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Q:緊縮財政なのに債務残高が増え続けているのはなぜ?→A:緊縮財政でも債務残高は絶対に増え続けます!

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グラフある通り政府の債務残高は年々増え続けており、現在は約1200兆円となっております。このグラフを見てこのような事を言う人がいます。

「緊縮財政をしてきてるというが年々債務が増えているのはおかしくないか?」

「財政が足りないというが累計で1200兆円も出しているのだから十分ではないのか?これでダメなら財政ではなく別のアプローチが必要なのでは?」

この2点への疑問ですが、実は政府の債務残高は…

貨幣発行の履歴である!

という視点を持つ事で1つ目の疑問に答えることができます。2点目の疑問については…

借金が行われないと貨幣を発行できない!借金を返済すると市中から貨幣が消える!

という視点と貨幣発行の履歴の視点を2つを持つ事で疑問が解消します。

1つ目の債務残高が増えていく理由ですが、分かりやすくするためにこの世にお金が全く存在しない状態を考えて下さい。この状態で政府は国債100兆円を発行し、支出したとします。すると、この世に100兆円分のお金が出回ります。さて、この100兆円を政府が借金として認識し、返済せねば…となった時にどうすれば良いでしょうか?そうです…

出回った100兆円を回収するしかありません!

そんな事したら国民が困りますし、そもそも何かの対価や給付としては支払ったお金なので全部は絶対に回収できません。ここでは頑張って90兆円回収したとします。そうすると…

残高は10兆円残ることになります!

回収した90兆円は返済に使ったので翌年の予算執行には使えません。なので、また国債を新たに発行して予算を組みます。緊縮なので去年より10兆円減らして90兆円の国債を発行したとします。頑張って今回は85兆円回収しましたが、5兆円残り累積で15兆円になります。その翌年はさらに予算を減らして80兆円にしましたが、回収出来たのは60兆円で20兆円残り累積で35兆円になりました。

これを見ていけば分かると思いますが、年々予算を減らしたとしても出回ったお金を全部回収することはできません。なので、財政を抑えようが拡大しようが…

累積赤字は増え続けることになります!

2つ目の疑問である。1200兆円も出回っているのなら十分ではないか?と言う問いですが、これを説明するために土地バブルが起きてそれが弾けた状態を想定します。分かりやすくするために国民、不動産屋、銀行、政府という4つのみの主体でお金の動きを見てみます。(現実はもっと複雑ですが、あくまで1200兆円が十分かどうかを考えるための単純化になります。)

土地が高騰していて民間が銀行からお金を借りて土地を買っていったとします。ある時、バブルが弾け土地の値段がほぼほぼ無価値になったとします。その場合、図式としてはこうなります。

国民 -10兆円

不動産屋 +10兆円

銀行 債権として+10兆円(不良債権)

借金するのは何かを購入するために借金はするものです。この場合は土地を購入するためなので、不動産屋には10兆円が黒字としてあります。国民が資産だと考えていた土地はほぼ0円になり、債務だけが残りました。この債務を返済するには不動産屋から10兆円回収せねばなりません。しかし、不動産屋から全額回収することはできません。これは土地の原価や諸経費、不動産屋が従業員に支払う賃金とかで不動産屋から外に出たからではありません。むしろ、そうやって外に出た分は国民の黒字になるからです。ここで絡んでくるのはこの世から唯一お金を消すことが出来る存在とその権力…そうです。

政府による徴税です!

ここでは仮に売上の半分を税で持ってかれるとします。その場合こうなります。

国民 -10兆円

不動産屋 +5兆円

銀行 債権として+10兆円(不良債権)

政府 +5兆円(ただしお金を作れる政府にはこの5兆円に何の価値もないので、実質回収して捨てたのと同じ)

となります。そうです。

政府の徴税により負債の反対側にある黒字は同額になっていないのです。 

なので、仮に不動産屋の黒字を全部国民が手に入れたとしても国民の負債は5兆円残ったままになります。負債が残ったままではマズイので政府が国民の負債を10兆円肩代わりしたとします。するとこうなります。

国民0円

不動産屋 +5兆円

銀行0円(返済により債権消滅)

政府 赤字国債-10兆円

となります。単純化のため銀行による利子分は除いてます。ここで重要なのは政府が財政出動によって10兆円出しましたが、埋めたのは国民の負債を無くしただけで世の中に出回っているお金は不動産屋の5兆円のみになっており…

バブルが弾ける前より世の中にあるお金が少なくなっている!

という状態になっています。負債を穴、資産を山と例えると…

空いた穴を埋めて申し訳程度の山を作っただけで、何かあればまた穴が空いてしまう…

そんな状態と言えます。つまり赤字の累積が1200兆円だろうが、2000兆円だろうが、空いた穴を埋めて、また空いて埋めてを繰り返してるだけでは、累積赤字は増えれど景気浮揚には貢献しておらず、その状態では累積赤字がどれだけ積み増されるようが、それは単なる穴埋め作業の記録でしかない事を意味しています。例えるなら、戦力を出し惜しみし、逐次投入を繰り返しては敗北…結果的に大損害を出してしまった

ガダルカナル戦と同じ状態!

と言えます。やる時は大規模に長期計画的に行かねば戦争も経済も同じなんですね。

まとめます。

Q:緊縮財政なのに赤字が増えるのはなぜか?

A:毎年予算を圧縮しても税を強化しても、予算の執行は何かしらの対価の支払いであったり給付であったりするため出した金額全てを回収することはできないから!

Q:累積赤字が1200兆円もあるのなら十分な量の財政を出しているのではないか?

A:民間に対する損失を穴埋めしたのを繰り返しただけに過ぎないかもしれず、累積で見ることに何の意味もない。むしろ失政の記録として捉えることも出来る!

となります。いかがだったでしょうか?上記の疑問を方は結構いると思います。しかし、国債は借金ではなく貨幣発行の履歴、借金を返すと世の中からお金が消える。という事が理解できれば解消出来る疑問だと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございます😊



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