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いい子の噺

私には小学校三年生になる姪っ子がいる。
名前は美月。

『ねぇねぇおばさん!私っていい子だよね?』
『何よ突然、多分あんたはいい子』
『どんな人が悪い子なの?』
『そうだねぇ、人の悪口を言ったり嘘をつく子は悪い子かな』
『じゃあママは悪い子だ!』
突然辛辣な子供。
『美月は悪い子じゃないの?』カマをかける。
『いい子だよ!だからなんか買ってよ!』
『何か買ってってせがむ子はいい子じゃありません笑』
『なんでよ!嘘ついてないよ!素直にお願いをしたのよ!』
『お願いってのはね、そういう態度でするものじゃあないのよ。なんでだいたいあなたはおばさんに向かって同じ立場のスタンスなのよ』
『スタンスってなに。』
『まぁいいや、お願いする時は、よろしくお願いしますって言うものよ?わかる?』
『よろしくって何、、みんな言うけどちゃんと理解してよろしくって使ってるの?それとも、とりあえず言っておけばそれなりにいい感じに聞こえるから言ってるの?』
((最近の子供は細かいな))
『そうだなー気持ちを込めて言ってるんじゃないかな?』
『なんかたまにピンポーンてくるお兄さんとかとりあえず言ってる感じがするからいい子じゃないよね。ウチは大人のほとんどがいい子じゃないとおもう!そもそもいい子って子供にしか使えないの?』
『そんなこともないんだよなーこれが、おばさんは後輩のことをいい子っていう時あるもん』
『え、、大人なのに!?子っていうの!?』
『いうね』
『あとさ、おばさんたちって女子じゃなくておばさんなのになんで女子トイレっていうの!?女トイレじゃだめなの?』
『そこまでおばさんはわからないな、、、』
『大人にもわからないことってあるんだね!』
『たくさんあるよ、、人生って勉強なんだよ。』
『おばさん!お願いがあるんです!ほしいの!』
『まだ諦めてないのね笑。何が欲しいの?』
『可愛い文房具!』
『なんで?』

『だって、人生って勉強なんでしょ?』

『まったく。』

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