amanita muscaria

ゲームと楽器と🐯🐎を嗜む非実在成人

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最近の記事

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Birth: 心象風景と骨と肉

生きた足跡を残し、誰かの心に残ろうとすること。「自我」を証明するものが「他者の記憶」にしかないことを、ヒトは本能的に知っている。 街の人々と関わり、その人となりと役割、内心に触れる。記憶の糸をほぐすように、風景に溶け込んだパズルを解く。 骨と肉は、単に心の宿り木でしかない。そこにぬくもりを与えうるのは、拾い集めた自分自身の小さな旅の記憶だけだ。 そんなおだやかでちょっとだけ刺激的な、小さな旅のゲーム。

    • EVO Japan Day1参戦記

      4月27日。国内最大級と言われる格闘ゲームの大会にエントリーするという、個人的にとても貴重な経験を得た日となった。 対戦開始は午前10時。30分ほど早く現地に到着したが、会場にはすでに多くのプレイヤーが集まっていた。 事前の練習にもさほど時間を割けず、純粋に初めての対戦会の空気を楽しむことにしたが、実際に対戦してみて環境の違いや横並びでプレイする独特の感覚を得たり、プロプレイヤーの対戦を間近で観ることも新鮮だった。 結果としては1勝することもかなわなかったものの、オフライン

      • 最近聴いている音楽

        アラバマ・シェイクスのギタリストによるソロワーク。パワーのあるボーカルが活きたバンドサウンドも良いが、こちらはより楽曲のバラエティに富んでいる。 現代R&Bはこれを聴いとけ的なやつ。 ファンクのレジェンド。80'前後にChicというバンドでアルバムを出していたが、5年ほど前にも唐突に出ていたらしい。ディスコ。 甘いパンク。楽曲がなんとなく初期のGarbageを思い起こさせる。

        • For the GHOSTs: 友達とのふれあいは、物寂しさと愛おしさに満ちている

          あなたの新しい4人の友達は、自身が「虚構」であることを自覚しながら、「現実」に在るあなたに託したい願いを秘めている。 友達という関係はいつも曖昧で、それでも確信を求めてしまったりする。そこに虚構と現実の差異なんて、さほど無いのかもしれない。 彼女たちが願った未来を、思い出すことのない過去を、受け止めてあげてほしい。物憂げで愛おしい「虚構」を。 きっと、今をもっと大切にしたくなるはずだから。

        • 固定された記事

        Birth: 心象風景と骨と肉

          バルダーズ・ゲート3: マルチプレイで臨んだCRPGの傑作

          およそ1ヶ月半、正味70時間を超えるマルチプレイはついに完結した。近年RPGを最後までプレイすることさえ多くなかっただけに、いまは達成感に満ちている。 マルチプレイでの感想としては、高い自由度と戦術性、ストーリーとその合間に挟まれるユーモアは、確かにマルチプレイならではの楽しみをさらに膨らませるものだ。終盤こそ駆け足のプレイにはなったが、ここまでのボリュームを最後まで飽きずにじっくり楽しませるRPGは多くないはずで、名作と呼んで差し支えない。 アナログなTRPGをベースに

          バルダーズ・ゲート3: マルチプレイで臨んだCRPGの傑作

          TOPANGAチャリティーカップ参戦記

          ストリートファイター6をプレイしてすでに半年、当初の目標に到達してからの自分は正直なところ、次の具体的な目標を決めかねていた。 ランクマッチというわかりやすい指標はあるものの、ただ数字だけを見ながら続けることにある種の限界を感じると同時に、自分には生来的に欠如しているもの…「闘争心」や「悔しさ」がステップアップに不可欠であることを自覚していた。 参加メンバーの招集に即決で応えたが、ランク分けなどはないので対戦相手も普段のランクマッチとは格が違ってくる。今の自分にこの場で求め

          TOPANGAチャリティーカップ参戦記

          かつてファンロードという雑誌があった

          時は80年代中頃…あんどろトリオ(内山亜紀)で性に目覚め、ひばりくん(江口寿史「ストップ!!ひばりくん!」主人公)に恋をした少年こと自分は、なにかに導かれるかのように地元のアニメイトへ足を運んだ。 そこで発見したのが、月刊OUT(アニパロコミックス)やファンロードといった投稿系同人雑誌だった。 そこには同好の士たちの嗜好と才能をぶつけ合うかのような投稿が集まっていた。ページをめくるにつれて、少年こと自分の目も見開いていく。やがてGペンとスクリーントーンを買って帰り、漫画クラ

          かつてファンロードという雑誌があった

          里山のおと 夏草こみち: タヌキくんと学ぶ里山の文化

          篠笛の音とかわいらしい墨絵で紡がれる、素朴な物語。 狸の大学では、タヌキくんたちがヒトの暮らしについて学んでいるらしい。 ハイライトされた単語には解説があり、里山図鑑にコレクションされる。それらは物語の最後に挑む里山クイズに出題されるので、よく覚えておきたい。 およそ1時間前後のプレイ時間に学びがあり、おまけとして切り絵PDFもあり親子で楽しめる、とても丁寧な作り。ちょっと夏の雨の日のにおいを思い起こさせる良作。

