十和田市現代美術館/西沢立衛 建築探訪 その8
2018年4月訪問。青森県十和田市官庁街通りにある同美術館をCaymanで行く東北ツーリングの目的地とした。
この建物を知ったのはまだコンペティションの段階である。当時2006年頃建築雑誌GA Documentにこの案が掲載された。プレゼンがあまりにも卓越していて、思わず学生さんたちに見せて、コンセプトの手本にするようにさえ言った。如何にもコンセプトですというCGより遥かに明快なプレゼンだった。
コマ割りされたスペースに、手書きの単線で、明確に一つ一つのコンセプトが明確に描かれていた。非常に分かりやすく明快なシートだった。
それが、この十和田市現代美術館のコンペ案だったのは、後から気がついた。だから何時か見に行きたいと思っていた。
この美術館はある意味画期的だった。それまでの一筆書きの動線でなく、自由な回遊型で且つ展示室が分散配置されているという。この時代の配置計画の嚆矢だった。現代美術というのも、そう云う計画に最適だった。遥か支那から見に来る人々が多いのは、理解出来るし、その価値はあると思う。
Caymanでのロングツーリングに青森は絶好の目的地だった。
前日宿泊した岩手・雫石のホテルから東北道を一路北上した。秋田へ入る山中では雪まで降り出し、ビビりながらなんとか終点で下道に。
十和田市内に入ると、やはり北の街という雰囲気がしたのを覚えている。
美術館から離れた場所にCaymanを止めて、粉雪が降る中大通りを歩いた。やがて特徴のある白いキューブが見えて来る。
しかも反対側には赤いファットなクルマのオブジェが…。
取り敢えずチケットを購入。何やら混んでいる。しかも支那語があちこちから聞こえる。どうも団体で見学に来ているようだ….。
ここは、回遊型の美術館なので、なるべく彼らのいない展示室から回る。
現代美術というと、何やら小難しいオブジェが陳列されている場合が多いが、ここは1室に1展示物。しかも作品自体がポップなので、楽しみながら見て歩ける。展示室のサイズと作品の大きさは比例している。
楽しそうなのは、支那の女子達
コーズ・アンド・エフェクト/ソ・ドホ は迫力と美しさが同居している不思議な空間でした。
十和田に来たら、これというっことで、「十和田バラ焼き」
最後にファット・カーを間近に見て、帰路へ。東北道を一路南下して、夕方には茨城の自宅へ。
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