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Derek and the Dominos の『いとしのレイラ』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

diskunion ROCK IN TOKYOの階段に並んでいる名盤編!

今回は Derek and the Dominos の『いとしのレイラ(原題:Layla and Other Assorted Love Songs)』を聴いてみた編をお届けします。

鳴り響く縦横無尽なスライドギター、愛を届ける伸びやかで感情豊かな歌声。

鮮烈なギターバトルが楽しめる、バンド唯一のアルバム。

ぜひ、読んでみて聴いてみてください!

1. I Looked Away

ぽかぽかな陽。あぁ、メロディが好き。流石に50年以上も前だからローファイな感じだけど、その音の質感がより温かさを増す。0:40〜ヤバすぎる、美の暴力メロディ。ドラム忙しそう。ギターも表情豊かに歌うの素敵。ハモリもかなり力強く入ってくるのがグッと来る。2:28〜ギターソロ、伸びやかな表現力。歌っている。メロディが絶品だ…

2. Bell Bottom Blues

歌も演奏のメロディも、何これ…どうなっているのですか。甘くて美しくて、もう何もかもがどうでもいい気持ち。0:45〜強制的に涙腺がガンガンに攻められる歌声と、メロディ。寂しげなギターの甲高い「キュイ〜ン」音が、もうダメ。2:01〜天に召される…もう終わりでいい何もかも…。自分はこんなにも美しいメロディを前にすると、破滅思考が加速することがわかった。歌詞が思いの外シリアス。半泣きで、こちらに訴えかけるようなボーカルも危ない。有難うございます…

3. Keep On Growing

ワイルドで格好良い…!ギターが歪みまくっている。ドラムも縦横無尽。ベースがポンポン跳ねているの楽しげ。多幸感に溢れた歌声。パワーに満ちている。1:08〜めっちゃ声がデカい。パワー。骨太。2:24〜キンキンなギターソロ。安定したベースが下から支えている構図が良い。ギター大暴れ。後半に向かってギターは誰にも止められないくらいどんどん自由奔放になっていくの最高〜!これ即興感あるけど、即興だったらすごいな…

4. Nobody Knows You When You're Down And Out

哀愁と切なさと甘さ。メロディの良さがずっとおかしい。ロマンチック。カバー曲なんだ…! ジャスセッションっぽい。感情を乗せるのが本当に巧みなボーカル。抑揚の付け方にまんまと心奪われる。2:45〜右耳付近にいるギターによるギターソロ切なくて良い。ピアノもささやかに花を添える感じで素敵。

5. I Am Your

なんだか夏っぽい。多分パーカッションのせい。聴きながら色々調べているうちに、夏の音たらしめているのはスライドギター奏法の音だとわかった。アコースティックな演奏が涼しげリゾート。優しい雰囲気に包まれている。歌声が悲しげなのが胸苦しい。夏なのに、リゾートなのに。

6. Anyday

ギターが金属音を放っている。演奏のタメや勢いの付け方に一体感を感じる。牧場の風景でも、はたまた海でも合う。正反対なのに不思議。2:07〜裏声も十分美声ポイントだったけど、突然歌唱力でぶん殴られ鳥肌。力強ッ!歌詞も愛する人に向けた情熱的な歌詞だった。3:30〜ドラム忙しげに愉快な音を出している。ここからどんどんハッピーオーラ全開。終盤の盛り上がり圧巻。

7. Key to the Highway

この曲もカバーらしい。ギターのフレーズがザ・ブルース。スライドギター奏法、たしかにブルースとかでよく耳にするような音だ。重たげなリズム。歌声がなくても成立してしまいそうなくらいギターが鳴いている。ずっとギターが圧倒的存在感を放っている。4:15〜ここからもっと”ギター”な感じ。惹きつけて離さない表現力…。2分半くらいずっと間奏の時間がある。ちょいちょい「フォー!」って高まった声が聞こえたりする。9分間もあったの…!?

8. Tell The Truth

ギターのフレーズにうめき声とか「アウッ!」って叫ぶ、遊び心あるイントロ。なんだか愉快。1:04〜途中までおふざけ感あって、楽しげだったのにグッとエンジンが入って急に格好良い。また肩の力が抜けたゾーンに戻っていくのも面白い。お互いに食らいついていくようなボーカルとコーラスにテンション上がる。2:30〜ギターグイグイでギラギラ。裏声が美しすぎて、しゃがれた通常モードの力強い歌声とのギャップに毎回ビックリする。最後に向かって歌も演奏も大盛り上がり。ヘロヘロなブチ上げテンション。

