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神様

高校生の頃。

随分前になる。

その頃から洋楽を聴くようになった。

初めて聴いたのはエアロ・スミス。

【DREAM ON】ってシングルが初めて聴いた曲。

楽曲に乗せてスティーブン・タイラーのエモーショナルに歌う声と、英語の響きが忘れられず、それ以来洋楽にハマった。

聴き始めの頃はそのエアロ・スミスやMR.BIG、BON JOVIとロックな音楽を中心に聴いていた。

アップテンポで激しめのサウンドが好きだったんだなと思う。

若かりし頃だ。

そんなある日にCDショップで見かけたとある人のベスト盤。

眼鏡をかけて、苦虫を嚙み潰したような渋い顔。

黒のジャケットを羽織り、その眼には年齢を重ねた男の渋みを感じさせる…。

そんな印象か。

とてつもなく興味をそそられて購入したアルバム。

『Clapton Chronicles
 The Best Of Eric Clapton』


エリック・クラプトン

「ギターの神様」「スローハンド」など称される。

イギリス出身。
1945年生まれの今年で78歳。

活動は1960年代からなので、キャリアは単純に計算すると約60年…!!

凄い…。

そして上記のアルバムはクラプトンの活動の中で1980年代から1990年代の作品を集めたベスト盤。

初めてクラプトンの作品にふれたCDだった。

この頃がクラプトンの原体験。

なので今でもクラプトンのイメージといえば1990年代のイメージが強い。

クラプトンは子供の頃からブルースをよく聴いていた。

そのことがクラプトンのギタープレイに反映されている。

クラプトンにとってブルースとは、いわば「絶対的なもの」としてあり、常に戻っていける柔らかな「安息の地」なのだ。

HMV&BOOKSより

いずれにしても幼少期のトラウマやドラッグに悩まされた時期もあったクラプトンにとってのブルースとは心の拠りどころとして常に心の中に存在する特殊なものであることは間違いない。

HMV&BOOKSより


クラプトンは1960年代からギターの腕を買われ、ヤードバーズや、ブルース・ブレイカーズに所属する。

バンドを脱退したあと、そこからジャック・ブルース、ジンジャー・ベイカーと優れたドラマーとベーシストで組んだバンド、クリームを結成。

60年代のマストなバンドとも言われる。

クリームを解散したあとにブラインド・フェイスを結成。

ブラインド・フェイスも比較的短期間で解散した後に、デレク&ドミノスを結成する。

日本でもCMでたまに聴く「いとしのレイラ」はこのころのアルバムに収録されている。

解散後はドラッグ中毒などに悩まされつつも「461オーシャン・ブルーバード」や「スローハンド」など作品を発表していく。

作品の歩みをとどめずに1980年代、90年代と駆け抜けていき、近年は自らのルーツ音楽を軸としたカバー作品やブルースのアルバム、ライブ作品などを発表されている。

2021年発表のライブアルバム「レディ・イン・ザ・バルコニー:ロックダウン・セッションズ」では近年のクラプトンの様子も伺える。

当時76歳前後か…

末永く活躍してほしい!

っとまあ、ざっと簡単すぎる経歴紹介みたいなものを綴ってみました。

なってるか分かりませんが(笑)

そして、高校生の頃に手に入れたクラプトンのベスト盤CD。

当時90年代は映画のサントラに、ライブアルバム「24ナイツ」やオリジナルアルバム「ピルグリム」を発表していた頃。

そして自身のルーツ、ブルースに向き合ったカバーアルバム「フロム・ザ・クレイドル」も発表している。

ベスト盤を聴いていてクラプトンの円熟味を増した歌声に当時は心を惹かれたものだ。

決して力強くではないが、エモーショナルに感情的に歌う。

時折聴こえる、高音部での裏返った声などが特徴的だ。

特にアルバムの1~5番目の…
・BLUE EYES  BLUE
・CHANGE THE WORLD
・MY FATHER’S EYES
・TEARS IN HEAVEN
・LAYLA(UNPLUGGED)
が曲調の美しさや、ミドル・テンポやスロー・テンポなサウンドが相まって、クラプトンの歌声が非常に映える。

