大阪モデルが緑になったからか、最近彼も飲み会が少し増えてきている。4月後半から5月にかけてはゴルフが増えたが、2週連続で大阪滞在時の飲み会が1回ずつ入った。

彼の場合、平日の夜に突然入る飲み会は、あまり楽しい飲み会ではないらしいが、早く帰ってくるということはない。裏では文句を言っていても、社会人としての役割はきちんと果たすようで、だいたい日付が変わる直前にだいぶ酔った状態で帰宅する。むしろ家に着くまでは気を張って頑張ってるから、家に着いたら気が緩んで一気に酔いが回ってるんじゃないかと思う。

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「『っていうかさ、あのときの××もさぁ…』と言って、話の流れと全然別のことを持ってこられるのがホント好きじゃない。それを言いたいならその時に言えよ、って思う。溜め込むなよ、と。」

どうやら飲み会の場での会話で、そういうのがあったらしく、家飲みの際にひどく愚痴っていた。

そして、少し酔ってきたのかめずらしく彼がポロッと「前の結婚相手がそうだったんだよな。そういうのに限ってしつこく言われてさ。『はいはい、ごめんなさい』って言ったけどさ。」と元妻と暮らしていた時代の愚痴を吐いた。

そんな話なんて一つもしない人だったのだけど、あまりに意外な愚痴だったので、内心驚いてしまった。この人も普通の人だったんだ、という驚きだ。料理をしながら聞いていたので、「へぇ、そうだったんや。わたしもそういうタイプ好きじゃないけど。」と言うのに留め、驚いた表情は見られずに済んだ。

事実、わたしはあまりそういう根に持つタイプではないし、過去の話を蒸し返すタイプでもない。彼と付き合い始めて1年10ヶ月、そもそも喧嘩もない。喧嘩するようなネタも転がっていないからだ。

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彼が飲み会の日は、だいたいわたしは先にベッドで寝落ちをしている。昨晩もそうだった。夜中、ふと目が覚めたときダイニングのシーリングライトがついているのに気づいて起きて様子を見に行ったら、いつものごとく彼がソファで寝落ちしている。

が、様子がいつもと違った。

…何も着ていない…。それこそ全裸監督より全裸だ！(観てないから知らんけど)

吹き出しそうになるのをこらえながら、ベランダの窓は換気のため少し開けているので、絶対に風邪をひくと思い、いつものようにフリースブランケットをふぁさっとかけて、電気を消してわたしはベッドに行き寝直した。そんな驚きや笑いがあったにもかかわらず、ベッドに戻るや否や寝落ちた。

朝起きて「昨日の夜、気づいたからよかったけど、生まれたての子の姿で寝てましたよ～」と笑い飛ばしながら伝えると、「俺も夜中起きてびっくりしたわ。でも着替え横に置いてたから、暑くて涼みたかっただけやのに寝てしまったんやろな。」とのこと。

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おそらく、こういうことについても『っていうかさ』という言葉を使って掘り返し、ネチネチと言うタイプの人もいるんだろうな…なんて思いながら、生まれたての赤ちゃんの姿ですやすやと眠っていた彼を思い出し、ひとりで笑い転げながら朝ごはんの準備をした。