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カムバック!!

2017年。

個人的には仕事で忙しかったが、充実した一年であった事を覚えている。

上手く物事が噛み合ったというか、頑張ってきて良かったなと思えた1年でもあった。

人間そんな時もありますよね~。

まぁ、個人のことなんてどうでもヨロシイですが…(*´д`*)

その年に約3年の沈黙を破り、リアム・ギャラガーがシーンに舞い戻ってきたのである。

元oasisのフロント・マンにして、後に兄ノエル抜きで結成したバンド、ビーディ・アイのボーカルでもあった弟リアム。


Oasisの過去記事です。


ビーディ・アイは2011年と2013年にアルバムを発表したが、活動自体が低調になってきた事もあり2014年に解散してしまう。

さらに自身の離婚訴訟も重なり、精神的に参っていた時もあったそうだ。

ビーディ・アイ解散後の2年位は音楽活動に関しては全くの音沙汰がなかった時期もあり、ひょっとしたらこのまま引退してしまうのではないかという噂も立った。

この間に兄貴のノエルが「リアムは音楽活動を再開して…。」っというような発言をしたそうだが、リアムは「ソロ?頭イカれてんのか?」っとツイートしたそう。

さすがギャラガー兄弟だ(*'ω'*)

そうこうしている内に2016年の秋にはOasisのドキュメンタリー映画「スーパーソニック」も公開され、本人も制作総指揮として映画に全面的に関わったりしている。

そんな風に自身の音楽キャリアと向き合う内に再び2016年8月にソロ始動をぶち上げ、ワーナーと契約を交わし、音楽活動を再開するのである。

さすがのリアムもプライベートや、仕事の両面で大きな出来事が重なると精神的ダメージが大きかったわけなんすね。

ただ、まあ兄貴の励まし通りに再びシーンに戻ってきた良かったとつくづく思う。

そして音楽活動を再開すると同時にソロとしての初めてのアルバム作りにも着手する。

迎えた2017年に来たるアルバムの露払い的な役目を果たすべく、そして自身の復活を印象付けるためにも、先行シングルが2017年6月1日に発売された。

「ウォール・オブ・グラス」

グレッグ・カースティンがプロデュースし、作詞・作曲にはリアム本人や、グレッグ、アンドリュー・ワットなどが名前を揃える。

昔、リアムは「ノエルのようなソング・ライティング力は俺にはない。」みたいな事を言ってた。

その事もあってか、来たるアルバムにはグレッグ・カースティンをプロデューサーに迎え、リアム本人、そして色々なアーティストやエンジニアと共に作品制作に取り組んでいた。

ロック・スターとしてのリアム・ギャラガーの完全復活を…。

万全の体制を整えたというわけか。

そして生まれた「ウォール・オブ・グラス」。

イントロの復活へのファンファーレにも聴こえるハーブの音色が聴衆の注意喚起を促し、(俺がシーンに帰ってきたぜ!っ的な。)目一杯に歪んだギターのノイズと、制御をかますようにしてドラムがどしどしとやってくるイントロに、リアムが遂に!!っという期待感を煽るようにも感じる。

PVも薄暗い廊下をぐるぐると回った所から、リアムが待ち構え、カメラに対してあの立ち居振る舞いで成熟した傲岸不遜さを醸し、歌を吠えるようにして歌っている。

復帰第1作目の序盤の雰囲気としては完璧なんじゃないかと思う。

リアム・ギャラガーの帰還をどう演出するか…。

そこに焦点を当て、苦心したんだろうなと伺えるPVだ。

曲は主旋律を取るギターに、効果的に空間を歪ませるノイズ・ギターと、サイレンのように響き渡るハーブの音が文字通り「ウォール・オブ・グラス」、ガラスの壁を粉々にするようにしてリアムのヴォーカルを盛り立てる。

そしてそこに一つの温もりを与えるかの如く、低く、くぐもった女性のコーラスが入る。

派手なギターソロがあるわけではない、ただこのシングルとPVの世界感は素晴らしいものがあると思う。

光がチカチカと光る廊下で歌い、ガラスの壁に映る自分に対して歌ったり、薄暗い部屋で歌ったりする様子がPVには描かれているが、ガラスを割ったり、最後にはその場を離れていく様子も見受けられる。

ガラスを破り、薄暗い場所から明るい所へ…。

そんな事を予見させるような作りでもあるのかな?

途中歌詞では、「お前は一方向を売りつけられた。
俺は復活を信じ続ける。」

っとあるように、何かこの歌に対するリアムの意気込みみたいなものさえ伺える。

その意気込みは熱烈な歓迎でもって迎え入れられた。

シングル発表と同時に、来たる新作が2017年10月6日に発売されるとアナウンスされた。

「アズ・ユー・ワー」

新作の1曲目には「ウォール・オブ・グラス」が採用されている。

リアムの復活劇を華々しく演出してくれた曲が、見事に新作に対してのイメージを植え付ける意味でも、成功したといえるのかな。

ちなみに「ウォール・オブ・グラス」は本国シングルチャートで21位を記録。

そしてアルバム「アズ・ユー・ワー」は本国アルバムチャートで見事に1位を獲得している。

ジャンルがロックの作品で1位を獲得するのは、年月が経つほどに難しくなっていってるが、それだけ作品が良いのとリアム・ギャラガーが待ち望まれていたのかが何となく分かる気がする。

ちなみにリアムはソロとして、伝説のネブワースで2022年6月3日、4日と2日間に渡って公演を行っている。

何と170、000枚のチケットが完売したとか。

ファンとしては嬉しい事実だ。

多くの世代の人々が集まったと聞く。

何か感慨深い気もする。

それも振り返れば「ウォール・オブ・グラス」でシーンに戻ってきた事が、重要な出来事だったのかもしれない。

復活を印象付ける、自分の中でも気分の高揚するお気に入りの1曲だ。

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