見出し画像

【読書レビュー】コロナ禍で巡り合えた青春の輝き🌌🌌🌌『この夏の星を見る』/辻村深月


久しぶりの辻村深月さん。
やっぱり大好きです。

『この夏の星を見る』


読み終わった後は、一緒に青春を味わったような気持ちになっていました。
とても良かったです。ぜひ読んでほしい。

コロナ禍の中だからこそ、出会えた仲間。
そして様々な不安と葛藤。
子供達の想い。大人達の想い。

素敵な読書体験でした。
まだ余韻が消えません(TT)
私も生徒達と一緒に様々な葛藤を抱えたり、離れたり、繋がり合えて一緒にスターキャッチコンテストに参加したような思いでした🥲

それぞれの視点からのストーリー構成で、あっと言う間に読み終わってしまいました。

天文部の顧問の綿引先生の言葉一つ一つが胸に刺さります。

『実際に失ったものもあるだろうし、奪われたものもある。それは分かる。
だけど、彼らの時間がまるごとなかったかのように言われるのは心外です。
子どもだって大人だって、この一年は一度しかない。そこに時間も経験もありました。』


『コロナがあったから失われ、でも、コロナがあったから出会えたこともある。どちらが良かったのかなんて葛藤をあの子達が持たなきゃならないのがもどかしい。
本当だったら、経験は経験で、出会いは出会いのまま、何も考えずに飛び込んでいけたはずなのに、そうじゃなかったことが』

『この夏の星を見る』著・辻村深月

青春真っ只中にいる高校生や中学生達が、部活動や試合、そして修学旅行などがどんどん中止になっていき、今まで当たり前にできていたことが出来なくなってしまったこと。

そしてだんだんと「コロナ禍だから仕方ない」と諦める環境になってしまったこと。

この日々はたった一度きりなのに全てがなかった事になってしまうのか。
そこに生徒達は確かに同じ時間を共有して、同じ場所で生きていたはずなのに。

コロナ禍で皆がだんだんとピリピリした緊張感の中での苦しみや葛藤が描かれていました。

こんな世の中を自分達も経験したからこそ、感じるものがある。
この夏だからこそ出会えた仲間たちと一緒に、場所は離れていても同じ空の下で、同じ星を見上げる姿に読んでいて感動。

これが青春なんだなって感激しました(TT)

もう一度最初から読み直して、甘酸っぱい青春を味わいたいくらい好きな本になりました。

やっぱり辻村深月さん好きだなぁ。
読んでいてしみじみ感じました。

しばらく本の感想ブログお休みしようと思っていたのですが、余韻が消えないまま書いてしまいました(笑)

その間に読んでいた本もあるのでまた機会があれば記事にしようと思います(#^^#)

気になられた方はぜひ読んで見てくださいね♪


この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?