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毒親サバイバーとして生きる

子どもは社会人になるまで親の元を離れることができない。
この世界には残念ながら子どもを一人の人間として尊重してくれない親がいる。
子どもを親自身の”所有物”と勘違いしているのだ。
しかし、子どもは小さい頃から親の一種の洗脳を受けているので、自分の親が毒親だなんて気付かない。

かく言う私も社会人5年目にして、親が自分にとって毒であることに気付いた。殴る蹴るといった物理的暴力、精神的暴力、教育虐待、モラルハラスメントと呼ばれるあらゆる方向からの虐待を受けていたことを、30歳近くになって自覚した。
文字にすることで自分の経験したことがどこかチープな感じに捉えられることが怖くて、noteに投稿を始めるまで打ち明けることができなかった。

私がどうやって毒親と絶縁したのか、身を守るために何をしたのか、ここに記録として残しておきたい。
私自身の経験談なので、最新情報をよく調べて実行してほしい。


①分籍をする

日本の法律では、完全に親子の絶縁は不可能である。
直系親族は戸籍を取り寄せることが可能になっている。
しかし、今の制度の中で最大限の絶縁方法を取ることが大切だと思う。
その一つとして分籍がある。これは戸籍を分けることである。
通常、自分の戸籍は世帯主である親(父か母)の子どもとして記されている。
一般的には婚姻等で親の戸籍から抜けるのであるが、成人年齢をすぎると自分の意思で戸籍を親から切り離し、一人の新しい戸籍を作ることが可能になる。
家探しと並行して行っておくことを勧める。

②支援措置(住民票閲覧制限)制度

DV、ストーカーなど様々な被害に悩む人たちのために、住民票閲覧制限をかけることができる。窓口は各自治体にある。
各自治体の相談窓口に行くとこれまでの被害について聞かれ、警察などの関係機関に繋がる。そして管轄警察署でも同じ内容が聞かれ相談して、支援が必要と判断されると、自治体が現住所・前住所・本籍といった情報の閲覧に制限をかけることができるのだ。
ただし、この制度にはいくつか注意点がある。
・支援措置の期間は1年間。期限内に更新しないと支援措置は無くなってしまう。
・マイナンバーカードなどを持っている場合、コンビニでの住民票印刷は不可。
・窓口で住民票を取得する場合も自治体と申請者の間で約束した身分証を提出しなければならない。

③全ての連絡手段を断つ

私は電話番号、メールアドレスなど親が連絡してきそうなものは全て変えた。
職場が親に知られている場合は、待ち伏せなどをされる可能性がある。
(私は一度職場に突撃されかけた)
できるなら異動や転職をした方が良い。引越し先も物理的に遠い距離のところが良いと思う。

④私が失敗したこと

①〜③を行ってなんとか親から逃れてきた私だが、失敗したこともある。
それは、自分の通帳やキャッシュカードを取り戻せなかったことである。
私は経済的な虐待も受けており、自分が仕事で得た収入を自分で管理することができなかった。家を出る前に必ず自分の身分証や通帳などを確保してから絶縁した方が良い。

自分のことを大切にしよう

全ては自分の親が毒親であることを受け入れることから始まる。
そして自問自答して欲しい。
”自分は親に縛り付けられた人生でいいのか” 
自分の人生の決定権は自分が持っているべきだ。親と絶縁することでの不安もあるかもしれないが、絶縁前まであなたは十分親のために耐えてきた。だからもう大丈夫。人生は有限だから自分の時間をちゃんと生きて欲しい。

私は親や弟妹たちと絶縁して後悔はない。
27年もの間壊され続けた自分の心を修復し、新しい人生を歩んでいくためには必要なけじめだった。
子どもは親の所有物でも道具でもない。一人の人格を持った尊い存在である。
どうかこの記事が私と同じような境遇にあり、苦しんでいる人の一筋の光になってくれたら嬉しい。

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