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"視力"測ったことありますか?

視覚障害を理解するために、今日は視力のお話です。と言いつつ私は医学的専門家ではなく、何かの折に知識として重ねているだけなので記述内容が古い、またはシンプルにし過ぎて誤解を生じる部分あるいは曲解している部分もあるやも知れません。
正確にはこうだよというご指摘がありましたら、ぜひよろしくお願いします。

また医療関係の質問等にはお答えできませんので、例えば眼病等に関するご質問等は必ず、眼科医など専門家のかたの意見を伺ってくださいますようお願いいたします。

"視覚"と"視覚障害"

視覚障害は視力がないこと、と考えていないだろうか。"視覚"とは何だろう。一言で言うと「ものを見る能力」のこと。

視力‥ものを見分ける
視野‥ものが見える範囲
色覚‥色を見分ける
光覚‥光を感じその強さを区別する

こういった機能に障害があると視覚障害となる。また眼球、視神経、脳(視中枢)のどこが障害をもっても、視覚障害になる。

なお『視覚障がい者』は、日本では身体障害者福祉法に基づいている。裸眼視力ではなく矯正視力が問題であること、また、視覚障がい者数と言うけれども通常片目だけの障害は視覚障がいとしてはカウントされていないことも知っておきたい。

視力表は1種類ではない

年度替わりなどに定期健康診断を受診されたかたもいるだろう。最近の視力検査は以下の写真のような「視力検査装置」を覗き込むものが多く、壁に貼られた視力表を読み上げるのは少なくなったように思う。

もっとも視力検査装置であっても、「C」のような形の空いているのが上下左右いずれかと答えるであれば、していることは同じなのだが。

さて、このイラストのような視力表の正式名称はご存じだろうか。

これは「国際標準ランドルト氏環」という。19世紀後半から20世紀初頭のフランスの眼科医エドマンド・ランドルト氏が1888年に考案したのでこの名が付いている。そして110年近くも前、イタリアで開かれた1909年の第11回国際眼科会で協定されたという。

太さ1.5mm/直径7.5mmのリングに設けられた、巾1.5mmの切り欠きの方向がわかる視力が1.0となる。

(ついでに、イラストの女の子が持っている、あの黒いお玉のようなものは何という名かと言うと「遮眼子(しゃがんし)」。調べたらAmazonで売られている一番安い遮眼子は570円でした。)

またアメリカではリングの代わりにアルファベットを使ったスネレン視標(スネルレン視標; Snellen chart)がある。

さて、他にも視力表があるのだがこちらで測ったことはあるだろうか?

これは「コントラスト視力表」。
岡山の眼鏡医療技術専門学校ワールドオプティカルカレッジさんで作製したものがウェブサイトにあるので、試したいかたは「コントラスト視力表」の部分をクリックすればPDFでダウンロードできる。他にもワールドオプティカルカレッジで作製したメガネ関連のソフトがいろいろあるので興味があるかたはぜひどうぞ。

なおコントラスト視力表にはグラデーション状の縞の計測表もあり、さらに眼科医ではコントラスト測定機械もある。必ずしも上記のものとは限らないのでご容赦のほど。

コントラスト感度は背景から図形を弁別する視覚機能のことで、必要な最小の光の量(輝度)が関係している。コントラスト感度が低いと、光で映像をつくるパソコンの画面の字や絵などがよく見えない。するとモニターを明るくしたり、目を近づけて凝視したりとなるが、これが眼精疲労になる大きな原因になる。

私自身で言うとコンストラスト感度が少し低くなってきていて、ここ最近眩しく感じたり夜間の運転に少し不安があるように感じることがある。風邪ひいたら内科医、けが等で外科医、虫歯で歯科医と行く割には、眼科医での検査は滅多に行かないので、そろそろ行っておこうかなと思いつつ今日のnoteはこれにて。
明日は色覚のお話をしたい。

(了)

ヘッダー写真 撮影地 ニュージーランド アロータウン ©moya

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