          里山のおと 夏草こみち: タヌキくんと学ぶ里山の文化

          競馬を知ると月日が早い説

          自分が意識して競馬を見始めたのは学生時代、ビワハヤヒデが2着となった朝日杯3歳S(1992年、現在の朝日杯フューチュリティS)が最初だったと記憶している。後にクラシック三冠を含むG1を5連勝し怪物と称されたナリタブライアンの兄である。 1990年前後、オグリキャップと武豊がその火付け役となった競馬ブームからおよそ30年…ウマ娘のヒットもあり現在の競馬場には当時を超えんばかりの活気がある。 ある程度長く競馬を観ていると、当然ながら血統にも目を向けることになるだろう。競走馬の現

          競馬を知ると月日が早い説

          近年の万年筆すげーなという話

          OHTO(オート)というと老舗のボールペンメーカーとして知ってはいたが、たまたま万年筆を見つけて衝動的に購入。 高校卒業の祝いにもらったパイロットのキャップレスを長く愛用したこともあって、マニアまではないが筆記具フェチとなった自分の、ささやかな趣味みたいなもののひとつである万年筆。 万年筆といえば高級品のイメージだが(実際、よく知られるモデルは数万円)、近年では数千円から良質のものが多く売られている。 今回のOHTOも、金メッキではあるが質の良い軟らかめのペン先で書き心地

          近年の万年筆すげーなという話

          いかすバンド天国とはなんだったのか

          昭和天皇の崩御、そして平成という新しい時代が始まる1989年1月。 当時中学生だった自分は、新聞のラテ欄でたまたま見つけた深夜番組にすぐさま心を奪われた。「平成名物TV 三宅裕司のいかすバンド天国」(イカ天)という、アマチュアバンドが参加する音楽番組だった。 80年代、勝ち抜き式のTV番組といえば「お笑いスター誕生!!」などが人気を博したが、お笑い第三世代ブームとほぼ時を同じくしてアマチュアを中心としたロックバンドのブームもピークにあった。 都心では歩行者天国(ホコ天)にバ

          いかすバンド天国とはなんだったのか

          プロフィール

          学生時代はゲームクリエイターを志しプログラミングを学びつつ、エレキベースを弾き始めヘビーメタルに傾倒。 紆余曲折を経て、現在は不動産管理・イベント音響・ウクレレ講師などで生計を立てる。 人類史上もっとも職歴の多い男として知られる。 ここでは主に自分で読み返すためのテキストなどを残していく。 ゲーム、音楽、80~90年代ヲタク文化の思い出…とりとめない予感もありますが、それなりの読み物にはなるよう努めていくので、何卒。

          プロフィール

          バルダーズ・ゲート3: マルチプレイで臨むCRPGの傑作

          これまでに過去作やDivinity: Original Sin 2をプレイしてはいたが、シングルプレイの経験しかなかったこともあり、現代のマルチプレイRPGとしてどれほどのものか興味があった。 プレイを始めてまず気づくのは、他のプレイヤーキャラに会話シーンが発生すればどこからでも介入でき、インベントリもプレイヤー間で自由に操作できるなど、マルチプレイで問題になりうる部分がおよそ上手く解決されている。 このあたりは長いアーリーアクセス期間に培われたものなのだろう。 今回のプ

          バルダーズ・ゲート3: マルチプレイで臨むCRPGの傑作

          今年もっとも聴いた音楽

          説明不要のやつ。3曲目「Swingin'」が特に良い。 今年リリースではない。かつてBlue Whale Challenge(青い鯨)に使われた曲で知られる。おだやかに不安にさせる音楽。 『EDMは終わった』のではなく、新しいものに変わりつつあることを感じさせる傑作。 サントラ的な無国籍音楽①。Machinedrum(トラヴィス・スチュアート)の変名。 サントラ的な無国籍音楽②。今年のベスト。とにかくすべてが美しくて儚い。 今年に限らない系。元気出したいときに聴くや

          今年もっとも聴いた音楽

          ストリートファイター6をプレイし始めた当時を振り返る

          きっかけはおよそ思いつきに近い。それまで格ゲー自体には度々触れていたものの、腰を据えて向き合うのはそれこそスト2のブーム当時にゲーセンでのめり込んで以来だった。 周囲の熱に影響され、今やっておかないと機を逃してしまうような気もした。発売時すでにそのくらいのムーブメントを感じ取っていたのかもしれない。 まずは具体的な目標を決めた。 ルーキーから始まり頂点であるマスターまでのランクのなかでちょうど中間にあたる、プラチナに到達すること。これを区切りの良い年内にしておよそ半年、届か

          ストリートファイター6をプレイし始めた当時を振り返る