モネを収蔵する美術館シリーズ .7【DIC川村記念美術館】
DIC川村記念美術館
DIC川村記念美術館はDIC株式会社の収集作品を展示する千葉県佐倉市の美術館である。
20世紀美術を多く収蔵し、
「作品」「建築」「自然」の三要素を重視しており、美術館が約3万坪の庭園の中に位置するなど、作品だけではなくその環境自体を楽しむことができる。
DIC川村記念美術館が収蔵するモネの作品
現在は1点
睡蓮(1907)
最初の展示室を入って左手に常設展示されている。
2021年に三菱一号館美術館とあべのハルカスにてイスラエル博物館展が開催された際に初来日した「睡蓮の池(1907)」と同じ構図であり、同展において、大阪の和泉市久保惣記念美術館、そして東京富士美術館の睡蓮と共に並んで展示されたことが記憶に新しい。
企画展
マン・レイのオブジェ
会期:2022年10月8日(土) - 2023年1月15日(日)
アメリカ出身の芸術家マン・レイの作品や関連資料150点を一度に見ることができるボリューミーな企画展である。
前述のイスラエル博物館展でも登場した東京富士美術館より来ている作品が多く、東京富士美術館の収蔵作品の多さに改めて驚かされた。
常設展
川村記念美術館はモネの睡蓮ももちろん素晴らしいのだが、やはりレンブラントの「広つば帽を被った男」の力強さには感銘を受ける。
また、1階最後の展示室はロスコ・ルームとなっており、暗い部屋の中で鑑賞者を取り囲むようにマーク・ロスコの作品7点が展示されている。
抽象表現を理解するのは難しいが、その静かで厳かな雰囲気の作品に囲まれて、まるで瞑想のような感覚に陥る。
こうしたマーク・ロスコの作品を存分に生かせる展示の仕方は世界でも4ヶ所のみ。その1つが日本にあること自体が奇跡なのだ。
ポーラ美術館のロビーに展示されており、映えるとInstagram上で人気な写真スポットとなっているケリス・ウィン・エヴァンスの「眼科医の証人による照明用ガス」であるが、
リチャード・ハミルトンによるマルセル・デュシャンと共作の「眼科医の証人」が展示されてるのを見ると、モネを収蔵する美術館の傾向を感じるものがある。
料金
一般 1500円
大学生 1300円
なお、開催中の企画展によって入館料の変動があるため注意されたい。
アクセス
〒285-8505
千葉県佐倉市坂戸631
佐倉ICより車で約10分、佐倉駅からも約20分と、千葉県在住でない人にとってはなかなかアクセスするには腰が重たい立地である。
佐倉駅から送迎バスが出ている他、
首都圏から来る方には、東京駅から高速バスも出ている。
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