自慢相手
私は決して人前で自慢話をしない。
人に嫌われるのが怖いからだ。
そもそも私には友達が少ない。
腹を割って話せる人なんて存在しない。
だから、何かを自慢したくても、自慢のしようがないのだ。
そんな私が唯一、本音をぶつけることができる相手。
それは「過去の私」と「未来の私」だ。
私は私の前でなら、変な遠慮もせずに、
自然のまま、思いを打ち明けることができる。
私は過去の私に向かって言う。
お前は私の人生の中でイチバン惨めな存在だ、
お前に比べたら、今の私はこんなに幸せだ、と。
私は未来の私に向かって言う。
今の私は、こんなに苦しんでいるのだから、
お前、絶対幸せにならないとぶん殴るぞ、と。
過去の自分に対しては幸福自慢。
未来の自分に対しては不幸自慢。
私は今の自分に対して
満足しているし
不満を感じている。
よくやってきたと思うが、
まだやれると思う。
今の私は幸せなのか不幸なのか。
この自慢は、いつまで続くのだろうか。
いつか必ず訪れるであろう日、
このリレーが止まる日のことを考える。
危うく、涙が出そうになった。
私は孤独だ。
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