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big turtle STUDIOS Dolby Atmos対応リニューアル完成までの流れ⑫

<スピーカースタンドの下には石> ずっと机に座って眺めていたところ、ここまでできあがったのにスピーカースタンドの下の高さ調整にブロックを使っているのは、やはりカッコ悪い。ウーファーも持ち上げたいです。中島に相談してみると「ヤスの家、石屋なんだから石にしたら?」と教えてくれました。石と音の事を調べてみると、スピーカーをささえる石の重さと、凝縮された雲母を反射する事により、低音が引き締まって良いとの事。 確かに、僕も石は好きだし小さい頃から慣れ親しんでいたので、やってみるのも良い

    • big turtle STUDIOS Dolby Atmos対応リニューアル完成までの流れ⑪

      <棚とハンガーかけを設置> 真空管マイクのパワーサプライヤヘッドフォン、マイクのショックマウントなど置く場所に困っていたので、棚をつけてもらう事にしました。ルーバーを切った反対側の木材を使用します。その場で位置を決めなくてはいけなかったので、ドキドキでした。急に決まったので、木を支える金具を買いに行かなくてはいけません。しかもただのL字金具ではなく三角形になった支えのある物が必要になります。それと、念願のハンガー掛けも設置しました。 <グラスウールにサランネットを巻いてパネ

      • big turtle STUDIOS Dolby Atmos対応リニューアル完成までの流れ⑩

        <いよいよルーバーの取り付けです> みるみると良くなっていくスタジオで、テンションが上がります。ハリと配管の問題がどんどん解消されていきます。特に右側の天井に大きな存在感があった配管が白くタイトに処理されて、ルーバーで隠れ、存在感がほとんど無くなりました。 <残りのルーバーの使い道> 4角の板を切ったので、当然反対側の木(ルーバー)は残っています。ハリの反対側の天井にそのルーバーを取り付ける予定でしたが、日程と予算の関係で次回にまわす事にしました。 <吸音と散音を兼ね揃え

        • big turtle STUDIOS Dolby Atmos対応リニューアル完成までの流れ⑨

          <電気工事の打ち合わせ> いよいよ電気工事に入ります。電気工事担当、株式会社スタウトのキクさんと打ち合わせしました。優しくて話しやすい方でした。今まで分電盤から200Vが4口しかきていなかったところを、24口増加する事になりました。配置はエンジニアから見て左サイドに2口からそのまま天井に1口が2つの1回線、右サイドも同じく2口からそのまま天井に1口が2つの1回線、フロントの右サイドに2口を4つと100Vの2口が1つ、右サイドにも2口を4つ。その内の11個はDolby用Ik M

        big turtle STUDIOS Dolby Atmos対応リニューアル完成までの流れ⑫

          big turtle STUDIOS Dolby Atmos対応リニューアル完成までの流れ⑧

          <いよいよ工事開始、職人さんは元バンドマン>  朝早く来て鍵を開けました。職人さんはお稲荷工務店さん。 数々の内装業を手がけていらして、重厚な道具を腰に巻いた頼もしい風貌のお二人でした。コウシさんとキンさんという方で2人とも元々バンドマンとの事。スタジオの内装工事にはうってつけの方達です。最初にどんなスタジオなのか、どんな風にしたいのか、いろんなアイデアを心身に聞いてもらえて、すごく優しい方でした。  特に安心したのが、ただただ機械的に作っていくのではなく、工事中ずっと音楽を

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          big turtle STUDIOS Dolby Atmos対応リニューアル完成までの流れ⑦

          <できる限り工事前に解体と整理をしました> 予算を抑えるため、職人さんがすぐに作業できるよう僕達で解体作業をしました。工事のギリギリまで仕事を入れていたので、2日で一気に整理しないといけません。主に、 ・機材の移動 ・天井の拡散材の解体 ・真ん中の敷居の解体 ・TVを外す ・エンジニアデスクの解体 ・蛍光灯を外す です。なるべくエンジニア2人がかりでの作業になるので、普段動かさない体から急な動きによるダメージを伴わないよう、しっかりと準備体操いたしました。 <明日から2週

