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ガウディとサグラダ・ファミリア展の話

国立近代美術館にて開催中のこちらへ。
6月25日。ガウディの誕生日ということで、どうしてもこの日に行きたかった!
ちなみにこの日は私の誕生日でもある。ということでムリヤリ夫も連行。今日はわがまま言っても良い日。

午前中に行ったけどさすがに混んでいて整理券が配られた。

建築家アントニオ・ガウディ。
子供の頃、家にあった世界遺産の本に載っていた特集を、何度も何度も繰り返し見ていた。私の知ってるどの建物とも全然違う、独特なデザインの建物を作り出したその秘密を探る。

なぜこんなにも人を惹きつけるのか。ヨーロッパというよりアラブとかあの辺の雰囲気。教会のデザインもキリスト教なのにイスラム教っぽい。
確かにな。タイルの使い方とかそんな感じ。
破砕タイルという、砕いたタイルを貼り付ける技法。モザイク画のような独特な雰囲気が出て素敵。
花柄のタイルを使ったやつがとても可愛かった!

家具のデザインもしていたとのことで、ベンチなども展示されていた。
繋がってる2人用の椅子、流れるような曲線が素敵だったな〜

グエル氏、バッリョ氏(繊維業の大企業家)など有力なパトロンと出会えて長いこと関係を続けられたのも運が良いよなー。運命的。そういう力もちゃんとあったはず。

ガウディ建築に度々登場する「直線で作る曲線」。
吊るしてひっくり返すと安定したアーチの形ができる。っていう実験の解説がすごくわかりやすかった!
ガウディの創造の源はどこまでも自然界であって、結構とんでもない造形に見えるものも元を辿れば少しも無理をしていなくて自然なんだよな。
これ、加茂さん(ヘアデザイナー)もインタビューで言ってたなぁ。無理のある形は美しくないって。

いつも被っていたハットの型紙なんかもあったよ。ホンブルグハットっていうらしい。

そしていよいよサグラダ・ファミリアですよ!
このゾーンは撮影OKだった。

模型どーん
彫刻どーん

柱の形ひとつひとつも、木や骨や自然界のもの。
最後に映像が流れていたんだけど、森のイメージの回廊、ステンドグラスの光の入り方、ものすごく綺麗で涙ぐんでしまった。

この回廊。実際に光が入ると最高なんだよ

最終的にここに住んでたらしい。ガウディのやりたいこと全部詰め込んだ集大成。

ガウディ亡きあと(最期がなんとも切ない)も、その意思を引き継いで引き継いで、今に至る。
大戦で崩壊したり資料がなくなったり資金がなくなったり災難続きだけど、それでもこれだけは。という人々の気持ちだけでやってきたようなもんだよなー
(戦争ダメ絶対。今も世界中で後世に受け継いでいくべき大切なものが壊されているなんて、そんなのダメすぎる)

なんか、完成させたいようなさせたくないような。終わってしまうのが惜しいみたいな。時空を越えてここまで受け継いできたもの、ずっと続けていってほしい。それでいつまでも「あ~まだ作ってんだねぇ。」って言っていたい。

まあ、”神はこの教会の完成を急いでいない”らしいから、それでいい。


これ、実物は灯りがつくの。美しすぎて泣けた。

”人間は創造しない、発見する。
その発見から出発する。”

何か発見できたような気がする展覧会だった。


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