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車内ゲーム

人間には2種類ある。
電車の座席に座りたがる人と座りたがらない人である。
いや、本当はその間の方が多いかもしれない。
空いてたら座るとか、疲れてる時だけ座るとか。
でも座りたがる人と座りたがらない人は、とにかく目立つ。
少しでも席が空く雰囲気があると周りの目も気にせず突進する人。
車内がものすごく混んでいて目の前の席が空いたのに頑なに座らない人。
もちろん人にはそれぞれ事情がある。
徹夜でレポートを書き終わって提出のために学校に向かっていてとにかく座りたいとか、ぎっくり腰が再発しそうでどうにも座れないとか。
いずれにしても滑稽に見えるのは直喩的に椅子取りゲームになるからだ。
先日見かけた人は、前の席が空いて隣の人が座ろうと動いた途端に吊り革の手を軸にして華麗に半周ターンしてそのまま座った。
いい大人がバレリーナのようにターンする姿を初めて見て感動すら覚えた。
かっこ悪さが限界突破してかっこ良さまで到達しそうでギリギリやっぱりかっこ悪かった。
椅子取りゲームがあるならば、ハンカチ落としはあるか。
相手にわからないように落とすことはないが、ハンカチを落とすことはある。
ハンカチというよりスマホや手袋か。

わたしの母はしょっちゅうものをなくす。
ハンカチ、スカーフあたりは何枚なくしているかしれない。
わたしは別の要素から自分のことをADHDではないかと思っているが、母を見ていると遺伝としか思えない。
しかし、母は認めない。
なぜなら、母の姉は従兄弟の結婚式のために仙台に行った際、往路2回、復路1回切符をなくした猛者である。
どうも猛者が近くにいると自分はそこまでではない=ADHDではないという理屈になるらしい。
なお、その叔母は一日に3回傘を買ったこともある。
つまるところ、一家でADHDなのかもしれない。
なのですまない、電車の椅子にはなるべく座らせてほしい。


【本日のスコーピオンズ】

7曲目「Lonesome Crow
デビューアルバム『恐怖の蠍団 - Lonesome Crow -』(1972)より
とうとうアルバム最後の曲、しかもタイトルナンバーである。
いやがうえにも期待が高まる。
不穏なSEがたっぷり1分流れると哀愁漂うゆったりとしたギターとヴォーカルが流れ、次第にアップテンポに。
力強いボーカルと絶叫、ギターソロ……
6分あたりから軽快なロックンロール風……
8分終わり頃からドラムをバックにヴォーカリーズ……
そして怪しく収束……
これは一曲の中にアルバム収録曲要素が全部入ってるってやつなのかも。
アルバム全体を通しての感想としては、ギターソロは好きです。


感想は以上です。

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