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関ケ原/司馬遼太郎 閉架書庫のお宝 その1

閉架書庫シリーズ?の第1回が 関ケ原/司馬遼太郎 である。司馬さんの本は結構読んだつもりだったが、まだ手にしていない本が多数あることに気が付き、図書館の検索から閉架書庫にあることが分かり、借り出した。
借りたのは、司馬遼太郎さんの「覇王の家」、「新太閤記」「全集 14巻 関ケ原 1」だ。で今回紹介するのは、「関ケ原」である。

これは文庫版

新書で分厚く、文字も小さく、とても読み応えがある。
就寝前の僅かな時間しか読まないこともあり、遅々として進まず。延長して1ヶ月したが、まだ半分しか読めていない。つまり文中でいうと、徳川家康が、上杉景虎の会津へ征伐軍を率いいて出立する場面までである。
それにしても、権謀術数が渦巻く歴史小説を読むと、そんなことは嫌いだし読みたくも無いのだが、それが人の世だと思うしかない。だからこの歳まで「関ケ原」を読まなかったのだと思う。「花神」「坂の上の雲」は爽やかな日本男子(死語?)を描いているのに、ここに登場する主人公や参謀はみな権謀術数の達人である。読書後の気持ちは爽やかなから縁遠い心持ちとなる。

因みに今NHKの大河ドラマで「徳川家康」が描いている家康と「関ケ原」の家康とでは、大きく異なる。ドラマでは、平和な世を渇望している姿を前面表現しているが、本当にそうだろうか?ということは誰でも感じると思う。司馬さんの描く家康は、「たぬき」として天下を簒奪する家康だし、その周囲の様々な人間群像である。やはりTVドラマ脚本と司馬さんの大作との差であろう。

因みにamazonのカスタマーレビューは686もあり、かつ星5が58%である。やはり、この本を好きな人は多いのである。
読むのは時間も労力も必要だが、一度は読んだほうが良いと思っている。
現在、大阪城に人質として囚われそうになっている細川我羅奢のところで、先はまだまだ遠い…ちょほほ。

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