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          big turtle STUDIOS Dolby Atmos対応リニューアル完成までの流れ⑥

          <工事日程が決まりました> 2023年12月10日から2週間の工事になります。2024年の幕明けから新しいスタジオでスタートします!皆様どうぞよろしくお願いいたします! <スピーカースタンドを決めました> Dolby Atomosの使用頻度を海外や日本のエンジニアの記事を見てみると、ステレオに比べおおよそ30%ぐらいとの事です。弊社のスタジオも最初はそのぐらいを目処に考えると、ステレオ作業の時はサイドとリアのスピーカーを隅に移動しておく必要があります。 サイドとリアは既

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          big turtle STUDIOS Dolby Atmos対応リニューアル完成までの流れ⑤

          <ルーバーが具体的に決まりました> エンジニア側から見た時の、天井の右の配管問題ですが、波打ったルーバーを天井に張り巡らせることで音を拡散と吸音し、左右他非対称にならないように影響を軽減させることにしました。その上で宮脇寿安くんにCADでイメージを作っていただきました。    いろいろな角度で見たルーバーのCAD <自分たちでできる事は事前に> ブースの売却が無事終わりましたが、工事に入る前に僕たちでできる事がまだまだ沢山あり、その中でも次のようにな工程がまず必要にな

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          big turtle STUDIOS Dolby Atmos対応リニューアル完成までの流れ④

          <2回目の打ち合わせをしました> 今回、big turtle STUDIOSに打ち合わせをしに、株式会社レゾの坂(ばん)さんと、デザイン担当の草川さん、音響担当の中島君に来ていただきました。 <天井は縦模様のルーバーで音響拡散させる>  まず、スピーカーの位置決めをしないといけないのですが、その前にDolbyが推奨する天井の高さに足りていないので全体的に小さくはなってしまいます。できるだけ今ある天井の高い位置に設置しなくてはいけませんが、配管が邪魔になってしまいます。

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          A boothがなくなり、通常のレコーディングも稼働していかなければならないため、B boothにとりあえず置いておいた大量の物をA boothがあったところにひとまず集めてみました。ローズ、ギター、ベースは使えるように、あとは布で覆い被せておきました。 <Dolby Atmosの構成は7.1.4にします> 下記図のようにフロントがL(Left)、C(Center)、R(Right)の3つ、サイドに2つ、後ろに2つと、天井に4つ、ウーファーが1つになります。  以前からD

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          big turtle STUDIOS Dolby Atmos対応リニューアル完成までの流れ②

          SOUND JAPANのHPの掲示板から、弊社スタジオに問い合わせが来て購入希望者と直接お会いすることになりました。 <A boothの購入者はOrange Drum Salon代表の井上瞭さんでした> 時間やクレームを気にせずにドラムを叩くためには、リハスタを借りないといけないのでどうしてもお金がかかってしまいます。SOUNDJAPANのPOWER DOUBLE BOOTHは気の済むまで叩いても音がほとんど漏れてこないため個人でドラム教室をするにはうってつけの商品です。

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          big turtle STUDIOS Dolby Atmos対応リニューアル完成までの流れ①

           こんにちはエンジニアのyasu2000です。 お陰様で、big turtle STUDIOをオープンして12年。これまでに、多くのミュージシャンがレコーディング、ミキシング、マスタリングをしに訪れてこられ、そこで学んだ音への知識とこだわり、いかに居心地良くかつクリエイティブにスタジオを利用していただけるかを考え抜き、スタジオを改良し完成に至るまでの経緯を書き記していこうと思います。  弊社スタジオは、演奏や歌を録音するシンプルなレコーディングスタジオとは違い、編集からミキ

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