Battles の『Mirrored』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

今回は、Battles の『Mirrored』を聴いてみた編をお届けします。

ポリリズム、変拍子、ミニマルなリズム…錯綜しては、不思議な一体感でストイックにサウンドを構築。

反してポップなボーカルが、不穏に緊張感を高めていくユーモラスな一枚。


ぜひ、読んでみて聴いてみてください!

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1.Race: In

パーカッシブ…!自分の中にある野生の、野蛮さのある部分が沸々と高まっていく。音が細かい。全ての楽器がパーカッシブ。考えられた緻密な狂騒。2:25〜声入ってくると思わなくてビックリした。「ホンホンホンホン」言ってる。独自の言語を持ってそうな雰囲気を纏ったコーラス。コーラスさえもこのリズムの隙間に絶妙に絡まっていくから凄い。最後お茶目。

2.Atlas

何だろう…お祭り…ワッショイワッショイなドラム。盆踊りでもいいかも。声のエフェクトも独特で、一瞬で異空間が広がる。この奇妙さに高揚。そしてグルーヴィー。2:20〜もう”見える”…御神輿を担いでる漢たちが…ワッショイワッショイ。3:00〜あまりにもワッショイワッショイゾーン。ソイヤ!セイヤ!よいやさ!どっこいどっこい!こんなロックなワッショイがあるんだ…

3.Ddiamondd

物凄いメロディに素っ頓狂なボーカル。ポップでデジタル。音が蛍光色のカラフルで目が…というか耳がチカチカする。1:15〜めっちゃ頭おかしくなりそうになる。2:00〜ヤバイヤバイヤバイストイックな変拍子に目が回る。

4.Tonto

前の曲であんなにハイになってたのに、突然暗く重たいシリアスな雰囲気。それぞれ自由そうなのに、ギターとドラムもしっかりと絡み合う。1:10〜一部の人しか知らない宴。多分こういう儀式が昔からあるんだろうけど私たちが知らないだけ…という感じがする。2:53〜カッコイイ…。3:48〜チャイナ、一瞬のニーハオ。ギターが三味線?みたい。4:43〜本当に微かにテンポダウンしていく気持ち悪くて格好いい。6:41〜誰もいないはずの学校の音楽室から聞こえる不気味な音チック。何か起きそうで起きずに終わった。

5.Leyendecker

ビートが強い。ボコボコボディに打ってくる感じ。声にかけるエフェクトの趣味がだんだんとわかってきた。なんとなくギャルっぽい。ポスト・ロックからエレクトロニカ、ハードコアなサウンドまで取り扱っているの凄い。

6.Rainbow

弦がビヨンビヨンしている。原始的。音楽の始まりみたいな、セッションの起源みたい。2:18〜どうやって呼吸を合わせ演奏しているのかわからなすぎる。3:07〜こりゃあ凄いや…。あやつり人形が頭に浮かぶ。5:09〜突如、暗いトンネルで猫に似てるけど猫ではない、猫みたいな獣が襲いかかってくる。激しい破壊がスタート。また独自の言語かと思ったらしっかり英語だった。教祖様のお告げ。マスロック、全楽器演奏スキルが高すぎて本当に楽しい。尊敬の念。

7.Bad Trails

ブーブー鳴っている。何の音なのかわからない音の詰め合わせ。未知との遭遇、こんなスパンで繰り出されていいものなの…?贅沢。理解が追いつかない。1:15〜アマゾン…?サルの子供?相変わらずボーカルのテンションが不思議で面白い。楽しそうで嬉しい。気抜いてたら神々しい宇宙空間に飛ばされてた。

8.Prismism

繋がって始まる。宇宙から暖かそうな場所へ瞬間移動。モンスター出てきそう。

9.Snare Hangar

また繋がって始まる。めちゃくちゃマスロックしてる。短い曲がテンポよく繋がって場面がコロコロ変わるからずっとドキドキしてる。1:21〜時々現れる激しいゲームセンター好き。ちょっと今回のは激しい上に不気味すぎる。

10.Tij

何の音なんだ…?規則的に動くベルトコンベアに小気味良い獣のゲップ?しゃっくり?が延々と運ばれてくる。1:06〜猫じゃん。1:39〜3分クッキングのあの曲を120回くらい殴ったらこうなる。多分。ドラムがずっと頑張ってる横で、ギターは3分クッキングメロディを奏でている。この構図クセになる…。4:20〜忙しなすぎる。一体何を作ってるんだ3分クッキング。5:27〜ギターのカッティングの鬼。カッティングと獣のコンビネーション。大変態曲。何が起きたらこんな曲作れるの…!?

11.Race: Out

クラシカルでゴシックな(幽霊)屋敷。ドラム大迫力。どんどんテンポアップしていくの怖い。猛獣が今放たれそう…と思ったら可愛らしい祭りのターンが始まる。祭りと獣でこのアルバムは構成されているのか…?ギターの細かい音の運び。どんどん遠ざかっていく。InからOutで終わるアルバム気持ち良い。

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Battlesは、2002年に元Don Caballeroのイアン・ウィリアムスによってニューヨークで結成された。メンバーの各々が音楽史に残るバンドで活動してきた。ギターやキーボードなどのループ音源を、リアルタイムで変化させ、巧みなドラムと合わせ曲を構成していくスタイルが特徴。
本作は、 Battles 初のフル・アルバム。『Mirrored』の意味は「(鏡によって)反射された」。

ドラムのJohn Stanierが、この『Mirrored』について、「すべてを台所の流しに放り込んだ感じだな。焦点が絞り込まれていない、支離滅裂なアルバムだった。」とインタビューで答えていたらしくめちゃ面白い。

“全てを台所の流しに放り込んだ感じ”って表現、その通りすぎる…!

ストイックな変拍子を、超人的な演奏さばきで奏でる様は圧巻でした。

異様にポップなボーカルが、また不穏で奇妙でゾクゾクしました。めっちゃ変でした!!!(特大の褒め言葉)

二曲目の「Atlas」は本当に面白かったな…祭り行きたい…


マスロックまだまだ行きます。

次回は By the End of Tonight の「Complex Full of Phantoms』を聴いてみた編をお届けする予定です。お楽しみに…!


最後まで読んでくださり、有難う御座いました。

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