経緯は、移住者を受け入れたい地域を「球団」、九州への移住志望者を「選手」と見立て、プロ野球のドラフト会議のように球団が選手を指名して、選手が実際に移住したり指名された地域の関係人口になったりする機会を創出するイベントである、「九州移住ドラフト会議」にて福岡県飯塚市の”飯塚スキマニヤモリーズ”から指名を受けたことがきっかけです。

移住ドラフトの件についてはひと段落したら改めて書こうと思っているので出場したきっかけなどの詳しい話は今回は割愛します。

そのドラフトと同時期に私の所属するゼミが飯塚と繋がりを持とうとしていたこと、私が長崎県島原市での活動を経験していたことでSPINNS側と繋がりを持っていたことから、POP UP SHOPを開催することが決まりました。

出店が決定したのは1月下旬で、様々な事情背景から2月の11.12.13日で出店を行うこととなり、およそ3週間で準備をしました。


私は1月下旬まで期末試験があったため、終了後すぐに単独で飯塚を訪れました。その時には出店場所などある程度の話が進んでおり、私は飯塚スキマニヤモリーズの方から、飯塚のまちや出店場所となる商店街を案内して頂きました。

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初めて飯塚の本町商店街に足を踏み入れた瞬間、前回出店を行った島原の商店街と雰囲気が似ていると感じました。全体的な雰囲気はもちろんのこと、アーケードやタイルの感じが特に似ていると感じました。

出店場所から少し離れた、スキマニヤモリさん(私を指名して下さったスキマニヤモリーズの方がされている会社)が借りている土地ではテイクアウト専門のカフェやドライフルーツやソフトクリームを扱うお店が営業されており、若い人の興味を引くような外装デザインが施されていました。

出店場所のすぐ近くには、地元で美味しいと有名なうどん屋さん、スーパーなどでは見られないような変わった乾物や干物、おつまみなどを扱っている惣菜屋さんや、レトロながら現代のファッションにも合いそうな帽子を扱っている帽子屋さん、シルバー人材センターの方がたこ焼き6個を180円とお手頃価格で販売している軽食店など魅力的なお店が沢山ありました。

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しかし、その日は平日の昼間だったこともあり、人通りは少なく、買い物に訪れた高齢者の方と時折すれ違う程度でした。シャッターが閉まっているお店も多く、活気はありませんでした。



出店場所も含めて一通り商店街を見て回ったあと、商店街で老舗書店を経営しながらスキマニヤモリーズの代表を務められている方(以下:mさん)と美容師として働きながら上記にも記載したテイクアウト専門のカフェの店主も務められている方(以下:hさん)と、mさんの営む書店のフリースペースにてミーティングを行いました。

そこで話したことを基に、今回は商店街の空きテナントを活用した企画であることから、そこで出店する意義を明確にする必要があると考えました。SPINNSだけが売り上げるのではなく、他の店との関係性を構築し、影響を波及したり、店舗の良さを発信できる取り組みを行うべきだと思いました。

前回出店した島原では出店場所が駐車場のすぐそばだったこともあり、POP UP SHOPに来店して下さった方は多数いましたが、SPINNS目的の人が多く、SPINNSの洋服を購入後に商店街を後にする人がほとんどでした。

普段商店街を利用しない人が、SPINNSをきっかけに商店街を訪れて魅力に触れ、商店街を継続して利用してするようになってほしいと思い、SPINNSでお買い物をした人全員に商店街の協賛店で使用することができる100円クーポン券を配布することにしました。

この企画が想像以上に反響があったようで、SPINNSでお買い物をした人の多くが他店でそのクーポンを使ってお買い物をしたそうです。具体的な数などは現時点ではまだ調査できていませんが、クーポン券が他店への波及効果に功を奏した模様です。

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題にもあるように、今回は「福大生(福岡大学生)×SPINNS×飯塚」のコラボ企画であったことから、私の所属するゼミの人達にも運営スタッフとして今回の企画に協力して頂きました。

