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Charli XCX の『How I'm Feeling Now』を聴いてみた編

こんばんは、内山結愛です。

hyperpopシリーズ!

今回は Charli XCX の『How I'm Feeling Now』を聴いてみた編をお届けします。

パートナーへの想いを綴る歌詞、強気で甘美な歌声、狂騒するポップでノイジーな電子音。

人とのコミュニケーションをキーワードに、ロックダウンによる自粛生活下で作られた一枚。

ぜひ、読んでみて聴いてみてください!

1. pink diamond

一気にCharli XCXの世界に惹き込まれる。弾力のある電子音、ビートが気持ち良い。本当はこの曲が堪らなくクールでイケてるというだけなのに、自分がイケイケ側の人になった気がしてくる。 歌詞は「いつもより大胆に行くわ」「いつもより強く行ってみたい」という旨を繰り返していて強気でキュート。存在がピンクダイアモンドすぎる。1:18〜何かが歪められ、自分の中の何かが解き放たれそうになる危険な音が沢山鳴っている。

2. forever

ノイジーな耳触り。美しいメロディにノイズが棲みついている。このコントラストがクセになる。1:02〜ここからのメロディめちゃくちゃ好き。大人びた歌声が切ない。1:21〜強烈なノイズミュージックに展開していくのかと思って一瞬身構えた。煌めきとノイズ。恋愛模様、「あなた」への永遠の愛を歌っている。歌詞の比喩表現がオシャレ…。

3. claws

100 gecsのDylan Bradyをプロデューサーに迎えている曲!頼もしい…!金属のぶつかり合う音みたいな効果音で100 gecsらしさを感じる。0:30〜「I Like」という言葉がゲシュタルト崩壊しそうなほどに気持ちよく連呼される。ビートの重たさが気持ち良い。歌もネオお経(何それ)みたいなメロディラインでずっと聴いていたい。中毒性がある。最後の最後に大バグりして終わるの格好良い。
↓このMVめちゃくちゃクセになる…愉快

4. 7 years (feat. BJ Burton)

歌声の操り方が実際の歌唱方法という点でも、声の加工という点でも巧みで自由自在。余白の作り方にセンスが漏れてる。常に煌びやかで華やかな雰囲気があるけど、このアルバム制作時期はコロナの自粛期間でかなり悶々としていた時期だから余計に凄い。2:00〜度々セクシーな「Ah」が入ってくるからドキドキする。2:31〜歌い方とメロディに、西野カナが好きな気持ちを呼び起こされた。歌詞も恋愛についてが多い。西野カナ聴きたくなっちゃった。

5. detonate

気持ち良い電子音たちが転がり回っている。やや不安になるメロディ。0:30〜好き。「あなた」との関係の中で自分と向き合い、自分自身に対する疑念や混乱と対峙するような歌詞。ずっと恋愛している。2:30〜音の緻密な構築、はめ込み方に高まる。今にも爆発しそうな高まりを迎えそう…というその寸前で終わる。

6. enemy

シリアスな雰囲気。単語で区切るような歌い方で生まれるリズムにノリノリしちゃう。「enemy」の「エンネッミー」な単語のリズムも良い。耳に残る。淡々と進行してはいるけど、後半にかけてドラマチックな展開になっていく。コロナの自粛期間中の同棲しているパートナーとの近くて遠い心の距離について歌っているとか。

7. i finally understand

体が自然と揺れちゃうイントロ。弾力のあるビート好き。強気でクールな歌声にキュンとする。夜の空気を纏ったトラックが疾走していく。歌詞は終始悶えている。やっぱり恋愛について。サビの「That maybe this feeling that I've found Might kill me, put me in the ground(この気持ちのせいで苦しくて、地面の中に埋まっちゃいそう。)」って可愛いな。

8. c2.0

ブリブリジリジリな電子音。自然体に近い歌声の時もあれば、オートチューンだったり、強烈にピッチを弄っている曲もあって面白い。この曲は声が妖精さんピッチ。1:12〜「Clique」という単語で狂う。気持ちの良いバグり。延々とCliqueしているけど、ナチュラルに電子音の一部と化す。タイトルどうやって読むんだろう。

9. party 4 u

爽やか。開会式みたい。0:28〜機械と人間のハーフな歌声。掠れ具合がエモーショナル。歌の表現の付け方が好き。なんだか切なくて胸が苦しいから歌詞を読んだら「とにかくこのパーティはあなたのために開催したんだ」と執拗なまでに繰り返していた。2:20〜この数秒間が好き。幻想的な電子音。深刻そうな音と煌びやか華やかな音が混じり合ってて複雑な感情になる。最後急にライブ会場みたいになって歓声に包まれた。開会式だったのかもしれない。

10. anthems

完全強気ピンクダイアモンドモードに入ってる。怖いもの無し。バキバキな電子音たちに踊らされ、殴られ、ノリノリになる。冒頭5行くらいのダルそうな歌詞が好き。アフターコロナで人と人との距離がさらに近づくこと願うような、確信しているような歌詞。それにしてもイケイケ。2:10〜「with me」の連呼が「ウィミウィミ」になるの楽しい。

11. visions

妖精さんな歌声。晴れやかな気持ちになる。1:36〜クラブが遠くの方に見える。段々近づいてくるダンスフロア。1:50〜これは揉みくちゃになって踊るやつ。ビートがぼよんぼよんで立体的。揉みしだきたい(?)。最後の曲でもパートナーについて歌っていて、大好きなんだろうな。人が高揚する音をわかっている。3:09〜違和感、有難う。めちゃくちゃ不気味な終わりを迎える。

映画『Lost In Translation』を思い出すようなジャケットだ…!


Charli XCXは2008年から活動し、2013年にデビューしたイギリス出身のアーティスト。本作は2020年にリリースされた4thアルバム。 Charli XCXに加えて、A.G.Cook、BJ Burtonがプロデュースを手がけた。


6週間でこのアルバムを作ってしまうの凄い…!!

コロナの自粛期間ということもあって、自宅に籠りながら作詞、作曲、録音の全てを行ったんだとか。

それに加えて、アルバム完成までの過程をSNSで共有しながら、初期のデモをオンラインで公開したり、歌詞の一部はファンとのZoomを通して作られていたり、アートワークのディレクションやMVの素材動画の募集、 リミックスの募集をしたり…面白い試みがたくさん!

腕のあるプロデューサー陣で土台はしっかり固めつつ、ファンの意見や関係性も大事にしている、そんなファンとの信頼関係が素敵。

苦しい状況を逆手に取って、それすらも音楽を生み出す力に変えているところも堪らなく格好良いです。これがピンクダイアモンド精神…!

また、Charli XCXは音から色への共感覚を持っているそうで、「私は色で音楽を見て、黒、ピンク、紫、赤の音楽を愛するが、緑、黄色、茶色の音楽は嫌い」らしいです。やっぱりピンク!!見える色によって嫌いな音楽が決まっているのも面白い。

(内山も小学生くらいの時人を見たら色が見える時期あったな…)

そんな好きなピンクがテーマになっている「pink diamond」、強気でパワー貰える感じがかなりお気に入りなので、強気になりたい時聴いていこうと思います!歌声が好きでした!


次回もhyperpopシリーズ!国内へ…!

次回は Hirihiri の『Hirahira』を聴いてみた編をお届けする予定です。(↑口に出すと気持ち良い!)お楽しみに!

最後まで読んでくださり、有難うございました。


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