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big turtle STUDIOS Dolby Atmos対応リニューアル完成までの流れ⑨

<電気工事の打ち合わせ>
いよいよ電気工事に入ります。電気工事担当、株式会社スタウトのキクさんと打ち合わせしました。優しくて話しやすい方でした。今まで分電盤から200Vが4口しかきていなかったところを、24口増加する事になりました。配置はエンジニアから見て左サイドに2口からそのまま天井に1口が2つの1回線、右サイドも同じく2口からそのまま天井に1口が2つの1回線、フロントの右サイドに2口を4つと100Vの2口が1つ、右サイドにも2口を4つ。その内の11個はDolby用Ik Multimediaのスピーカーに使用します。HDIO、MATRIX STUDIO、DANGEROUS MONITOR ST、拡張シャーシは全てユニバーサル電源なので直に繋ぎ、左サイドと右サイドに1つづつ電研精機ノイズカットトランスで120Vに落とし、10口の非メッキ重鉄タップ2つに行きます。

キクさんと中島で打ち合わせ中

<鉄管に電源ケーブルと音声ケーブルを一緒に収納>
購入したオヤイデの電源ケーブルとモガミの音声ケーブルをまとめてお渡ししました。

鉄管はカッコ良いですね。音声ケーブルが下から出てます
曲がるところはなるほどこんな風にゆとりを持たせるんですね
白い壁に重厚な鉄管が良い
あえて残したコンクリートが鉄管が加わり良い雰囲気に

<レールライト用のレールとルーバー固定用のレールの取り付け>
どんどん工事が手際良く進んでいきます。レールライト用のレールが5本付けられました。その内の3本はルーバーの奥になります。後の2本はお客さん側になります。これで、玄関付近に一括調整スイッチが4つ付き、調光型のソケットを購入さえすれば自由な角度と場所を移動させることができ、雰囲気の良い演出ができます。ルーバー用のレールは加工されたルーバーをこのレールにはめて打ち付けるだけになります。

この間にルーバーを挟み横からネジで固定
ルーバーレールの取り付け後
レールライトも取り付け終え、天釣りスピーカー用の電源ボックスのサイドの穴から音声ケーブルが出ます
規則正しい配置に見とれてしまいます

<ベーストラップ作成の同時進行>
エンジニアから見て両角にベーストラップを作り低音をスッキリさせます。以前あったブースの上に乗っけていた大量のグラスウールをぎゅうぎゅうに詰め込みました。

左角ベーストラップの骨組み
キンさんがぎゅうぎゅうにグラスウールを詰めてくれています

<斜めの棒を入れてデザイン>
毎日工事は17時に終わります。ここからが重要で終わってから壁やベーストラップのデザインをどうしようか中島と話し合います。明日にはどうするかを伝えなくてはいけないので、実際に木を打ち込んでみてシミュレーションしたり集中してアイデアを出し尽くします。

右角の様子
悩む中島
ここからコンクリートを塗って角が滑らかに
工事後の大事なシュミレーション

<問題発生!>
なんと!吸音する壁材のレノウッドが工事中の間に届かないとの事。あれだけ時間をかけてサンプルを取り寄せ、スタッフに聞いたりしてやっとの思いで決定したのに、正式に伝わっていませんでした。というのも、壁にグラスウールを詰めてサランネットでふさぐという案も良い案だと伝えていて、決定し損ねていたのが問題でした。どう解決しようか、頭を必死に整理しました。
コウシさん言わく「7:2:1の割合で色合いを考えた方が良い。デザインの世界ではこの割合が一番バランスが良い。このスタジオは白が7、2が木の色(ベージュ)、1は今部屋に置く機材の色」との事、ものすごく納得しました。ただでさえ機材には青や赤や黄色などカラフルなツマミやパネルでごちゃごちゃしています。人が来ている服も色々な色が使われています。壁や床までカラフルにしてしまうと残念な結果になってしまうと感じました。

合わないかもしれない

<デザインと色は黒を除いて3色まで、できるだけシンプルに>
レノウッドの無垢の色はベージュ色で木のくずがいろんな方向に混ざったデザインになっています。すぐその隣にベーストラップありサランネットに木の枠で閉じます。ルーバーと木枠は同じ色なので、サランネットも同じような近い色で統一しようと思いました。レノウッドの木クズの色とデザインとサランネットが隣り合うところを想像したところ、あまりしっくり来ませんでした。レノウッドも来ない事ですし、いっその事、壁もサランネットと木枠にしようと思いました。調べるとグラスウールの密度を濃くするとレノウッドよりも吸音効果がありました。レノウッドさん申し訳ありません。今回はグラスウールサランネットのセットで吸音いたします。

<ルーバー1つが届きました>
曲線がとても美しく、ピアノのパーツの様にも見えます。何十にも塗装されていて木の木目が美しく高級感があります。テンションが一気に上がりました!元々断面を木目シールのようなもので隠す予定でしたが、そのままにするよう事前に決めていました。少し不安でしたが、一目見た時に裸にして正解だと確信しました。

断面が裸で正解!
木目が美しい

<床材のサンプルが来ました>
どんどん進むにつれ、方向性がより鮮明に見えてきました。このスタジオは今までもこれからも、木が似合うという事です。そこを固定さえすれば、壁は白、サランネットもベージュなので床もそれに近い色にするのが一番です。またもやコウシさんのお勧めをいただきました。「最近出たばかりのデザインで丸太の木の断面をチグハグにはる床材がお勧め」との事。最初は、工事が終わってから自分たちで床を貼ろうと思っていて、フローリングのような縦に走るデザインや石のデザインのものばかり検討していました。どうしようか悩んでいる中、一言中島に相談してもらうと、この丸太の床材の写真が送られてきました。頭の中にありつつも、あらためてコウシさんから直接勧められた時、しっくりきました。サンプルは2種類とどき、ルーバーの色に近い薄い方に決めました。

こんなに薄いのに本物の木みたい
素晴らしくマッチ

<床を貼るので綺麗に廃棄処分>
DIYで作る用の木は上の階の部屋に保管しておき、使わなそうな木や大量のブロック使わなくなった蛍光灯、エアコンのダクトなどあらゆるゴミを処分しました。

スッキリしました

⑩はいよいよルーバーとパネルと床の取り付けです。


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