【前十字靭帯断裂の旅】入院中の部屋事情

長期入院をする方の中には、個室と大部屋とどちらがよいのか迷う方もいると思います。

私は、大部屋の様子を体験してみたいという気持ちが強かったので、入院時に個室希望を出しませんでした。

結果として個室と大部屋の両方の暮らしを体験しましたが、経験者として言えるのは、個室には個室のよさ、大部屋には大部屋のよさがあるということです。

とくに個室を希望していなくても手術前後は個室へ

私が手術をした整形外科では、基本的に、1個の特別個室、5~6個の個室、3~4個の大部屋があり、とくに個室希望を出していなくても、手術前日、手術日、手術後の数日は個室にいることができました。

その時に入院患者数や大部屋の空き具合によっても異なるようですが、私は最初の7日間を個室で過ごし、その後の15日間は大部屋、大部屋に入れ替えがあっていびき問題で眠れなくなってからは再び個室に移り、退院まで9日間ほど暮らしました。

大部屋は天国にも地獄にもなる

手術後8日目に、個室から4人の大部屋に引っ越しました。

最初の4日間は4人暮らし。
40代の私と60代の3人の女性の4人で、ほどよい距離感と思いやりを胸に、昼間は仲良く、夜は静かに暮らすことができました。こんなに快適なら大部屋で全然いいなと思えました。

次の7日間は60代の女性と2人暮らし。
60代の女性2人が退院してから、静まり返った夜に繰り広げられる寝言に気がつきましたが、眠りを妨げられるほどではないので、引き続き、昼間は仲良く、夜は静かに暮らすことができました。

運命の日。
別の大部屋でいびき問題の加害者になっていた80代(?)の女性が、突然私たちの2人部屋に引っ越してきました。
牛のようないびきという前評判通りの騒音で眠れない夜を過ごし、翌日は昼間のいびきと大きな独り言に憂鬱になりました。通常は避難先となってくれる個室の空きもなく、平穏な日々を送っていた私たち2人は、この日から真剣に退院を検討し始めます。

運命の日の翌日。
別の80代(?)の女性が、手術用の個室から引っ越してきました。消灯時間でもある21時にその方の豚のようないびきを聞いた私は、思わずまじかよと叫びそうになりました。
朝目覚めてすぐに、ナースステーションに個室への移動希望を出しました。

その翌々日。
あまりの騒音に我慢できずに、ずっと一緒に暮らしていた同室の方が退院していきました。

私は、耳栓のおかげでそれなりの睡眠はとれるものの、質のよい睡眠が取れず、個室に空きが出るまで悶々と過ごしました。私はまだ退院できる状態ではなかったので、一時リハビリ室に避難して夜を過ごしたほどです。

いびきと独り言に耐えること数日。
個室へのお引越しが決定し、脱走に成功しました。

今回の入院で学んだこと、1人1人に配慮してほしいこと

入院中は、共同生活。
もちろん、広い心である程度の問題を受け流すことは大切だと思います。

しかし、トイレの使い方、洗面所の使い方、お風呂の使い方などについては、次の人がきれいに使えるように心掛けるのが入院生活のマナーだと思いますし、食堂では最低限の食事のマナーも必要だと思います。すすって食べたり、くちゃくちゃ食べたり、口に食べ物がたくさん入ったまま喋ったりと、不快な食べ方をする方も多くいました。

まず、人の眠りの妨げとなるようないびきをかく方は、入院時に自己申告する必要があると思います。自覚症状がない方もいるようですが、誰かと暮らしたことがある大人ならば、少しは把握できるはずです。病院によっては、いびきをかくかどうかを問診票に記載するところもあるようなので、入院前に気になる方は、病院の方針を聞いてみてもよいと思います。

また、男性の方に多い「カーッ、ペッ!」問題も、他人にかなり不快感を与える迷惑行為です。ドアを開けっ放しで男性トイレで用を足している方も以外と多く、マナーの悪さに驚きました。用を足しながらこんにちはと挨拶されたこともありました。

看護師などに相談する時ははっきりと

入院中は回復に努めたいもの。
わがままは別ですが、何かしらの希望がある場合は、看護師さんやナースステーションに早めに相談することが大切だと思います。相談をする時は感情的になるのではなく、事情と希望をはっきりと伝えれば、その時の最善策を提案してくれるはずです。

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