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私は学生運営チームのリーダーも務めさせて頂きました。

運営チームとしては、

「福大生という新たな視点で飯塚・商店街と関わることで、地域の若者のロールモデルとなる」

という事業目的を掲げました。


そのための短期的目標として、

・「飯塚と福大生の関係を構築する(福大生が関係人口になる)」

・「商店街の潜在価値や課題を発見する」

・「一緒にやってくれる仲間を見つける」

・「若者に購入体験やワークショップを通して思い出を作ってもらい、影響を波及させる」

という項目を挙げました。


また、長期的目標として、

・「商店街の次世代の担い手(若者)を発掘する」

・「常設店舗設営に繋げる」

・「高校生を巻き込んだ企画を行うための土台作り」

・「他の店舗との関係性を構築し、好影響を及ぼす仕組みづくり」

という項目を挙げました。


残念ながらコロナウイルス拡大の影響でSPINNSのはたらきかたワークショップの参加者にターゲットとしていた地元の高校生はおらず、地元の大学生は1名の参加のみでした。福岡市内やその他の地域から参加して下さった方と、福大生の運営チームを合わせると3日間で総勢20名程度の方が参加して下さいました。

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運営チームには事業目的を達成するべく立てた短期的目標である「飯塚と福大生の関係を構築する(福大生が関係人口になる)」、「商店街の潜在価値や課題を発見する」のために時間をとってフィールドワークを行って頂きました。また、商店街との関係性も構築するためにオープン前に清掃活動も行いました。

フィールドワークを行った運営チーム向けにフィードバックシートを作成し終了後に記入して頂きました。その結果を参考にして私たちのこれからの活動やその方向性に活かしたいと考えています。



肝心なPOP UP SHOPの様子ですが、1日目はオープン前に人だかりができる程で、オープン直後から店内は多くのお客様で溢れていました。正直、コロナの拡大状況から集客はあまり見込んでいませんでした。

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2日目と3日目は客足は落ち着きましたが、その分一人一人のお客様の接客に丁寧に対応したり、フィールドワークに時間をとったり、参加者同士が交流する時間も比較的多くとることができました。



私は前回同様、来店された方に来店動機やお住まいを尋ねて、イベントを知ったきっかけを探りました。

来店動機としては、新聞やネット記事、掲載したポスターをご覧になった方が多くご来店して下さいました。スキマニヤモリーズのhさんが発信したSNSでの宣伝も効果があったようで、それらをご覧になって来店された方もいらっしゃいました。お住まいは地元の方がほとんどで、隣の田川市や直方市の方から来られた方もいらっしゃいました。

コロナ渦でなければもっと集客やワークショップの参加があったかもしれないと思うと惜しいのですが、ベストは尽くせたのではないかと思います。

「商店街の次世代の担い手(若者)を発掘する」「常設店舗設営に繋げる」という長期的目標を掲げていたこともあり、「またこの企画があったら来てくれますか?」「ここ(飯塚)にSPINNSがあったらどうですか?」という核心に近い質問もしてみましたが、ほとんどの方からポジティブなお返事が返ってきました。


今回の企画は行政が絡んでいたことや新聞3社に取り上げて頂いたこともあり、地域の関心や期待感が高かったように感じます。

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スキマニヤモリーズのmさんやhさん曰く、お知り合いやご友人から、「SPINNS来るの?懐かしい~」などという声を聞いたそうです。若い人をターゲットにしていた今回の企画ですが、ご自身が学生の時にSPINNSの店舗に行って洋服を購入していた体験を思い出した30、40代の方からの期待の声も聞かれて嬉しかったです。

また、今回のSPINNS企画で、飯塚を盛り上げようとする私たちが少しでも地元の若い人に影響を与えるロールモデルとなり、例えるならば種まきのような機能を果たせていたら出店した甲斐があるのではないかと思います。

