スピッツ の『名前をつけてやる』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

今回は スピッツ の『名前をつけてやる』を聴いてみた編をお届けします。

繊細で儚くも強い唯一無二の歌声、ファンタジックでいて喪失を予感させる歌詞世界。

“ライド歌謡”という概念がポップに閉じ込められた、シューゲイザーロックな一枚。

ぜひ、読んでみて聴いてみてください!

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1.ウサギのバイク

このアルバムはしっかり聴いたことはないけど、こんな聴き馴染みのある音楽をレビューするの初めて?だからソワソワしてきた…!とにかくイントロのアコギのアルペジオが爽やか。出だしから、1番くらいまで歌詞が全て「ラララ〜」と「トゥトゥトゥ〜」しかないからビックリした。2番からしっかり「ウサギのバイクで〜」って始まって安心した。何度でも言いたい…草野マサムネさんの歌声はこの世の宝。この曲は「自分の好きな曲ベスト10には絶対入る」というほど草野さん自身も気に入っているらしい。

2.日曜日

ロック!こんな激しくロックなイントロ始まる曲がスピッツにもあったんだ…!草野さんの儚く透き通った歌声の後ろで動き回るベース、危険。格好良い…。「蜂になろうよ」って何…可愛い、なれるもんならなりたい。歌詞の世界観がメルヘン。1:50〜白雪姫に出てくる毒林檎の魔女みたいな笑い声が怖い。本当にいい声、保護したい…

3.名前をつけてやる

震えるギターの音色シューゲ感がある。小気味良い言葉のリズムが気持ち良い。歌詞にいろんな解釈があるらしく、ニヤニヤした。想像力豊か。でも本当にどういう意味なんだ…?教えて下さい、草野さん。投げやりな感じで歌っても儚くて、儚さから逃げるのは不可能な奇跡みたいな歌声。3:07〜草野さんの「ラララ〜」で成仏。

4.鈴虫を飼う

懐かしい気持ちになるイントロ。小刻みに震える演奏、小刻みに羽を震わせる鈴虫みたい。0:55〜ここのメロディ胸が苦しくて泣きそうになる。その声で「もう一度会いたいな」とか歌わないで…。サビで本当に視界がボヤボヤになってしまった。「乗り換えする駅」という歌詞は草野さんが学生時代によく利用していた国分寺駅のことらしい。

5.ミーコとギター

うねるギターとベースがかなり暴れている。この高音が出る男性なかなかいない。泣きそうなのはずっと変わらないけど、テンション上がってきた。1:13〜歌声に独特なエフェクトがかかって時空が歪む。全てがウネウネな中ドラムだけが理性を保っている。ロックなギター。今だけミーコになりたい。

6.プール

空間が広がって響いてる。鈴の音。歌声もリバーヴィー。「ライド歌謡」という概念はこのことなのか…?「孤りを忘れた世界に」の「世界に」で泣きながら昇天する。間奏のギター好き。2:40〜神々しい。ひざまずきたい。ずっと目の前からふっと消えてしまいそうな危うさがある。

7.胸に咲いた黄色い花

アップテンポでノリノリ。さっきまでの悲しい予感をかき消すように咲く黄色い花が眩しい…。可愛らしさが随所に散りばめられている。1:40〜ここのメロディが天才。この歌声を強く信じるあまり、過激かつヘンテコなこと歌っていても気づかない自信ある。

8.待ち合わせ

強烈なフィードバックノイズ。ギャリギャリなギター!結構凶暴。このアルバム史上最も疾走感がある。間奏も歪みまくり。2:15〜ギュインギュインに暴れ倒すギター。こんな一面もあるんだ…!どの曲も短くてあっという間に終わってしまう。

9.あわ

あんなにノイジーだったのに、一瞬にして穏やかな雰囲気になるから夢でも見てたのかと思う。ジャズを意識したという4ビートの曲。この曲知ってる…好き…ハァ…。1:23〜時々声を掠れさせながら「あわになって溶け出した〜♪」って歌うことの罪深さを知らない草野さん。泡のようにぽわぽわしたギターの音色がこの曲にピッタリ。

10.恋のうた

草野さんが初めてアコギで作曲した曲らしい。アカペラの歌い出しが印象的。真っ直ぐで純粋なラブソングは…沼…。リズムなのかベースなのかが、サザエさんの劇中BGMみがある。陽気。そのおかげでなんとか沼の淵でとどまることができている。

11.魔女旅に出る

0:39〜こういう寂しげなメロディ、本当に泣いちゃう…と思ったらサビで「泣かないで〜♪」って歌われて泣いちゃう。独特の浮遊感や現実味のなさ、というか生気の薄さ…その危うさが魅力的なんだろうな。この曲で初めてストリングスを入れるというアレンジを加えたらしい。

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↑ジャケットに写る猫の名前は「このみちゃん」だという。(名前あったんだ…!!)

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スピッツは、1987年結成の日本のロックバンド。バンド名の由来は、草野さんが高校時代から温めていた名前で、「短くてかわいいのに、パンクっぽい名前である」ことから付けられたという。
デビュー以来メンバーチェンジや活動休止を行なっておらず、2017年には結成30周年を迎えた。


スピッツって全曲良い…凄い…

半年くらい前に、サブスクにあるスピッツのアルバムを過去のものから遡って全部聴くみたいなことをやっていたのですが、「お気に入り」に入れる手が止まらなかった。

本作の時期のスピッツは、シューゲイザーロックバンドであるRIDEの影響を受けているらしく、シューゲイザーと歌謡曲の要素を融合させた『ライド歌謡』(草野さんの造語)を目指していたとか…!

その結果、あの唯一無二の音楽たちが生まれたんだな…

未だに、「SPITZ 草野マサムネのロック大陸漫遊記」のラジオ番組内で、草野さんがRAYを紹介して下さったこと、思い出すたび鳥肌が立ってしまう。

草野さんが発した「RAY」を胸に、誇りに、RAYとして頑張っていきたいです。このnoteが、なんらかの奇跡で草野さんの視界の隅に入って、感謝が届いたら良いな…なんて!

次も、流れやみんなの予想をぶった斬って五月雨に聴いていきます…!


次回は くるり の『TEAM ROCK』を聴いてみた編をお届けする予定です。お楽しみに…!

最後まで読んでくださり、有難う御座いました。

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