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ご飯記録134と3.11

肉じゃが
厚揚げのみぞれ煮
かぼちゃの煮物
ちくわと三つ葉の卵炒め
アーリーレッドとズッキーニのサラダ
ミニトマト
梅干し
お味噌汁はたまねぎとわかめ

そんな今日の晩御飯。
肉じゃがって滅多に作らないから味付け迷走したけどなんとか最終的にはまとまってよかった。

東京で一人暮らしをしていた大学2年の3月11日。遠距離恋愛中だった彼(今の夫)が会いに来てくれているタイミングだった。朝から築地に遊びに行った帰り、最寄駅のスーパーで夜ご飯の買い物をして店を出ようとしたら、背後から瓶の落ちる音と悲鳴が聞こえてきて視界が歪んだ。道を挟んだところにあるセブンイレブンの看板がぐらんぐらんと揺れていて恐怖を感じた。
揺れが収まってから出てきたセブンイレブンの顔馴染みの店員さんが「福島の方で大きな地震みたいですよ。私、実家が福島なんで少し心配だなあ」と言っていて、実家が栃木の私はすぐに実家の兄と父に連絡したけれど全然繋がらなかった。とりあえずアパートに帰ってテレビをつけた時の衝撃は、ちょっと衝撃すぎて所々記憶がない。

夜になってから実家の兄と連絡がついた。停電してるけど無事とわかり、実家とは別の場所に住んでいる母とも無事連絡がとれてひとまず安心した。(都内に住んでいた兄とは割とすぐに連絡がついた。と言っても30分ぐらい電話をかけ続けていたけど。)
「1本後の電車に乗っていたら、出られなくなってたねえ。」
彼がそう呟いた。怖かった。一人じゃなくてよかった。
テレビで流れている映像が怖すぎて、2駅離れたところのレンタルビデオ屋さんへ20分歩いて行った。電車に乗る気にはなれなかったし、多分電車は止まっていた。(当時すでにDVDばっかりだったのにレンタルビデオ屋さんって言っちゃうよね)
やはり皆考えることは同じらしくDVDはほとんど全部借りられていて(特にお笑い系、コメディ系)、少ない在庫の中から選んだ映画は結局なんだったか覚えていない。シリアスなドラマ映画だった気もするけど、震災の映像じゃなかったらなんだってよかったのだ。

続く余震に身構えながら、いつでも逃げられるようにとラフな寝巻きではなく外に出られるような服を着て、上着も近くに置いて寝た。
彼はその後2,3日一緒に過ごして三重県へ帰っていた。
余震で酔いつつも(私は三半規管が壊滅的に弱い)、恐怖や不安に押しつぶされなかったのは彼がいてくれたから。数ヶ月ごとに数日しか一緒に過ごせない遠距離恋愛中だったのに、あの時一緒にいたのはよく考えるとなかなかすごい確率だったなあと、毎年思う。

あの日の前日、高校の同級生が出産をした。生後1日の子を抱いて、栃木で地震を経験した彼女とこの前の帰省で会った。
子は中学生になったよ、生まれた翌日に死ぬかと思ったけど無事にここまで大きく育ってくれてよかったと笑っていた。よく頑張ったよあんたは、と私は泣いた。

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