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MMTを否定する人はWikipediaの最初の行すら読んでいない疑惑!

ここ最近、MMTに対する批判がまた増えた気がします。(と同時に肯定する方も増えた気がします)これはひとえに政治経済状況が悪く、政治経済に関心を持った人が増えたという事だと考えています。しかしです。ここ最近のMMTの批判や否定のレベルが…

非常に低い!

と言わざるを得ません。当初MMTが話題になった時に言われた内容か、場合によってはそれ以下のレベルと感じています。という事で今回はMMTのWikipediaの最初の行に書いてあることについて、解説していきたいと思います。まずはWikipediaの冒頭の文章を引用します。

引用始め
変動相場制で自国通貨を有している国家政府は通貨発行で支出可能なため、税収や自国通貨建ての政府債務ではなく、インフレーションを尊重した供給制約に基づく財政規律が必要であるという主張をしている」
引用終わり

実はこの数行の文章でMMTが言いたい事を大体説明出来ています。そして、この文章は言っている意味が分かれば…

実は当たり前の事しか言っていません!

つまり反論する余地なんてそもそもありません。それでは内容について解説していきたいと思います。

「自国通貨を有している国家政府は通貨発行で支出可能」

これは本当に当たり前ですね。自国通貨が流通していて、それを政府が発行していれば自国通貨で買える物は通貨を発行すれば事足りると言ってるに過ぎません。

「税収や自国通貨建ての政府債務ではなく」

前文に関連しますが、その通貨での政府債務、日本で言えば国債ですが、日本円建ての国債である以上、円を発行して債権者にその円を渡せば済むので債務不履行にはなりません。これも本当に当たり前です。自分で作って配った物を他人から借りて、返せ!って言われて返せないわけがありません。また作れば良いだけですからね。そして、税収についても同じで例え税収少なくても、自国通貨を発行すれば良いだけです。

インフレーションを尊重した供給制約に基づく財政規律が必要であるという主張をしている」

これも当たり前の話です。通貨発行で支出可能なので、何も規制する必要は無いのか?と言ったらそんな事は無く、インフレ率…つまりは供給制約が規律ですよと言っています。要するに、1日100台しか作れない車があって毎日100台売って100台売れてたとします。そこへ政府が自国通貨なら何でも買えるからと、突然50台も買い占めてしまったらどうなるか?100台の需要があるのに、市場には50台しか供給されません。こんな事をしてしまえば価格が大きく上昇してしまいます。こういう事には気をつけようと言っています。何度も言いますが、当たり前のお話です。

変動相場制で自国通貨を」

冒頭の部分ですが、ちょっと複雑なので最後に回しました。実は固定為替を設定している国では、自由な経済政策が打てない可能性が高いです。まず固定相場制というのは例えば1ドル=100円と決めたら、それで取引されるというものではありません。固定相場制を採用している国でも為替の変動は起きています。為替というの自国の通貨と他国の通貨の売買価格で決まるので、どちらかの売り買いが多ければその分、変動していきます。では固定相場制の国はどうやって維持しているのかというと…

常に為替介入を行って相場を維持しています!

最近日本でも円安に対抗するために、為替介入を行いましたが、固定相場制の国はあれを毎度やっているというイメージです。ではなぜそんな事をするのかと言えば、そういう国は大抵の場合…

輸入依存度が極端に高い国!  

である場合がほとんどです。というのも生活必需品含めて、色んなモノを輸入に頼っている国の場合、自国通貨安になってしまえば輸入物価が上がっていってしまい生活を圧迫してしまいます。そこで常に為替介入を行い固定相場にする事で物価を維持しようとします。そうなると、自国通貨安になってしまわないように外国通貨を売って自国通貨を買い、自国通貨高に持って行く必要があります。しかしです。外国通貨は当然、自国で発行出来ません。何かしらで外貨を手に入れる必要があります。そして、固定相場制を取る国は大抵…

外国通貨建て国債を発行して外貨を得ます!

これこそ本当の意味での…

国の借金になります!

ちなみにですが、もし外貨をそれなりに得る手段があれば、そもそも固定相場制を取る必要がありません。

こういった固定相場制の国は本当の意味での借金を抱えており、また経済政策も自由に行えないため、MMTが成り立ちません。(例えば財政出動して需要を上げてしまえば輸入に頼っているため、さらなる自国通貨安に陥いり、ドンドン外貨建て国債を発行しないといけなくなります。)これも固定相場制の仕組みを知れば非常に当たり前の話になります。

いかがでしょうか?最初の数行に書いてある概要を解説しましたが…

何か間違った事や議論を生むような事が書いてあったでしょうか?

どれもこれも当たり前かつ現実で行われている事実に過ぎません。なので、MMTを否定する人というのは…

現実を否定しようとしているとしか思えません!

また、MMTは社会主義だとか言って否定する人達がいます。しかしです。申し訳ないですが…

だいぶ妄想が入ってると言わざるを得ません!

MMTを肯定している人の中に、そういう思想の人がいるかもしれませんが、だからといってMMTも間違っているというのは論理の飛躍以外の何物でもありません。はっきり言ってそういう人は論外です。再分配がどうたらこうたらと言う人を見かけますが、MMTは再分配しろ!それが正義みたいなものではありませんし、そういう主張は入ってません。

いかがでしょうか?兎にも角にもWikipediaの最初の数行すら読んで無いもしくは理解出来てないのに否定しようとする人が本当に多い気がします。まずは何を言っているか理解してから否定して欲しいものです。(まぁしっかり理解してしまうと事実しか言っていないので、出てくる反論は屁理屈か、日本語が崩壊するか、意図的に文言無視して論評するかのどれかになりますが…(笑))
以上になります。最後まで読んで頂きありがとうございます😊


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