そしてクラプトンのギターも。

何とも叙情的で、心に訴えかけてくる響きというか…。

繊細な響きのギターで聴く者の心を優しく包んでくれる…。

アルバムジャケットのクラプトンの写真通りに円熟味を感じさせてくれた内容。

なのでこの1~5番目の流れが好きだ。

ベイビーフェイスと共作した「CHANGE THE WORLD」が当時は一番好きだった。 

映画「フェノミナン」にも使われた曲。

オシャレだ。

当時の流行のサウンドにギターの調べを乗せて…。

アルバムは6~10曲目のややアップ・テンポな曲やアップ・テンポな曲を中心に構成されている。バンドサウンドが特徴的か。力強さを感じる。

「PRETENDING」や「BAD LOVE」、「FOREVER MAN」など。

80年代の楽曲を中心に集められていて、当時のクラプトンのギターサウンドや、当時どのような音がよく流行っていたんだろうと思いをはせることができる。

そしてこのアルバムがクラプトンの原体験だったので、エレキサウンドでも何だかオシャレやなとか思ったもんだ。

アルバムの後半は「RIVER OF TEARS」や、「WONDERFUL TONIGHT」(LIVE EDIT)などしっとりと聞かせる曲もありつつ、新曲「I GET LOST」などアップテンポな曲も含まれている。

当時は「I GET LOST」が大好きだった。

アップテンポな四つ打ちのリズムで、その土台に乗るクラプトンのアコギの音が何とも切ない響きで印象的なのである。

唄うクラプトンもそれに合わせるかのように切なく感情的に歌い…

昔はよく聴いたもんだ。

全体的に、一人の男が成熟したいぶし銀の魅力と、包容力のある曲が多いのが特徴的であると思う。

優しく繊細に鳴り響くギターの音色と、クラプトンの円熟味のある歌声…。

人生の様々なことを経験したクラプトンだからこそ鳴らせるサウンドなのではなかろうか。

そして、アルバムの中に収録されている「LAYLA」や「RUNNING ON  FAITH」は92年発表のアルバム、「アンプラグド アコースティック・クラプトン」の曲。

このアルバムはライブ録音で、アコースティックな音色中心で構成されている。

こちらのアルバムもおススメだ。

そしてアンプラグドとベスト盤に収録されている曲で、この頃のクラプトンを語るのに外せない曲がある。

ベスト盤4曲目に収録されている

「TEARS IN HAEVEN」

1991年にクラプトンは、当時四歳の彼の愛するお子さんを不慮の事故で亡くしてしまう。

その悲しみは想像を絶するものであったろう…

この曲は亡くなったお子さんのことを思い、書き上げられた曲とも言われる。

優しく、切なく、何かを包み込むように、そして祈りを込めて歌われ、奏でられている。

そんな感想だ。

当時のクラプトンの心境のことを想像すると…。

「TEARS IN  HEAVEN」

クラプトンの代表曲である。

「TEARS IN HEAVEN」はベスト盤ではシングルカットされたバージョンが収録されている。

よりギターの音色と、彼の声を強く聴いてみたいなら、アンプラグドバージョンもおススメです。

ベスト盤が発売されたのは1999年。

そこから彼は敬愛するB・Bキングと一緒にアルバムを作ったり、伝説のブルースマン、ロバート・ジョンソンのカバーアルバムを作ったしている。

このへんのアルバムのこともいつか書き記してみたい…。

書きたい欲が…。

メラメラッと(笑)

2001年「REPTILE」や2005年「BACK HOME」など彼独自のオリジナルアルバムも制作しつつ、今年で御年78歳!

四月には来日公演が予定されている。

場所は日本武道館。

何と海外アーティストとして初の日本武道館100回公演を迎えるそう!

スゲエ~!

行ってみたいけど、まあ無理っすね(笑)

お体には気を付けて、末永く活躍されてほしい!




 
動画で「TEARS IN HEAVEN」と「LAYLA」を入れてみました。

よろしければご視聴下さい!


記事を最後まで読んで頂き誠にありがとうございます!!


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