見出し画像

イヴ・サンローラン展の話

国立新美術館にて開催中のこちらへ行ってきたよ〜。
Yves Saint Laurent,Across the Style
イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル

結構前に前売り券を買っていて行くタイミングを伺っており、夫と休みが重なったタイミングで今だ!と訪問。

トラペーズラインのドレス、紺ブレ、サファリルック、マスキュリンなパンツスーツ…こーれーがーほんものだよ〜!と興奮。
どれもこれも全く古さを感じさせないのがすごい。そしてなんと綺麗に保存されていることか…と感嘆。財団、さすがっす。

去年のベティ・カトルーの展示で見たことあるのもあったけど、今回はイヴ・サンローラン自身に焦点を当てられていたので、まさに「ファッションの歴史はサンローランの歴史」。すんごい幅広く色んなテイストの服を作っているのに、全部今に繋がってる。現代のファッションにも脈々と受け継がれているたくさんの価値観を、1人で創り上げたってもう神じゃん!?

コレクションラインとともに仕立服っていうのも展示されてて、当時のお金持ちの人が注文して作ってもらってたんだろうな〜うらやま〜なんてうっとりしながら見ていた。

仕様書を「バイブルページ」と呼んでめちゃオシャレに仕上げてるのもすごい。手書きのボードとかさ、このままポスターにして飾りたいもん。
私も仕事で仕様書作るけど、これからはバイブルページって呼ぼうかな(は?)

順に年代を追って見ていくと、70年代頃は特にエスニックとかアジアンテイストのオリエンタルなデザインが多かったんだけど(この頃ってこういうテイストを打ち出してるブランド他にもたくさんあるけど、やっぱり世の中の雰囲気とかで同じようなものが出てくるのかね。そうやって流行が作られるのかな)、サンローラン自身は海外旅行にはそんなに行ってないっていうのが意外だった。モロッコは大好きだったみたいだけど、それ以外の国は写真とかで見たイメージで空想なんだと!それはそれですごいんだが。
それぞれの国のイメージがバチっと表現されていて、国名当てクイズできたもんねw
ブーゲンビリアのケープ、綺麗だったな。まさに「着られる庭園」。
日本的なやつはやっぱり海外の人が作るとどうにも安っぽくなるのは否めないけど…。

アクセサリーのセクションも素敵だったな〜。ロジェ・ヴィヴィエとかロジェ・スチェママ、ルル・ド・ラ・フェーズとかとか…。アクセサリーがあってこそ完成!って考えが一つ一つに現れてたな。欲しいのばっかりだった!笑

人間が着る服だけじゃなくて、聖母像のための衣装(エル・ロシオの聖母像の衣装)や「バブーシュカ」はまあ衝撃だった。サンローランの服ってどれもすごく正統派!って感じがするけど、たまにこういうわけわかんないのぶっ込んでくるところも良い。

映画衣装のセクションは、何も見なくてもカトリーヌ・ドヌーヴの着てる様子が目に浮かんできてうわぁ!ってなった。
舞台芸術や衣装もそう。あまりにも天才だから、こういう仕事は腕が鳴るぜぇ!って感じで楽しかっただろうな。

アートをテーマにしたセクションのみ撮影OK。

ここまでマネキンに着せられた服ばかり見ていたけど、最後のランウェイの映像見て、やっぱり服って人が着て動いてこそ完成だなぁと思った。単体でももちろん美しい服ばかりなんだけど、やっぱり人間が着てると何倍も良く、光り輝いて見える。

イヴ・サンローランというデザイナーが、どれほど偉大な人物だったのかということを思い知らされる壮大な展示だった!
12月までまだまだ会期はあるので、みなさんぜひ見に行ってみてね。

「流行は移り変わるが、スタイルは永遠である。」

いただいたサポートはまた面白記事を書けるように美術展や企画展のチケット代として使わせていただきます!