このことに関しても、コロナの状況が落ち着いたら更に良い反応や高い関心を得ることができるのではないかと思います。

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今回自分がやっていることの目的について考えるきっかけがありました。

3日間出店している中で行政の方や学校関係者など様々な方が見えれました。今回は私が主催だったため挨拶をしてお話をする機会が多かったのですが、その中でとある企業の関係者の方との会話が目的について考えるきっかけとなりました。

その企業の方は今回の飯塚でのPOP UP SHOPをSPINNSのホームページでお知りになり、取り組みについて気になったため現地まで足を運んで下さったそうです。

私の活動やアパレルが好きなことをお話しすると興味を持って下さり、ぜひ私たちと一緒に活動しませんかと、お誘いの話を受けました。その企業はアパレル界隈では有名で、私もそこの店舗に行ってお洋服を購入したこともあります。そのため、お誘いを受けた時は嬉しかったし舞い上がっていました。

その翌日に今度はその企業の別の方が来られました。その方からも前の日に来られた方と同様にお誘いのお話をされました。その方は、若い人と一緒に取り組みがしたい、地方で出店したい、大学生を巻き込んだ取り組みがしたいと仰っていました。私はその目的やビジョンが気になり、率直に尋ねてみました。しかし、それらのことについての回答は得られませんでした。しかも、アパレルが好きだから(やっているん)だよね?と言われてしまい、すごく悔しかったです。

今回は飯塚の商店街の活性化のために、空きテナントにSPINNSを出店するという手段を用いたのであって、私がただ単にアパレルが好き、楽しい、という感情論でやっている訳ではないのです。もちろんアパレルは好きだしやってて楽しいです。今回の出店の趣旨や経緯が伝わりきれているとは思っていませんが、アパレルが好きな大学生がSPINNSとコラボして地方で出店している、という見え方をしている人がいることも事実です。

それらの会話の後、やるせない思いになって私はその場にいたSPINNSのpさんや先生、仲間に「なんで(この企画を)やっているのか伝わっていないのが悔しい」と愚痴をこぼしてしまいました。

皆さんは落ち込む私を慰めてくれましたが、もっとこの企画の趣旨や経緯をしっかり伝えていくべきだったと思いました。

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今回の出店企画では前回とは違って、リーダー的立場であったため、スキマニヤモリーズの方とのやり取り、pさんとの打ち合わせ、学生の運営チームの指揮、当日の店舗運営、挨拶対応等々、私が主になって動くことが多く、責任やプレッシャーも感じていて、前回のように楽しむ余裕がありませんでした。

しかし、お客様がキラキラした表情で楽しそうにお洋服を選んでいる様子やボランティアスタッフが生き生きとした表情で活動している様子、普段は閑散としているのにSPINNSの波及効果を得た商店街が賑わっているのを見て、安堵しましたし、主催として場作りができた達成感がありました。



今回の企画では、SPINNSのpさん、先生、SCBイノベーションアカデミーのyさん、飯塚のスキマニヤモリの方々、同球団に2位に指名されて出店中のカメラワークをして下さった通称きむ兄、商店街の方々、商工会議所や役所の方々、とびゼミ生、ボランティアスタッフの方々、新聞メディア等々、沢山の方々が賛同し協力して下さいました。

無事成し遂げることができたのも皆様のおかげです。大変感謝しております。この場をお借りして再度お礼を伝えさせて頂きます。


これからも私の大好きなアパレルを地方で出店することで沢山の方にワクワクとキラキラした体験を提供し、地域と若者を繋ぐ架け橋になっていきたいと思います。また、飯塚スキマニヤモリーズのドラフト指名選手としてこれからも飯塚の町おこしに携わっていきたいです。


今回は主に主催としての視点で記しましたが、5000字を超える長文となってしまいました。長々とお付き合いいただきありがとうございました!

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