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2019年3月の記事一覧

書評・彼方のアストラ

書評・彼方のアストラ

 SFに限らず、物語を持つ作品というものは、見るものをどの視点に座らせるかということから始まる。
 例えば推理もの。多くは警察や探偵の視点で物語が進む。つまり観客をその視点に座らせて、事件の発生から解決までを追い、見るものに緊張感をもたらす。
 が、刑事コロンボや古畑任三郎のように、犯人の視点から事件を描く倒叙と呼ばれるスタイルも存在する。それぞれに違った楽しみがあり、その視点をどう作品に生かすか

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