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【詩】 名

血の通った名前にして下さい
血が通っているのであれば偽名でも構いません

繰り返される日常
呼び戻される感情

名前の形をした
日夜繰り返される 
形の無い無常


表情のない我が視線
とらえた形に囚われて
独り「型」に思考をはめる

名をつけられた全ての事柄
そして物質・事象たち

あの自然も
あの雨も
あの道も
あの建物も
あの自動車も
あの人も
不思議と世の中はイメージで出来ている

名は体を表す

その名前の通りな過ごし方で
日夜サンプリングを繰り返す

心の通った名前たち
心の通った偽名達

まともな神経を保ちつつ
日々日々微々たる注釈を繰り返す

朝昼晩に起きた記憶を整理する
情報のアップデートが間に合わない

名前のあるはずの自分
名前のあるはずの全ての孤独たち

目を閉じて考える

1人でも
2人でも

結局心に「名前」を見つけられないままに

心が心と言うことを誤解していた

名は体を表わさない

様々な福音を記録した

複雑なミキシング

選び取る記録は貴方次第

日が昇り
日が沈む

再び日常が訪れる

諸行無常
森羅万象

名は体を表す
名は体を表わさない

心の通った名前にして下さい
心が通っているのであれば仮名でも…

雨が今日も「しとしと」と。

日夜世界は「名前」と

会話する






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