塞がれた
両の目は
見えない世界をみていた

くらくて
狭い視野の中
必死に
あかりを探してた

長いこと
暗闇の中を彷徨った

寝ても
覚めても
暗闇

生きる事の意味を見失い
見えない目から
落ちる涙の
色を知る事もできない

絶望の淵で
亡霊や幻と会話しながら
日々を過ごしていた

そっと
引かれた手

自分以外の手に触れた

暖かな感触が
冷えた心を溶かす

氷が溶けるように
涙が溢れた

枯れたはずの涙が
後から後から
溢れ出す

ぎゅっと握られた手
伝わる「命」

ぎゅっと抱きしめられた
伝わる「安心感」

塞がれていた何かが
涙で溶け出した

暗闇から解放された

久しぶりにみた
眩しい世界

私は『光』を見つけた

繋がれた『命』

差し出された『安心感』

しっかり握りしめて
ひかりにむかって
笑いかけた

頬を伝う涙は
虹になって
ひかりの中で
キラキラと光った