9. Why Does Love Got To Be So Sad

クール!0:07〜イカつい「イ゛ェイイェイ!!」でビクッとした。今までにない疾走感がある。こういう雰囲気も格好良い…!格好良いの中にやっぱり多幸感は溢れている。1:38〜ギターが自由奔放になる土台でベースが静かにうねっていることへの喜び。この構図ファン。3:00〜ギターから聞いたことないような音が出ているギターソロ。甲高い。ギターの演奏技術に圧倒される。夕日みたいで美しい終わり方。

10. Have You Ever Loved A Woman

この曲もカバーらしい。ロマンチックなメロディをゆったりと演奏している。立て続けに恋や愛について歌っていて、甘くて熱い。ギターがずっとヤバい。ギターヒーローが2人も居るからそれは凄いことになるか。そして頼り甲斐のある歌声。ギターがもうブリブリいってる。ずっしり重たいリズムが心地良い。ピアノの音色だけが軽やか。3:40〜ギターが…もう…ね。言わずもがな…。強烈な高音。最後の最後まで手を緩めることない、二人のギター。

11. Little Wing

Jimi Hendrixのカバー曲。初っ端は行進したくなってしまうイントロだったけど、一気にメロウな感じ。突如ドバドバに降り注いでくる哀愁。歌声も情熱的。2:22〜この辺り「ウォ〜」ってなる。涙。ギターが泣かせにきている。3:58〜泣かせにくるのはギターだけではない、歌の力も強力。

12. It's Too Late

これもカバー曲…!?このリズムとこのベースの感じ、お馴染みになってきた。ギターの主役感、尊敬しちゃう。憧れちゃう。地声から裏声への切り替えが一番美味しい。3:00〜歌声の掛け合いもなかなかパワフル。

13. Layla

この曲か!!!流石に知っていた…!!!「いとしのレイラ」っていいな。イントロのギターのフレーズ天才だ。何故かボクシングしたくなるんだけど、この曲そういう使われ方してたっけ…?Claptonが、一目ぼれした親友であるThe BeatlesのGeorge Harrisonの妻に捧げた曲らしい。親友関係ギスギスするからやめなよ…とは思うけど、こんな名曲が生まれたなら良いか…(良いのか?)。2:40〜何が起きてこんな高音が鳴り響いているんだ!?スライドギター大暴れすぎる。この存在感本当にゲスト?3:08〜曲変わったかと思った。ピアノが入って雰囲気がガラッと変わる。元々2つのセッションを合体させたんだとか…!4:00〜ピアノでも美メロが炸裂している。壮大で感動的な展開。涙が出そう。7分近くもある。最後まで美。

14. Thorn Tree in the Garden

安らか。山場を越えた感じがある。細かく震わせながら歌う声も優しい。ギターが子守唄みたいな温かい音色で包んでくる。2:06〜裏声、美。ギターがとにかく素敵。このまま眠りたい。


ジャケット写真はエミール・セオドア・フランセン・ド・ショーンバーグが描いた「La Fille au Bouquet(花束を持つ少女)」という絵画らしい…本当に素敵!


Derek and the Dominosは、1970年に結成されたアメリカのロックバンド。本作は、1970年にリリースされたDerek and the Dominosの唯一のアルバム。Eric Claptonの最高傑作とも言われている。 本作に参加しているメンバーは、Eric Clapton(Vo.,G)、Bobby Whitlock(Vo.,keyboard)、Jim Gordon(Dr)、Carl Radle(B)。Duane Allmanはゲストとして14曲中11曲(ゲスト…!?)でリード及びスライドギターを演奏している。2000年にグラミー栄誉の殿堂入りを果たした。



Eric Claptonと「本当にゲスト…!?」って思うくらいのDuane Allmanのスライドギター格好良かった〜!

イントロ、間奏、アウトロの時間をたっぷり使って、その中で繰り広げられる2人のギターバトルはとても聴きごたえがありました。

そのアツいギターバトルくらい、Claptonと、その親友であるThe BeatlesのGeorge Harrison、とその妻との関係もアツいですね…

表題曲もそうだけど、ジャケットに採用された絵画を見た時にClaptonはその妻の顔を瞬時に思い浮かべたんだとか。

George Harrisonとその妻は離婚して、Eric Claptonとその妻が結婚することになって…その後に結局離婚。

アツいというかドロドロというか…なんか凄かった、怖い!

その背景を知ってこの『いとしのレイラ』を聴くと、また違った音楽に聴こえそうです。

アルバム一枚で解散してしまったこともそうだけど、バンド自体もかなり悲劇に見舞われていて、ウゥ…となりました。

ととと…とにかく!!!

Eric ClaptonとDuane Allmanの2人のギターヒーローは、このコンビは最高だったということです!!!


diskunion ROCK IN TOKYOの階段に並んでいる名盤編!第6弾!

次回は Jim O'Rourke の『Eureka』を聴いてみた編をお届けする予定です。

最後まで読んでくださり、有難うございました。


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