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🅂18 幞犏をお金で買う 

「A little dough」 第章 支出しお生掻する 🅂18 地䜍財ず非地䜍財

 私たちの支出行動を考えるために「ヒュヌリスティックスなどによる認知゚ラヌの存圚」や「衝動ず自制の問題」、そしおさらには「盞察的欠乏」から生じる「地䜍財の獲埗競争」や「非地䜍財の重芁性」に぀いお蚘茉しおきたした。
 ここたでの蚘茉の䞭で、私たちが「ヒト」ずしお持぀「系統的な刀断リスク」をしっかりず認識したうえで、劎働によっお埗た金融資産を「地䜍財・非地䜍財」にバランスよく投入しおいくこずが、私たちの支出行動のポむントになるず考えられたす。非地䜍財は私たちの日々日垞を充実したものにするために欠かせないものです。私は支出における非地䜍財のシェアを少しづ぀䞊げおいくこずが、その延長䞊にある人生の目的「䟡倀芳の充足䞋図の瞊軞」に繋がっおいくのではないか、ず考えおいたす。

ラフ・スケッチラむフ・デザむン

➀経枈的自立を確立しおいく䞭で
 序章のコラムで、チャップリンが蚀うずころの「a little doughsome money)」ずいう蚀葉から、その氎準を珟代の日本に䜏む私たちの堎合、瀟䌚人の初任絊皋床20䞇円月ずいう䞀぀のモデルを蚘茉したした。これは若者が䞀人で自掻しおいくための氎準であり、自分で考えられる必芁最小限の支出をベヌスにしおいたす。したがっお結婚したり子䟛が生たれたりずいった家族の構成倉化などに合わせおその金額は増枛したすが、こうした私たちの人生の遞択に぀いおは、これを「オプション」ず考え察凊しおいくこずが前提ずなりたす。

 こうした必芁最小限の支出の䞭にも「䜏居」などの「地䜍財」は数倚く含たれたすが、それらは前回蚘茉したように「必芁䟡倀」を満たす金額であるこずが望たしいずいうこずになりたす。これを超えおしたう郚分は盞察的な刀断に頌るこずになるため、「必芁ず思った」にもかかわらず、私たちの生掻満足床を匕き䞊げ続けるずは限らないからです。ずはいえその基準は明確なものではありたせん。倚かれ少なかれコンテクストの圱響を受けおいるず割り切る必芁はあるかもしれたせん。
 第3章🅂ではこうした経枈的自立に必芁な支出劎働を、マズロヌの云う「生理的欲求」や「安党欲求」だけでなく、「所属ず愛の欲求」を満たす氎準たでほがカバヌしおいるこずを蚘茉したした。぀たり「経枈的に自立した生掻」においおは、生掻物資や瀟䌚的地䜍などの地䜍財だけでなく䟋えば䌑暇・愛情友情・健康・自由、あるいは自分自身ぞの未来に向けた投資などずいった非地䜍財にも支出しおいるずいうこずになりたす。䞀芋四苊八苊しながら「最䜎限の暮らしの実践」のように芋えおも、私たちはすでに「非地䜍財」の䟡倀を経隓的に理解しおいるため、20䞇円月ずいう枠の䞭であっおも、自ずずこうした支出を倧切にしおいるのです。

 いずれにせよたず私たちが実行すべきこずは、この章の🅂🅂で蚘茉したように、「健康で日々の仕事に集䞭できるような環境を敎えるための支出」ずいうこずです。そしおこのためには、今芋おきたように「地䜍財・非地䜍財」にバランスよく支出しおいくこずが必芁です。

➀非地䜍財ぞの支出を増やすために
こうしたシンプルな生掻を安定的に継続しおいく䞭で、支出内容を芋盎したり収入の増加による資金の配分を考えおいくこずが必芁になっおきたすが、ず同時に自身のラむフプランを考えるこずで、若い時でなければできないこずにチャレンゞするこずも重芁です。ずいうのもこれは先に述べたように「非地䜍財」ぞの支出であり、私たちの生掻をポゞティブなものしおくれる可胜性が高いからです。
 若い時、特に独身で制玄が少ない時期にしか経隓できないこずは数倚くありたす。将来ぞの垃石でもいいですし、孊生時代にやり残したものでも構いたせん。それは人それぞれ違いたすが、私たちが自身の䟡倀芳に向き合うこずで、きっず芋えおくるものです。時間が自由に䜿える時にそうしたこずに挑戊しお、結果はずもかく「やり切った」ず思えるような䜓隓ができれば、それはずおも倧きな財産になりたす。
 倚くの方は挠然ずチャレンゞの倧切さに気が付いおいお、孊生時代には留孊しお語孊を身に着けたり、ずこずん研究に没頭したり、あるいは芞術やスポヌツに打ち蟌んだりするものです。そうした挑戊によっお埗られる倱敗や成功の䜓隓を通じお、「自分の限界」を意識できるようになり、やがお「特別ではない自分をしっかり受け入れる」こずができるようになっおいきたす。そうした経隓は䜕も孊生時代だけのものではありたせん。䜿える時間は10分のに枛っおも、続ける意味は必ずあるのです。

 もちろんこうした「非地䜍財」ぞの支出を意識的に行うずいっおも、資金的な䜙裕を芋極める必芁はありたす。支出コントロヌルの芖点から蚀い換えるず「地䜍財の優先順䜍を高くしない」こずが䜕より重芁なのです。もちろん貯蓄も重芁ですが、そればかりでは楜しくありたせん。心身の健康にしっかりず貢献しおくれるのは、間違いなく非地䜍財ぞの支出であり、がっずしおいる間にネット通販で぀い䜙蚈なものを買っおしたうずいった怠惰な行為は、なるべくなら慎みたいものです。

 さおそれでは資金を「地䜍財・非地䜍財」に投䞋する最適なバランスずはどのようなものでしょうか。その答えは、このセクションのタむトルである「 幞犏をお金で買う 」ずいうこずに通じおいきたす。具䜓に瀺せれば良いのですが、残念ながら答えは「人それぞれ」ずいうべきなのでしょう。ただ基本は、地䜍財ぞの支出を必芁䟡倀の範囲にずどめ、残りのお金は非地䜍財ず貯蓄にバランスさせるこずになりたす。
 私自身も「地䜍財」に散財した経隓には事欠きたせんが、䞀方で子䟛の頃から芪しんできた音楜やスポヌツにも倧きな支出をしおきたした。若い時に時間を忘れお没頭しおしたう音楜やスポヌツの持぀楜しさは、自分の人生をリヌドしおきおくれたずいっおも過蚀ではありたせん。たたそうした経隓のフィヌドバックが、実は仕事に䞀番掻かされおいたずいうのも、停りのない実感です。


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